(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 高木刑事 橋本清美 倉田征二(26) 河合静香(24) 森由紀子(20) アナウンス |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 広告デザイン会社勤務 広告デザイン会社勤務、清美の同僚 広告デザイン会社勤務、清美の同僚 広告デザイン会社勤務、清美の同僚 二番街駅の駅アナウンス |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 高木渉 声の出演なし 加納詞桂章 山口由里子 矢島晶子 千葉一伸 |
日曜日にもかかわらず仕事に駆り出されれば、小五郎でなくてもひと仕事終えた後にビールを飲みたいという気持ちになるのは分からなくはない心理状態でした。
しかしその仕事というのが依頼主が忘れていった封筒を届けにきただけで、しかも生憎その依頼主が不在で結局封筒を渡すこともできずに戻ってきてしまったのであれば、小五郎が駅のプラットホームでひと仕事終えたと缶ビールを美味そうに飲んでいる姿に、コナンと蘭が他人のふりをしたくなる気持ちも分からなくはなかったのです…。
もっともオフィス街として知られる二番街駅のプラットホームは、日曜の夜ということもあって人の気配もまばらで恥をかくこともなかったのが、蘭とコナンにとってはせめてもの幸いだったのです…。
しかしそんな駅の様子とは裏腹に、コナンや小五郎にとってはその日も休息の日にはならなかったのです。二番街駅に到着した東都環状線の列車に乗り込むなり、すぐに殺人事件に遭遇。目暮警部と高木刑事とともに犯人の割り出しに全力を注ぐことになったからでした。
今回被害に遭ったのは、二番街駅近くの会社で広告デザインの仕事をしている橋本清美という女性でした。そしてその遺体を発見することになったのは、偶然にも同じ会社で働く三人の同僚たちだったのです。
その日彼らは新人の森由紀子の仕事の失敗を取り戻すために休日出勤を余儀なくされてしまい、遅くまで頑張って仕事をしていたらしいのですが、仕事が終わると、用事があると言い残して先に帰っていった清美を除く、倉田征二、河合静香、森由紀子の三人で行きつけのレストランで食事をし、それから19時半過ぎに二番街駅から電車に乗り込み、そこで清美の変わり果てた姿を発見したというのです。
1時間以上も前に帰ったはずの清美がなぜその電車に乗っていたのか…?その答えは簡単でした。
その電車は「東都環状線」の名前の通り1時間と10分をかけて都内各駅をぐるっと一周するため、二番街駅で電車に乗り込んだ直後の18時半頃に亡くなった清美は、座席に座り眠り込んだ姿のままで約1時間10分をかけて環状線を一周。19時半過ぎに食事を済ませてから電車に乗り込んだ三人の同僚たちと、偶然にも鉢合わせる形となったのです。
清美の死因は毒物による中毒死で、右耳の所に針で刺されたような跡が残されてしました。そして調べを進めていくうちに、彼女の三人の同僚たちにはそれぞれが清美を恨む立派な動機を持ち合わせていることが判明したのです…。
倉田は清美に交際を申し込んでいたものの断り続けられ…静香は自分が苦心して手がけたデザインを清美に盗まれ…由紀子は交際していた男性を清美に奪われたらしく…
しかし彼女が亡くなった18時半頃、三人の同僚たちには一緒に食事をしていたという鉄壁のアリバイが…そこで目暮と小五郎は、外部犯の線も考えて更なる捜査を押し進めていったのですが…
この路線が事件の舞台となるのはこれが二度目です。一度目は95「小五郎のデート殺人事件」でした。路線図についてはそちらのリンクを参照下さい。
といっても今回の二番街駅という駅はその当時なかったようです(苦笑) 夕暮里駅の次は烏谷駅になっています。