(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 大門良朗(27) 大門一樹(35) 大門加代子(26) 北条初穂(27) 大門源一郎(70) 大門竜子(60) 三枝健一 主催者 大原玄武 沖滑秀友 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 大門家 次男、フラメンコのギタリスト 大門家 長男 大門一樹の妻 大門家 メイド 大門家当主、大門工業社長 大門源一郎の妻 三枝工業社長 秀友祭の主催者 沖滑秀友の主君 戦国武将、500年前に自害 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 松本大 梅津秀行 沢海陽子 伊藤美紀 村松康雄 竹口安芸子 声の出演なし 菅原淳一 声の出演なし 声の出演なし |
戦国の世、武将沖滑秀友は主人である暴君・大原玄武に民衆を苦しめる圧政を止めるように諫言しますが、それが却って玄武の怒りを買い沖滑家は取り潰しとなってしまいます。そしてそれに絶望した秀友は鎧兜に身を固めて玄武を切り倒し、自らも喉を突いて自害…今でも秀友の霊はこの地を彷徨い、それを見たものは皆非業の死を遂げるという…
そんな秀友の霊を鎮めるために、火を焚き鎧兜になぞらえた蓑を纏って鎮魂の祈りを捧げるという鎮魂祭・秀友祭。しかもその晩12月10日は丁度秀友の500年目の命日にあたるらしく、村では盛大に夜祭が繰り広げられていました。
そしてなぜかその祭に参加することになってしまった小五郎、蘭、コナンの三人。雪が舞い散る中、三人は主催者の話すその言い伝えを神妙に聞いていましたが、何だか幻想的だと感じ入っている蘭に対し、早く峠を越えて温泉街に向かいたい小五郎とコナンは寒さをこらえながらひどく不機嫌な様子でした。
そろそろ温泉に向かおうと小五郎が蘭に話しながら席を立つと、若い男がやってきて峠は雪の影響で閉鎖されてしまっていることを教えてくれます。そしてそれを聞いて三人がひどく困った様子をしていると、男は今から自分も向かうというこの先の大門という家に一緒に来てはどうかと勧めてくれるのでした。
その若い男は大門家の次男で大門良朗といい、5年ぶりの帰省で家に戻って来たらしいのです。
彼の話では大門家というのは当主のが有名な大門工業の社長を務めるこの辺りの名家らしいのですが、、どうやらその当主というのが金のためなら何でもするような人物で家でも同様に横暴な態度。そのため跡継ぎである長男とはケンカが絶えないというのです。そしてその長男も妻も遊びに夢中で離婚寸前だという有様…
良朗と小五郎たちが屋敷に到着すると、長男の一樹とその妻・加代子、それにメイドの北条初穂が出迎えますが、長男の一樹は良朗の帰省も、小五郎たちの来訪も歓迎していない様子でした。
しかし奥から会話を聞きつけてやって来た屋敷の当主・大門源一郎は次男・良朗の帰りを待ち望んでいたようでひどく嬉しそうな様子。しかも以前からの大ファンだという眠りの小五郎を一目見てそれと気づき、メイドの初穂に丁重もてなすようにと命じます。
初穂の案内で中に通された良朗と小五郎たち。屋敷の中はとても広々としていて、たくさんの部屋があり、何人でも泊まれそうな感じでした。
屋敷の一番奥には一樹のオーディオルームがり、その手前には台所。そして二つの部屋の間にある裏玄関からは雪景色が映える庭に出られるようになっていました。
そしてそんな広大な屋敷をただ古いばかりと謙遜する当主の源一郎と晩餐を共にした小五郎たち。ところがその席には源一郎の妻・竜子の姿がありませんでした。気分が優れないため休んでいるというメイド初穂の話でしたが、長男・一樹の妻・加代子の話では、竜子は大変信心深く毎年秀友の命日の12月10日には真夜中の0時に部屋の仏壇で欠かさず念仏を唱えるというのです。
