(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 高木刑事? 吉田歩美 鈴木園子 沖野ヨーコ 鈴木朋子 諏訪道彦(37) 永井亜矢子 ディレクター 部長 スタッフ 刑事(鑑識?) AD 黒島監督 鈴木優子 イズミ 桐島祥二 松尾貴史(35) |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 鈴木財閥の令嬢、蘭の同級生で親友 人気アイドル 園子の母親 日売テレビ・プロデューサー 日売テレビ・アナウンサー 番組ディレクター 日売テレビ製作部長 白タイツ姿にペイント銃を持ったスタッフ 目暮の部下 番組AD 映画監督 人気No.1の美人キャスター 小五郎が電話をかけた飲み屋の女 「犯人はおまえだ」に登場した私立探偵 タレント |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 高木渉? 岩井由希子 原作のみ登場 天野由梨 原作のみ登場 若本規夫 緒方恵美 掛川裕彦 中博史 高木渉 山崎たくみ 巻島直樹 原作のみ登場 声の出演なし 声の出演なし ??? 松尾貴史(特別出演) |
その男の名前は松尾貴史。現在も「日本まる見え探偵局」という日売テレビ系列のバラエティー番組の司会を務める人気テレビタレントでした。ところが松尾は、番組プロデューサーの諏訪道彦氏の意向でもうすぐその番組の司会を降板することが決まっていました。
そしてそのことを深く恨んだ彼は、諏訪氏殺害を計画。密かにその準備を整え、今まさに実行に移す機会を窺っているのでした……そう次の「日本まる見え探偵局」の放映日には必ず奴を……
そして番組放映日当日、彼は番組終了後日売テレビの4階で諏訪氏と話をする約束を取り付け、自らは生放送の「日本まる見え探偵局」の収録のために9階のスタジオに入り、何事もなかったかのように司会を務めていました。
その日のゲストは毛利小五郎。泣く子も黙る名探偵ということで当初は緊張の色を隠せない松尾でしたが、本人は至って気さくな人物で一安心。番組は終始楽しい雰囲気で進んで行き、それから松尾がいつもネタとトリックを考えているという「犯人はおまえだ」のコーナーに移ります。
この「犯人はおまえだ」のコーナーでは冒頭4分間のVTRが流れるのですが、その間だけが松尾が生放送中にスタジオを離れられる唯一の機会でした。
そしてVTRが流れ始めてお茶の間に「第98話 闇に消えた銃声」の文字が躍っている頃、松尾はトイレに行くと言い残して9階のスタジオを抜け出して、4階にいるプロデューサーの諏訪に携帯電話から電話をかけていたのです。
電話の中で松尾は諏訪に対し、自分がこれからビルの屋上から飛び降り自殺を図ることを告げます。そして遺書の中で諏訪のとの確執を世間に公表し、道連れにするというのでした。
それを聞いた諏訪は何とか慌てふためき、何とか松尾を落ち着かせて自殺を思い止まるように説得するのですが……
次の瞬間銃声が響き渡り…まさか直後にこの世にいないのが松尾ではなく諏訪の方だとは…当の諏訪本人も思いもよらなかったことでした。
一方スタジオでは4分間のVTRが終わりに近づき、そこにはいつの間にか松尾も戻っていました。体調が悪いのかひどく汗をかき顔は少し青ざめた様子でしたが、何とか一時間の生番組を無事に乗り切ります。
番組が終わると松尾はゲストの小五郎とともにお互いの労をねぎらい合っていましたが、その時松尾のもとに一人の番組スタッフが駆け寄ってきます。
どうやら番組終了後に松尾と会う約束になっていた諏訪の姿が見えないらしく、彼の携帯に電話を入れても全く出ないということでした。
それを聞いた松尾は、白々しくもそのスタッフに諏訪がいるはずの4階のミーティングルームを見てくるように頼んだのですが…
その4階のミーティングルームの中はひどい有り様でした。諏訪は額に銃痕を残し、部屋の奥の壁にもたれかかるようにして血まみれになって事切れていたのです…。
そして死体のそばには犯行に使われたと思われる消音器付の拳銃が落ちていて、諏訪がその銃で額を撃ち抜かれたことは誰の目から見ても間違いない状況でした。
それから現場は関係者や騒ぎを聞きつけたマスコミで騒然となりますが、そんな中警察も駆けつけて捜査が始まります。そしてそんな中現場には、いつの間にか小五郎たちに連れ立って犯人の松尾の姿もありました。
たとえ松尾が番組降板のことで諏訪と揉めていたことが分かったとしても、9階の番組収録スタジオから事件現場の4階に向かい、犯行を終えて9階に戻るためにはどう短く見積もっても6分はかかる。しかし松尾はVTRが流れていた4分間以外はずっと生番組の収録をしていた。とすればどう考えても松尾には犯行は不可能……
そんなこれまでに練りに練って考えた自分の計画通りに全て事が運んだことに、松尾は大いに満足な様子で、笑いをこらえ切れませんでした。
まさかそんな不謹慎な笑いたたえている自分のことを、彼のそばで疑い深そうに見つめている小さな名探偵の存在があることなど、彼には思いもよらなかったのです……
またしても高木刑事っぽい人物が登場しています。この時期の高木刑事っぽい人物は全て横溝刑事ばりに茶色いスーツに身を包んでいます。
そして台詞もわずかにありますが、明らかに高木渉氏の声と思われます。
1 目暮警部が被害者の知人をあたって電話の相手を割り出すようにと指示した後の「ハッ!!」という警察官の台詞
2 防犯カメラの映像を確認したが松尾らしき人物は映っていないという行の警察官の台詞
高木氏はこの作品では他にも冒頭の諏訪プロデューサーに4番からの電話をつなぐ人間と白タイツを着たペイント中のタレントの声も担当していて、まさに八面六臂の大活躍ですね(笑)
原作で見てみると面白いです。これらは全部高木渉氏の声です(笑)
大筋では変更はないものの、かなりの部分で変更がありました。一番の変更点といえば原作で登場した園子&園子の母親(朋子)のやり取りが全てカットとなってしまっている所でしょうか。園子の母親の声が聞きたかった所ですが、76「コナンvs怪盗キッド」までお預けとなってしまいました。
ちなみに歩美が単独で出てくるシーンの方はありました。いつも少年探偵団の三人セットで登場するだけに珍しい光景です。
そして彼女の手には声は聞かせてくれるものの決して顔を見せないことで有名な歩美の母親の姿が(笑)