(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 工藤新一 毛利蘭 毛利小五郎 阿笠博士 目暮警部 大木田 三浦 時任 店員 アスラン |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編の主人公、高校生探偵 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 新一の家の近所に住む自称天才科学者 警視庁捜査一課警部 コンピューターソフト会社ビッグ・ウッドの社長 大木田の秘書 大木田の運転手 銀座四丁目の寿司屋の店員 大木田の娘の飼い猫、ヒマラヤン |
高山みなみ 山口勝平 山崎和佳奈 神谷明 緒方賢一 茶風林 山内雅人 山賀教弘 村田則男 高木渉 ??? |
ある夏の日の夜、銀座四丁目で「名探偵大作戦」という映画を観た小五郎、蘭、コナンの三人はすっかり遅くなってしまい、帰りがてらにどこかの店で外食していくことに決めます。
そして小五郎と蘭の二人が辺りを見回している中、コナンが指し示した先にあったのは何と寿司屋…。
銀座で寿司を食べたら目ん玉が飛び出るくらいの料金を取られる…と即座に小五郎に却下されますが、そうは言っても一方ではそのような高級店に金を落としていく金持ちもやはりいるもの。
小五郎たちの羨ましそうな視線を尻目に、その寿司屋で食事を終えた二人組が、満足そうに店を出てきます。そして帰りのために待たせてある高級車を前に何やら話をしている様子でした。
どうやら上着を肩に掛け、爪楊枝を咥えている人物がどこかの金持ちの社長で、その男に付き添うようにして薬を飲むようにと小言を言っているのが社長秘書という感じで、その社長らしい人物が背広の上着から心臓の薬を取り出して飲んでいると、やがて車の運転席から運転手と思われる一人の若い男が降りてきて、後部座席のドアを開けて恭しく頭を垂れ、そのままの姿勢で社長らしい人物が乗り込むのを待っていました。
しばらくその光景をじっと眺めていた小五郎は、その人物がコンピューターソフトを手がけているビッグウッドの大木田社長であることを思い出し、すかさず名刺を手に挨拶を交わします。
その大木田はいたって上機嫌で、乗り込む際にも今日の契約が大きかったことを盛んに自慢している様子でした。
そして頭を垂れながらそれを聞いていた運転手の時任の表情がみるみる変わっていって……一体そこにはどんな事情があるのでしょうか?
やがて日も暮れていき…次の朝、コーヒーを手にトーストを口にくわえたまま電話に出た小五郎は、目暮警部からの報らせを聞き思わず叫び声を上げます。
何と契約の成立を祝って昨夜盛大に祝杯を上げたはずの大木田が、今朝自宅で亡くなったというのです……!!
目暮警部は昨夜小五郎が大木田に手渡した名刺を発見して念のために小五郎に連絡を取ってきたということらしいのです。捜査一課の警部が呼ばれたということはその死に何らかの疑問があるからだと小五郎は推測しますが…。
大木田邸に到着した小五郎たちは、着くなり邸の最新のコンピューター設備に驚かされます。入口の鍵もコンピューターが指紋を識別して扉を開けるシステムになっていて、登録していない人間は入ることができず、外部からの防犯対策も万全のようでした。
同じ頃に到着した昨日も大木田に付き添っていた秘書の三浦によれば、大木田の家はいわば未来型の家で、空調設備をはじめ中のほとんどの設備がコンピュータによって自動的に管理されているというのです。
中で待っていた目暮警部の話によると、今朝大木田氏が亡くなっているのを発見したのは運転手の時任だというのです。
昨夜は前日から大木田夫人と娘は海外旅行で不在だったため家の中では大木田が一人で休んでいました。そしてその大木田が出勤時間になっても邸から出てこないことを不審に思った時任が寝室に入ってみると、パジャマ姿のままベッドの上で大木田が冷たくなっていたというのです。
死因は心臓発作によるもので、元々心臓に持病を持っていた所に夕べの多量の飲酒が重なり、心臓に負担がかかったのではないかというのが医師の初見でした。
その後小五郎も遺体を調べてみますが、外傷もなく心臓発作による自然死というのが濃厚な様子でした。
しかし現場を見たコナンは、コンピューターによる自動的な空調管理にもかかわらず大木田がぐっしょりと汗をかいていることに不審を感じ、小五郎の唱える自然死説に多いに疑問を持ち、一人捜査を開始します。
そして調べれば調べるほど、家の中には奇妙な手がかりがいくつも浮かび上がってきて……