(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 高木刑事 中山和美(26) 白井光雄(40) 江藤勝利(40) 沖田恵子 看護婦 鑑識課員A 鑑識課員B |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 看護婦 主治医、小五郎の担当 外科医 白井にカルテとコーヒーを届けた看護婦 ナースステーションにいた看護婦 鑑識員 鑑識員 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 高木渉 茂呂田かおる 小川真司 福田信昭 岩井由希子 岡本嘉子 高木渉 千葉一伸 |
犯人逮捕の際に足を骨折して入院した小五郎は、その日でまる3週間、米花東総合病院の南病棟4階の病室でベッドに横になりながら過ごしていたため、さすがに退屈さを隠せない様子でした。
ビールに刺身が食べたいと、名探偵とは思えない情けない表情で看護婦の中山和美が運んできた病院の食事を食べようとしますが、名探偵の小五郎が病院に入院しているという話が白衣の天使たちの間で持ちきりになっていると和美から聞くと、途端に上機嫌に…。相変わらずの能天気ぶりで、このままなら退院もそう遠くはないと蘭もコナンも安心しきっていたのですが、それがまさかあんなことになろうとは……
そんな楽しいやり取りを看護婦の和美としていると、そこへ小五郎の主治医の白井光雄が入ってきて、自分にも参考のために名探偵の話を聞かせて欲しいと、更に小五郎を嬉しがらせるようなことを言ってきたのです。
ところが更に続けて部屋には外科医の江藤が入ってきたのですが、小五郎たちが見守る中にもかかわらず、白井にひどく絡み始めたのです。
「何の参考だか」「モルモットにされないように気をつけるんですな」─病室に入ってくるなり江藤は白井に対して敵意を丸出しにして、白井を怒らせます。
さらに江藤は、もし自分が殺された時は白井が犯人だと、笑いながら冗談交じりに言ってのけたのです……。ところがまさか本当に自分が殺されることになろうとは…江藤もその時は考えもしなかったことでした。
江藤というのは白井と同じ外科医で大学も同じらしく、口は悪いが腕は一流だと、白井は大人の対応で皆に説明して聞かせますが、それでもコナンはそんな江藤の性格にただ呆れるばかりでした。
それからしばらく時間が経ち─日も暮れ外は雨模様に変わる中、蘭とコナンは事務所に戻ろうとしていました。そこへ再び白井医師がコーヒーを飲みながら小五郎の探偵談義を聞くために小五郎の病室を訪れたのです。
病室のカーテンを開きながら酒はまずいものの薄いコーヒーぐらいなら大丈夫だからと小五郎にコーヒーを勧め、自分も同じようにしてコーヒーを飲み始めたのですが、彼がコーヒーに砂糖を何本も入れるのを見てコナンは気持ち悪がります。どうやら白井は大の甘党のようでした。それにしてもあんなに入れるとは…
それから更にしばらく時間が経ち─小五郎がふと目を覚ますと、病室の中には既に蘭とコナン、それに白井医師の姿はありませんでした。それもそのはずで時刻は既に深夜の1時を回っていたのです。そしてベッドの上で小五郎が退屈そうにしながら何気なしに窓の外の様子を眺めていると…
何と窓の向こう、北病棟の一室で何者かが刃物で人を刺している光景が、小五郎の目に映ったのです…驚いた小五郎は松葉杖でつきながら慌てて病室を出て、ナースステーションで看護婦に警察を呼ぶように指示しながら自らは現場に急行します。
ところが、小五郎が現場に到着してみると…部屋の中は真っ暗で、中はただの空き部屋だったのです…。死体が消えてしまった…!? それとも騒ぎを聞きつけて現われた江藤医師の言うように、本当に死体などなく、ただの小五郎の見間違えだったのでしょうか…!?
そしてそれから数日、小五郎は毎日のように同じ場面に遭遇し、その度ごとに同じようにして警察を呼び現場にかけつけますが、やはり同じように部屋の中はもぬけの殻。そのようなことが4度も続いたため、仕舞には看護婦たちも警察官も、誰も小五郎の言うことを信用しなくなってしまったのです…さすがの小五郎もこれには参ったらしく…
そういえば最近事件現場で妙に眠くなったりすることもあり、ひょっとすると探偵稼業の疲れが溜まりありもしない幻覚を見ているのかもしれない…すっかり小五郎が自信を失う中で、コナンはいつも小五郎を麻酔銃で眠らせている手前、小五郎のそんな姿を見るのはとても辛いことでした。
そこでコナンは小五郎と一緒に病室で一夜を明かすことに決め、深夜の病室で小五郎が目撃したという場面が起きるのを待ち構えていたのですが…
コナンがしばらくベッドの中で時間の経つのを待っていると、小五郎が言っていた通りに窓の向こうで何者かが人を刺している光景が目に飛び込んできたのです…!
コナンも同じ光景を見たことで小五郎はすっかり自信を取り戻し、今まで同様に松葉杖をつきながら急いでその北病棟の一室へと向かっていったのです。ところが後から遅れてやって来たコナンが小五郎の向かった部屋に到着してみると…
現場では小五郎がうつ伏せになって倒れており、更にそのすぐ横では、何と江藤医師が小五郎と同じようにうつ伏せになった状態で、背中を刃物で刺されて息絶えていたのです……!!!
それからすぐに警察が呼ばれ、目暮警部の指揮の下に捜査が開始されますが、ナースステーションの前を通らなくては辿り着けないという現場の状況や、小五郎が最近ストレスが原因で度々幻覚を見ていたことなどを聞かされた目暮は、小五郎が幻覚を見ている間に無意識のうちに江藤医師を殺害してしまったと考え始めたのです。
しかし小五郎と同じように何者かが人を刺す光景を目の当たりにしていたコナンは、小五郎は罠にはめられたのだと確信。すっかり落ち込んでいる小五郎に代わって懸命な捜査を開始したのですが…
予告編では目暮警部にこの台詞があったのですが、本編ではありませんでした。最初から予告編だけの台詞だったのでしょうか?