そんな源一郎の妻以外にも、どうやら大門家はいろいろな悩み事を抱えている様子。長男の一樹は仕事が上手くいかず源一郎からは三行半を突きつけられ、そんな一樹を尻目に源一郎は次男・良朗に事業を手伝うようにと勧めます。
しかし当の良朗は父親の金のことしか考えない強引なやり方が気に入らずに5年前に家を出たらしく、今もその気持ちは変わっていない様子でした。そして来月からフラメンコの勉強のためスペインに渡り、一人前になるまで日本に戻ってくるつもりもないというのです。
晩餐が終わると小五郎たちは源一郎の案内で庭を隔てた離れにある源一郎の部屋に招かれます。屋敷の庭は雪が降り積もると庭の真ん中にある池と古風な作りの建物一体となってとても粋な風情が味わえる造りになっていました。
そしてその庭を伝って離れまで来ると、源一郎の部屋の中には古風な建物に合わせるかのように一体の立派な鎧兜が。鬼気迫る迫力が伝わってくるその鎧兜は源一郎の宝物で、何と戦国武将・沖滑秀友が実際に見につけていたものだというのです。
それを聞いて三人が驚いていると、そこへ今までずっと姿が見えなかった源一郎の妻・竜子が突如現われます。そして彼女はその鎧兜が呪われていると、言い伝えを引用して警告します。─秀友の霊は今もこの世を彷徨っており、その姿を見た者は非業の死を遂げる…非業の死から500年、今日この家で何か不吉なことが起こるかもしれない…白足袋を秀友の鎧兜に捧げながら竜子は不気味な言葉を残してその場を去っていったのでした。
そして夜は更けていき…外はすでに雪も上がり静けさを取り戻していました。深夜0時の鐘が鳴ると、竜子は神妙な面持ちで部屋の仏壇で祈りを捧げていましたが、しばらくすると鎧兜の呪いのことが気になった彼女は窓際へ向かい、障子を開いて離れの源一郎の部屋の様子を覗います。すると…
何と外には鎧を身に纏った人影が深夜の庭を雪を踏みしめながら徘徊している姿が……
次の朝…コナンたちは突然の女の悲鳴で目を覚まします。声の主はメイドの初穂らしく、彼女の話を聞いた小五郎たちは急いで源一郎のいる離れへと向かいますが…
そこには鋭利な刃物で胸を刺されて血まみれで息絶えた源一郎のが床に横たわっていたのです。そして奥に安置されていたはずの鎧兜は、そばにあった日本刀とともに忽然と姿を消してしまっていたのでした…。
現場には母屋の表口から離れまでは足跡一つなく、代わりに母屋の裏玄関から離れまでの間に大きな足跡が一組続いていました。それを見た竜子は昨晩の鎧武者を思い出して恐怖に慄きます。
小五郎たちがその足跡を辿っていくと、足跡は離れから裏玄関を目指して庭の中を横切り、裏玄関を通ってすぐ右側にある一樹のオーディオ・ルームへと続いていました。そしてオーディオ・ルームには内側から鍵が…そういえば先ほどから姿が見えない一樹を心配した小五郎たちが斧で扉を破って中を覗いてみると…
白い部分は雪の積もっていた部分
青い部分は足跡のついていた部分とその方向
それ以外の部分は小五郎が最初にチェックした時、足跡一つないまっ更な状態でした。
庭 | 離れ (源一郎 の部屋) |
庭 | 表 口 |
廊 下 |
部屋 | |||||||
庭 | 庭 | 部屋 | ||||||||||
庭 | ↓ | 庭庭 | ||||||||||
庭庭庭 | ↓ | ← | ← | 部屋 | ||||||||
↓ | 池 | 庭 | 大部屋 | |||||||||
庭 | ||||||||||||
庭 | 植込み | 庭 | ||||||||||
庭 | ||||||||||||
裏 玄関 |
庭 | 部屋 | ||||||||||
一樹の オーディオ ルーム |
↓ | 台所 | 部 屋 |
部 屋 |
部屋 | 部屋 | ||||||
↓ | 廊下 | |||||||||||
← | 部 屋 |
部 屋 |
部 屋 |
部 屋 |
部 屋 |
部 屋 |
部屋 | |||||
庭 | 庭 |