(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 阿笠博士 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 鈴木園子 横溝刑事 下条登(34) 吉澤勇太(34) 根津信次(35) 荒巻義市(51) 鑑識 刑事 警官 女の子A 女の子B |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 新一の家の近所に住む自称天才科学者 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 鈴木財閥の令嬢、蘭の同級生で親友 静岡県警警部 地元の漁師 地元の漁師 地元の漁師 漁師、海の無法者 鑑識員 静岡県警刑事、横溝の部下 静岡県警警察官 海水浴客 海水浴客 |
高山みなみ 山崎和佳奈 緒方賢一 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 大谷育江 松井菜桜子 大塚明夫 高橋広司 竹村拓 新藤明夫 渡部猛 千葉一伸 小上裕通 千葉一伸 細野雅世 椿理沙 |
伊豆の海に阿笠博士と灰原哀、そして少年探偵団の三人たちと泳ぎに来ていたコナンは、何という偶然か海水浴の最中に蘭と園子の二人と鉢合わせになります。
コナンがいるといつも事件に巻き込まれるから…とわざわざ外してやって来たにも関わらず、また一緒になり不満そうな園子でしたが、結局二人はそのまま阿笠博士の一行と海水浴を楽しむことになったのです。
ところがビーチバレーなどでみんなが楽しく盛り上がっている中、灰原哀一人が心の中に潜んでいた蘭へのライバル心のせいもあってか泳ぎもせず、一人浜辺でじっとしていたため日射病にかかってしまい、結局彼女がライバル心を抱いている蘭によって介抱されるという皮肉な結果となってしまったのです…。
蘭のことを海の人気者のイルカに、そして自分のことを暗く冷たい海の底から逃げ出してきたサメになぞらえて、彼女はやり場のない感情を必死で抑えていたのですが…
しかしそんな彼女の繊細な心の中をコナンも阿笠博士も理解できなかったらしく、二人は彼女が休むビーチパラソルの下から敢え無く追い出されてしまったのです…。
そんな中、コナンがいるといつも事件に巻き込まれるという園子の嫌な予感はまたもや的中し、何やらきな臭い事件の匂いがビーチの中に充満し始めます。
きっかけはたくさんの海水浴客で賑わう中で、若い漁師二人が中年のひげ面にサングラスをしたヤクザ風の男と何やら言い争いを始めたことでした。
そして彼らはその日の夜8時にクイーンホテルの中華レストラン〈東風(とんぷう)〉で話し合いを持つ約束を再度確認した後、物騒な言葉でお互い罵り合いながらビーチを立ち去っていったのです…
そしてその中華レストラン〈東風〉で晩餐を楽しむことになっていた蘭と園子は、複雑な思いに駆られながら彼らのケンカの一部始終を見ていたのでした…
間もなく日が暮れて7時過ぎになると、蘭と園子は予定どおり東風をにやって来ますが、ここでもまた偶然阿笠博士と探偵団の一行と同席することになります。しかしそんな中でまたしても灰原哀だけが、食欲が湧かないからと食事をキャンセルし部屋で一人留守番することとなります。
それを聞いた蘭は、自分が彼女から避けられているのではないかと、何やら寂しそうな様子でいたのです…。
しばらくすると、昼間の予告どおりビーチでヤクザ風の男と言い争いをしていた例の若い男二人が店内に現われます。
その二人の若い男性─下条登と吉澤勇太はともにこの辺りに住む地元の漁師で、二人が言い争いをしていたヤクザ風の男、荒巻義市も同じく漁師ということでした。
ところが地元の漁師たちが漁獲量を制限し養殖までしながら海の財産を大切にしているにもかかわらず、荒巻という男は無法にも所構わず地引き網を用いて魚を根こそぎ獲っていってしまい、彼のせいで海は荒れ放題だというのです…。
荒巻が坊主にしてしまった海が元に戻るまで一体何年の月日がかかるのか…下条と吉澤の切実な訴えに、蘭と園子も何か感じ入るものがあったのでした。
更に荒巻にはもう一つの大きな疑惑があるというのでした。下条と吉澤、それに後からやって来た根津信次の三人の父親が乗り込んだ漁船が8年前に嵐に遭い、三人の父親がともに亡くなってしまったのですが、その船の沈没は荒巻の海賊船により故意に引き起こされたものだという疑いがあるらしいのです。
特に根津は強くそう確信しているらしく…レストランにやって来るなり荒巻を叩きのめさんと鬼のような形相で荒巻を探します。
ところがもう時刻は8時40分を過ぎているにもかかわらず、荒巻は未だに姿を現わしませんでした。下条も一度携帯にかけたらしいのですが繋がらなかったらしく、今度は根津が携帯を使って再度荒巻と連絡を取ろうとします。
すると…荒巻の携帯は今度は繋がったのですが誰からの応答もなく、ただ波のザザーンという音だけが携帯を通して聴こえてきたのです。やがて誰からの応答もないまま通話は途切れてしまい…
そして約束の8時から1時間半が経過した午後9時30分…彼らは遂に我慢しきれずに携帯から聴こえてきた波の音を頼りに、クイーンホテル近辺の浜を捜索し始めたのですが…