(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 工藤新一 毛利蘭 毛利小五郎 阿笠博士 目暮警部 小嶋元太 円谷光彦 吉田歩美 沖野ヨーコ 池沢ゆう子 山岸栄一 藤江明義(22) 鑑識 警官 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編の主人公、高校生探偵 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 新一の家の近所に住む自称天才科学者 警視庁捜査一課警部 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 人気アイドル アイドルで沖野ヨーコのライヴァル 沖野ヨーコのマネージャー 角紅商事勤務、本件の被害者 鑑識員 目暮の部下 |
高山みなみ 山口勝平 山崎和佳奈 神谷明 緒方賢一 茶風林 高木渉 大谷育江 岩井由希子 天野由梨 百々麻子 一条和夫 声の出演なし 堀本等 千葉一伸 |
体が小さくなってしまってから三日が経ったものの、毛利探偵事務所には黒ずくめの男たちの情報は一向に入ってこないため、コナンの姿になった新一はへボ探偵である小五郎を何とかして名探偵に仕立て上げ、依頼をもっと増やすことでより情報を入りやすくしようと心に決めます。
ところが肝心のそのヘボ探偵はといば…真昼間からビールを片手にアイドル番組にうつつを抜かす始末。呆れるコナンは阿笠博士の家を訪れ、何とかならないものかと愚痴をこぼします。心配する阿笠博士ですが、少しでも小さくなってしまったコナンのためにとある発明品を作ったというのです。
何でもその発明品は裏にあるダイヤルを回すことによって、自由に他人の声を出すことが出来るというのでした。もっと簡単に犯人を捕まえられるようなメカを作って欲しいと無理を言うコナンでしたが、その場は結局阿笠博士に励まされる形でまた事務所に戻ります。
事務所に戻ったコナンはまたしても小五郎のヘボ探偵ぶりに辟易させられていたのですが、やがて小五郎事務所への来訪を告げるのベルの鳴る音が。
ところがヘボ探偵はというと、「今日はもう閉店、仕事の依頼ならまた明日出直して来てくれ」と依頼人を追い返そうとしてしまいます。
ところがその依頼人の顔を見た途端小五郎の態度は一変します。なぜならそこには何と日頃から小五郎がテレビで熱心に応援しているアイドル歌手・沖野ヨーコの姿があったからです。
それからわずか数十秒後、小五郎事務所の中に通された依頼人の沖野ヨーコは、最近誰かに監視されていて、家に帰ると家具の配置が変わっていたり、隠し撮りした写真が送られてきたり、無言電話もしょっちゅうかかってきたりと現在の辛い状況を小五郎に訴えます。
不安そうなヨーコをよそに小五郎は決して指一本触れさせないと大口をたたき、とりあえずヨーコの部屋を一度調べてみようと提案します。アイドルの部屋がどんなものか興味があるというミーハーな蘭とそれに付き合わされたコナンも同行し、三人はヨーコの住む高層マンションへと向かいます。
マンションに到着し、彼女の住む25階に上った一行は、ヨーコの先導で部屋の入り口までやって来ます。そして彼女の手で玄関のドアが開けられ中に入ろうとすると……
何と部屋の中にはふつ伏せの状態で背中に刃物を突き立てられて血まみれになり床に横たわっている、哀れな男の無残な亡骸が……
この話では毛利小五郎が熱烈に応援しているアイドルの沖野ヨーコが初めて登場することになるのですが、とにかく物凄いテンションの高さ、そして変わり身の早さです(笑)
そして左のアイコンは、今回の話に登場した小五郎がモデルとなっています。アイコンを見るだけで小五郎がどれだけ今回馬鹿っぷりを発揮したかが想像できますね(笑)
それにしてもバラの花は一体どこから持ってきたのでしょうか(苦笑)
この話で阿笠博士の発明品「蝶ネクタイ型変声機」が初登場します。そしてこの変声機が、博士が新一(コナン)に提供した最初の発明品ということになります。
変声機といえばほとんどのケースで腕時計型麻酔銃とセットで使用されますが、今回はまだ未登場。ではどうやって小五郎が気絶したのかについては…これは見てのお楽しみということで。
アニメでは沖野ヨーコのマネージャーの山岸栄(原作では栄一)が差し出した名刺に彼の所属について詳しく書いてあります。それによると山岸は株式会社ルドアイ・プロダクションの第一制作部に所属しています。
ちなみに山岸栄一氏というのは原作者の青山先生のアシスタントのお一人です。特別編のコミックスも他のアシスタントの方と交替で描いていらっしゃるので、ご存知の方も多いと思います。
それから原作では少年探偵団の三人は登場しないのですが、アニメでは登場し事件現場にもちゃっかりと顔を見せています。登場回数が増えて嬉しい所ですが、元太だけは大災難の回となりました(苦笑) 詳しくは本編をご覧下さい。
小五郎が見ていたテレビ番組の名前。もちろん小五郎が大ファンである沖野ヨーコが出演していました
アニメのみの設定で、沖野ヨーコのマネージャーの山岸の勤務先。ということは沖野ヨーコの所属先でもあります
事件の被害者である藤江明義の勤務先。2「社長令嬢誘拐事件」でも名前が登場
沖野ヨーコの母校。ちなみに青山先生の作品の一つである「4番サード」の主人公・長島茂雄の通う高校も同じ名前
今回の作品は、結末が非常に意外性があって面白かったと思います。それから何といっても小五郎の馬鹿騒ぎが印象に残る回ですよね(笑)
特に必見は小五郎と沖野ヨーコが初めて出会った場面でしょう。これはコナン史上に残る名場面といっていいと思います(笑)
それから原作では少年探偵団の三人は登場しないのですが、アニメでは登場し事件現場にもちゃっかりと顔を見せています。登場回数が増えて嬉しい所ですが、元太だけは大災難の回となりました(苦笑) 詳しくは本編をご覧下さい。
個人的には小五郎ファンを自称する管理人の採点ですので、若干高めの得点(多分星1つくらい加点・笑)となっています。
ミステリとしては細かい部分で少しわざとらしさが残り、すんなりと入れない部分もありましたが、それを補ってあまりある小五郎の大活躍でした。それからラストの蘭と新一(コナン)のエピソードも感動的です。
ミステリとしては、結末の意外性はあり、トリックも推理小説の世界ではよく使用される初歩的なトリックではありますが、本格謎解きミステリとしての面白さは充分味わえる作品です。
ただ髪の毛の件といい、ヒントが少し正直すぎた気もします。またソファの下を捜査しておらず、コナンに指摘されるまで気づかないという警察の捜査陣は少しお粗末かもしれません。このあたりがもっとさりげなく、そして違和感なく伏線が張られていればもっと面白い作品になっていたと思います。
それから「動機」については正直良い気持ちがしませんでしたし、後味は決して良くない話です。ただ事件に関係した人物たちがその後気丈に頑張っている姿が見られたのがせめてもの救いでした。