(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 服部平次 藤沢俊明(47) 清水奈々子(24) 川津郁夫(25) 岩井仁美(24) 金谷裕之(51) 戸田マリア(43) 戸叶研人(22) 大木綾子(21) |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 西の高校生探偵、新一のライヴァル 駅員、「赤毛連盟」を愛読 図書館司書、「緋色の研究」を愛読 高校体育教師、「赤毛連盟」を愛読 ペンション従業員 ペンションオーナー 占い師 大学生 推理研究会会長 大学生 推理研究会会員 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 堀川亮 岸野一彦 佐藤しのぶ 宇垣秀成 岩井由希子 川久保潔 一城みゆ希 鳥海勝美 日野由利加 |
「シャーロック・ホームズ・フリーク歓迎ツアー」─そう書かれたバスの中には、何よりもホームズを敬愛してやまないシャーロキアンの面々と楽しそうにシャーロック・ホームズの話題で盛り上がるコナン(新一)の姿がありました。そしてそのコナンに付き添う形で小五郎と蘭も同行していたのですが…
「そして誰もいらなくなった」と、ミステリの女王アガサ・クリスティーのファンをも敵に回すような失言を繰り返す小五郎は、シャーロキアンたちのホームズへの傾倒ぶりにただ圧倒されてしまい、彼らと3日間も一緒に過ごさなければいけないことに不安と憤りを隠せない様子。
一方で蘭はいつもクールで子供っぽくないコナンが、ホームズのことで無邪気に笑いながらシャーロキアンたちと楽しく話しているのを見て少し安心した様子でした。そしてホームズが好きな新一に、コナンのことを重ね合わせていたのですが……
そんな新一のことを思う蘭のそばに現われたのは、野球帽を目深に被り浅黒い肌をした関西弁の高校生─少し前に「外交官殺人事件」でコナン(新一)と推理勝負をした西の高校生探偵・服部平次だったのです…!
平次の姿を見て蘭も小五郎も驚きますが、どうやら彼は今回のツアーのことを聞きつけ、ひょっとしたら熱烈なシャーロキアンで有名な新一に会えるかもしれないと思い参加してみたというのです。自分はアメリカ黄金時代の巨匠エラリー・クイーンのファンであるにもかかわらず…
彼らが今回集まったのはシャーロック・ホームズの兄マイクロフトにちなんで名付けられた〈マイクロフト〉荘というペンションで、ペンションに到着した一行はホームズの探偵服に身を包んだオーナーの金谷裕之から、ツアーの詳細について説明を受けます。
今回のツアーの最大の目玉は、毎年恒例だという超難問推理クイズに全問正解した人間にのみ進呈されるというホームズのデビュー作の第一長編「緋色の研究」の初版本でした。
そして次の日の夕食後に開催されるそのクイズに参加するためには、明日の夕方までに〈ホームズカルトテスト1000問〉を解き990点以上を取らなくてはいけないという条件がつけられていたのです。
「緋色の研究」の初版本を見た一行は羨望の眼差しを本に向け、何としてもそれを手に入れようと闘志を燃やし始めたのです。そしてその中にはもちろんコナンの姿も…
次の日の夜9時半頃、ツアーの一行は食堂で楽しそうに食事を取りながらオーナーの金谷が姿を現わすのを待っていました。早く姿を現わし、テストの採点を始めてもらいたい。そのために一日がかりで1000問のテストに取り組んだのだから…。
ところが0時を過ぎても一向に金谷は姿を見せず、ついにしびれを切らした参加者たちは徐々に部屋に戻って休み始めてしまったのです。
そしてついに深夜の3時を回り…人気もまばらになった食堂で、その時間まで何とか頑張っていた服部平次が眠気を抑えられなくなり休もうとしたその時でした。
ふと食堂に残っていた人々が外に目をやると、闇の中をゆっくりとしたスピードで車が徐行していました。そして運転席を見るとそこにはホームズの服装に身を包んだオーナーの金谷の姿があったのです。
ようやく推理クイズが始まると、一同はホッと胸を撫で下ろしますが、しかしよく見るとどうも様子がおかしいのです。
オーナーの金谷の乗った車は、何とそのまま崖の方へと直進して徐々に速度を上げていったのでした。慌てて平次とコナンが外に出て車の方へと駆け寄り、車のドアを叩いて必死に中の金谷に呼びかけますが、その甲斐もなく…ついに車はそのまま崖下に転落。車は激しい炎と煙に包まれたのです…!!!
事故か、自殺か、それとも他殺なのか?それからしばらくして平次や小五郎の必死の捜査の甲斐もあり、他殺の線が濃厚になります。
そしてそれを聞き一同が戸惑う中、突然一人の人物が高らかに笑い声を上げながら犯人が分かったと宣言して…
今回の作中に出てきた作品の名前。最初の3つはコナン・ドイルのシャーロック・ホームズ作品。それ以外に「そして誰もいなくなった」を書いたミステリーの女王アガサ・クリスティーと平次が好きだというエラリー・クイーンの名前が登場しました。
各作家の詳しい経歴・作品リストについては、当サイトの別館に特集ページがありますので、それぞれのリンクを参照下さい。