(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 高木刑事 千葉刑事 トメさん 日下昇平(52) 日下淑子 野中武雄(42) 外村丈吉(40) 高野ゆかり(38) |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 捜査一課刑事、目暮の部下 鑑識員 金融会社社長 日下昇平の妻 会社社長 ソムリエ 画廊オーナー |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 高木渉 千葉一伸 中嶋聡彦 西村知道 大西多摩恵 福田信昭 宮内敦士 伊藤ゆきえ |
「これなどはなかなか手に入らない一品でしてね…」─ある日の夜のこと、とある都内の屋敷のリビングでは、ヨーロッパのさる貴族が長い年月をかけて収集したというワインのラベルのコレクションについての「詳細な」説明を、小五郎が屋敷の主である日下昇平から聞かされている所でした。
どうやら日下はそのコレクションを褒められると得意になってしまい、我を忘れてコレクションの自慢話をする癖があるらしく、周囲を呆れさせているらしいのでした。
そのため知り合いの間では、コレクションを褒めるのは禁物とされているらしいのですが、小五郎はそうとは知らずにを何気なく「味わい深い見事なコレクションだ」と褒めてしまったため、敢え無くその犠牲になってしまったという訳です…。
日下という男は金融会社の社長を務め、自分の気に入った人物にはイニシャル入りのハンカチをプレゼントして、自分の家に呼びつけてはパーティを開いてそのコレクションを自慢するのを楽しみにしているということでした。
大概はそれが嫌でパーティーには来なくなる人間が多いらしいのですが、金を借りている人間はもちろんそれを断る訳にもいかず、その夜も会社社長の野中武雄、ソムリエの外村丈吉、それに画廊オーナーの高野ゆかりの三人が小五郎たちと一緒にパーティーに同席していたのです。
蘭とコナンがそんな話を三人の客人たちとしている間も、日下のコレクション自慢はまったく止まらず…その勢いに小五郎もただ頷きながら耳を傾け続けざるを得ませんでした…。
それから一体どれくらいの時間が経過したのか…日下の妻の淑子が他の客がワインのテイスティングを待っていると日下を窘めることで、ようやく小五郎は日下のコレクションについての「詳細な」話から解放されたのです…。
日下の長い話が終わると、日下は客人たちを集めてワインのテイスティング大会を開くことを伝え、テイスティング役にソムリエの外村を指名します。ソムリエなら当てて当然にも関わらず、敢えて指名するからには余程の秘蔵コレクションがあるに違いないと考えた外村は、「ある申し出」を日下がのむことを条件にその役を買って出ることになります。
イタリアのトスカーナ地方のソライア…シャトー・ラトゥール1965年もの…テイスティングが始まると外村は日下から出されるワインの種類を次々に当ててみせ、周囲の人々を驚かせます。
ソムリエとしては初歩的と謙遜する外村でしたが、当てられてばかりで面白くない日下は、取っておきの一品を持ってくると言い残してリビングを後にし、地下室に眠るそのワインを取りに向かったのです。
そして残された人々もいったん休憩を取るということになり、各自がトイレに行ったり、夜風に当たると言って外に出て行ったりして、結局リビングには小五郎たち三人を残すばかりとなったのでした。
ところがそれから40分ほどが経過しても、一向に日下はリビングには戻って来ませんでした…。さすがに何かあったのではと心配した小五郎とコナンは、妻の淑子と一緒に日下がいるはずの地下のワインセラーへと様子を見に向かったのです。
すると…何と地下のワインセラーでは、日下がワインの棚と棚との間で崩れ落ちるようにして倒れおり、そのそばには割れたワインが二本床に散乱していたのです…!!
ワインセラーの入口はオートロックで鍵がかかっており、その鍵は日下と妻の淑子が持っていて、日下の鍵は彼が所持しており他には合鍵もありませんでした。
またワインセラーには他にワイン棚の上、天井に程近い位置に小さな窓が一つありましたが、こちらも把手は内側にしか付いていない上に付近のワイン棚にはきれいにホコリが積もり、窓からは指紋一つ出ず賊が入った痕跡は残っておらず、しかも無理に窓をこじ開けようとすると警報装置が作動するようになっているというのです。
以上の点から妻の淑子が犯人でないとすると日下は密室状態の部屋で殺されたことになる訳ですが…。
一体誰が何のために、そしてどうやって日下を…!? 一方コナンはというと、殺害された日下が奇妙な姿勢で倒れていたことが頭から離れず……
今回は高木&千葉刑事とトメさんが大活躍でした。千葉刑事を無言で励ますトメさんの優しさが何となくグッとくるものがある本編となっています。登場シーンも非常に多いので、トメさんファンは必見の回ですね(笑)
あとは高木刑事と千葉刑事の上下関係も何となく窺い知れますが、これを見ると何となく千葉刑事を応援したくなりますね(笑)