(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 沖野ヨーコ 木下五郎(53) 三上武男(50) 三上鈴(7) 上原康夫(44) 浜田幸二(42) 駐在 農民1 農民2 村人 青年団員1 青年団員2 大学教授 オーナー |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 人気アイドル 敷島村役場助役 敷島村村長 三上村長の娘 東京から観光誘致に来た東都旅行社の営業 灯台職員 敷島村駐在 敷島の村民 敷島の村民 敷島の村民 敷島の村民 敷島の村民 島を訪れた大学教授、5年前行方不明に 竜神丸のオーナー、7年前溺死 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 声の出演なし 依田英助 富田耕生 横山智佐 中村秀利 伊藤和晃 中嶋聡彦 千葉一伸 高木渉 高戸靖広 千葉一伸 高木渉 声の出演なし 声の出演なし |
強い風と雷雨に見舞われ、大波が押し寄せる荒れ模様の天候が続いた東京湾から船で3時間という遠方の島・敷島の港には、嵐が静まった翌朝一隻の船が漂流していました。村民たちがそれを物珍しそうに眺めている中、騒ぎを聞いて駆けつけた村長の三上武男はその船を一目見るなり驚きの表情を浮かべます。そして船に書かれた船名を見て村民たちも騒ぎ始めたのでした。
竜神丸─7年前の嵐の夜に遭難し、10億円相当の金塊を船内に積んだまま行方不明となっていたはずのその船が、今目の前に…。村長の三上は慌てて船を出し、竜神丸の船内を探らせたのですが……
結局船内には金塊は残されておらず、一方で村民たちもまるで幽霊船か何かのように今になって忽然と姿を現したその船を水軍の祟りなのではと恐れ始め…結局船は島の港近くにある倉庫に安置されることになります。
そしてそんな村民たちの一部始終を島の灯台から双眼鏡で監視する一人の髪の長い男の姿が…
それから数日後、講演会のスピーチを頼まれてはるばる敷島まで出向くことになった小五郎は、蘭とコナンとともに敷島行きの船の中で村の助役の木下五郎の世話を受けながら、船の到着を今か今かと待ちわびていました。
今回小五郎が呼ばれたのは、船内の金塊は結局発見されなかったものの、竜神丸の幽霊船騒ぎで町おこしをと考えた村長の発案で、有名な名探偵である小五郎を招いて話題づくりをしようと急遽決まったものらしいのです。しかし実はそれはあくまで表向きの理由で…
それを聞いた小五郎は、自分の名声がこんな所にまで響き渡っていることに満足な様子でしたが、小五郎の名前を聞いた途端、一人のサングラスをかけたスーツ姿の男が思わず手に持っていた双眼鏡を落としてしまいます。それを見たコナンはその男の態度を不審に感じるのですが…。
そこでコナンが助役の木下に訊ねてみると、男は上原康夫といい東京の旅行会社の営業マンらしく、幽霊船騒ぎを目玉に観光ツアーを企画しようとはるばる敷島に赴いてきたというのです。
その後しばらくしてようやく船は島に到着。港では「歓迎!毛利小五郎先生」の垂れ幕の下、村を挙げての大歓迎ぶりでした。思わずVサインを決めながら船を降りていく小五郎。そしてその影で恥ずかしそうにして船を降りる蘭とコナン…。
船を降りるとすぐに村長の三上武男の手厚い応対を受け、小五郎も上機嫌。天にも昇る気持ちだったのですが……
そこへ「ダサいオジサン」というキツい一言を浴びせかけたのは、三上村長の一人娘の鈴でした。もっと渋いおじ様かと期待していたのにという鈴の言葉に小五郎は腹を立てますが、村長の娘だと聞き急におとなしくなってしまいます。そしてそんな小五郎を無視するかのように鈴は小五郎についてきたコナンの所へとやって来て、コナンの顔を物珍しそうに眺めるのでした。
