(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 藤井恒久(27) 中山秀征(29) 麻木久仁子(31) 中山久美子 鑑識員 清掃員 刑事 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 おじゃマンボウ清掃会社 東都営業所長 おじゃマンボウ清掃会社 社長 おじゃマンボウ清掃会社 社長秘書 中山の妹で元秘書、今年1月に他界 鑑識員 おじゃマンボウ清掃会社 清掃員 目暮の部下 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 藤井恒久 中山秀征 麻木久仁子 角田久美子 千葉一伸 大城英司 高木渉 |
ある晴れた日曜日の早朝7時、小五郎は自らの発案で蘭とコナンの二人を引き連れ健康維持のためジョギングに精を出していました。
朝の澄んだ空気の中蘭とコナンを従えて、先頭を切って颯爽と都内の道を走っていく…はずが、実際は蘭とコナンから数十メートル離され、既にバテバテの状態…。やはり二日酔いの体にジョギングはふさわしくないと断言せざるを得ませんでした。
あまりに遅い小五郎に呆れる蘭とコナンは、仕方なく小五郎が追いついてくるのを待ちます。蘭は「おじゃマンボウ」と書かれた清掃会社の車のミラーで髪を直しながら、追いついてきた小五郎に公園まであと2キロ頑張るようにと励ましながらまたジョギングを再開します。
一方蘭たちのすぐ近くのビルの路地裏では、一人の男が通りへ向かって歩みを進めていました。しばらくすると男は目の前に何か光る金属製の物体が転がっているのを発見します。それを拾い上げた男はそれが何を意味するのかを知って驚きますが…その時突然、頭上から凄まじい勢いで鉄材が落ちてきて……
男の悲鳴を聞きつけた小五郎たちが急いでそばに駆け寄ってみると、その男は鉄材の直撃を受けて即死状態でした…。
そしてそれをすぐ近くのビルの窓から双眼鏡で監視する一人の男。その男はおじゃマンボウ清掃会社の社長・中山秀征で、路地裏の男に鉄材が直撃したのを確認すると双眼鏡を抽斗へと戻し、秘書の麻木久仁子を呼んでざわつくビルの下の様子を見てくるようにと命令するのでした。そして自分はビルの屋上へと上がっていき……
鉄材の直撃を受けて死亡したのはそのおじゃマンボウ清掃会社の専務兼東都営業所長の藤井恒久で、9時に社長の中山と会う約束をしていた藤井は、ビルの反対側にある東都営業所から路地裏を通っておじゃマンボウ清掃会社の事務所のあるビルに向かう途中だったというのです。
現場はビルとビルとの間にある路地裏でしたが、二つのビルは路地側にはどちらも窓はなく、鉄材が落下したとするとどちらかの屋上から落ちたとしか考えられない状況でした。
そして事件直後、小五郎の指図で駆けつけたおじゃマンボウの清掃員たちが一方の廃ビルを捜索しますが、怪しい人物はなかったというのです。
とすればもう一方のビル─即ちおじゃマンボウの事務所の入居するビルから鉄材が落とされたとしか考えられない、ということになる訳ですが…
そのビルは1・2階をおじゃマンボウ清掃会社が借り、3階から上はオーナー会社が使用していましたが、オーナー会社の方は日曜のため休みで人はおらず…容疑は自然とおじゃマンボウ清掃会社の事務所にいた二人、中山と麻木に向けられたのです…
そんな中何と社長の中山は、藤井を殺害する重大な動機があることを自ら打ち明け始めたのでした…!!!
そもそもおじゃマンボウ清掃会社というのは中山と藤井、それに中山の妹・久美子の三人が学生時代に何でも屋を開き、知らない家にも積極的にお邪魔して仕事を貰おうという意味をこめて「おじゃマンボウ」と名付けたというのです。そしてそれが予想以上に好評だったため、2年後に清掃業一本に絞って会社を設立して現在に至るということでした。
ところが今年の1月に妹の久美子は事故で亡くなり、他方藤井は最近になって独立をほのめかして中山と対立…。
それが事実だとすると中山には重大な動機があることになる訳ですが、当の中山は事件当時社長室にいたことが秘書の麻木の証言で明らかにされています。
とすると一体どうやって中山は、社長室から全く見ることすらできない路地裏を歩いていた藤井の上に鉄材を落としたというのでしょうか……?