どうやら鈴はコナンのことが気に入ったようで、その積極的な態度にコナンもただ戸惑うばかりだったのです…。
それから小五郎たちは村長の案内で幽霊船を見学することになりますが、その船を見るなりコナンは7年間海の底に沈んでいたにしてはフジツボが船底以外についていないことを不審に思うのでした。だから幽霊船なのだと小五郎はコナンの言葉をまるっきり相手にしていなかったのですが…
そしてその一部始終を、またもや島の灯台から双眼鏡で監視する長髪の男の姿が…。
その後小五郎たちは敷島村公民館で酒やさざえのつぼ焼きなどの料理を振舞われますが、その席で村長の三上はようやく今回小五郎を招いた本当の目的を打ち明けます。
村長からの真の依頼というのは、竜神丸が沈んでいた場所を突き止め、積まれていたはずの10億円の金塊を探し出して欲しいというものでした。
助役の木下の説明によると、その金塊は7年前に脱税で逮捕されそうになった男性のもので全財産を金塊に換えた上で国外に逃亡しようと自らが所有する竜神丸に乗り込んだ所、嵐に遭い遭難。結局島にはその男性の遺体のみが漂流しましたが、金塊とそれを積んだ竜神丸の行方は分からずじまいとなったというのです。
初めは金塊捜しに消極的だった小五郎も村が受け取る1割を報酬として貰えると聞き、結局その依頼を引き受けることになったのですが…
それから小五郎はいよいよ講演会のスピーチに出席。名探偵の日頃の活躍ぶりを余す所なく村民たちに聞かせるはずでしたが…村長の歓待ぶりにすかり気を良くした小五郎はついつい飲みすぎてフラフラな状態。しかし蘭やコナンが心配する中何とか壇上までやってきます。
ところが…小五郎の来訪を記念したくす玉を割ろうと小五郎が備え付けの紐を引っ張ると、くす玉からは勢いよく火の手が上がり、炎に包まれた玉は小五郎のすぐそばへと落下。何とか尻に火がついた所で慌ててかけつけた蘭の手によって鎮火され事なきを得ますが…一体何者が何の目的で?
そして公民館の裏でまたもや怪しいそぶりを見せていたのは、小五郎や村民たちの動きを逐一双眼鏡で観察していた例の髪の長い男・灯台守の浜田幸二でした。そしてそんな浜田のことを「青木」と呼んで付け回す東京の旅行社の上原…一体彼らは何者で何の目的でこの島で怪しげな行動をしているのでしょうか…?
一方危うく難を逃れた小五郎は、世間体を怖れてか今回の出火騒ぎを偶然の事故だと片づける三上村長のやり方に不信感を持ち始めます。何者かが小五郎を狙っているらしい…しかしそんな中でも小五郎は闘志をむき出しにして、何が何でも島に止まって調査を続けると宣言するのでした。
そしてその夜…コナンは怪しい行動を取る灯台守の浜田のことが気になり、密かに島の灯台を調べに行きます。そしてそこでコナンが見たものとは…!?
一方同じ頃小五郎と蘭の休む宿では、ぐっすりと休む二人のそばに不気味に近づいてくる黒い影が…そして不意に目が覚めた小五郎が天井の方を見てみると…何とそこにはまるで村民たちが祟りと恐れる水軍の鎧武者の亡霊のように、村の水軍資料館に安置されていた水軍の鎧兜を身に纏い、刀を振りかざして襲いかかろうとしている何者かの姿があったのです…!!!
慌てて小五郎が大声を上げると蘭も目を覚まし、それを見た鎧武者は部屋を飛び出して外へと逃げ去っていきます。しかし勢いづいた小五郎は鎧武者が逃げ込んだ竜神丸の安置されている倉庫まで追いかけていきます。しかし深追いし過ぎたのか、その陰に隠れていた鎧武者の不意の一撃を受けて……
それからしばらくして…村は殺人事件のことで大騒ぎになっていました。ところがコナンがそれを聞き、事件が発生した竜神丸の倉庫へと駆けつけてみると、そこで待っていたのは、何とも意外な被害者と犯人の姿だったのです……!!