名探偵コナン469-470「怪盗キッドと四名画」

(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)

タイトル
File469-470 怪盗キッドと四名画
英題
Kid and the Four Masterpieces
放映日
2007/4/16・4/23(前編・後編)
原題
第53巻
File1「紅蓮」
File2「金色」
File3「青嵐」
File4「純白」
ジャンル
本格、怪盗
事件現場
東京・奥多摩の及川武頼邸 2Fアトリエ
管轄
東京警視庁捜査二課(中森警部)→東京警視庁捜査一課(目暮警部)
登場人物
江戸川コナン
毛利蘭
毛利小五郎
目暮警部
高木刑事
佐藤刑事
千葉刑事
及川武頼(59)
神原晴仁(82)
レポーター
レポーター
レポーター
レポーター
スタッフ
スタッフ
スタッフ
隊員
隊員
隊員
隊員
隊員
中森警部
怪盗キッド
本編の主人公、正体は工藤新一
本編のヒロイン、新一の幼なじみ
蘭の父親で私立探偵
警視庁捜査一課警部
巡査部長、目暮の部下
警部補、目暮の部下
捜査一課刑事、目暮の部下
画家
武頼の義父で師匠、元風景画家
及川邸に集まったマスコミレポーター
及川邸に集まったマスコミレポーター
及川邸に集まったマスコミレポーター
及川邸に集まったマスコミレポーター
日売テレビ スタッフ
日売テレビ スタッフ
テレビ局スタッフ
警視庁 機動隊員
警視庁 機動隊員
警視庁 機動隊員
警視庁 機動隊員
警視庁 機動隊員
東京警視庁 捜査二課警部
神出鬼没の大怪盗、通称怪盗1412号
高山みなみ
山崎和佳奈
神谷明
茶風林
高木渉
湯屋敦子
千葉一伸
堀勝之祐
藤本譲
真殿光昭
神田和佳
河相智哉
私市淳
後藤史彦
川中子雅人
天田益男
小上裕通
市村大樹
加瀬康之
私市淳
川中子雅人
石塚運昇
山口勝平
あらすじ
「きっと今回も守ってくれますよ…あの江戸川コナンという少年がね…」

 「明日20時、十五夜の月明かりの下で『青嵐』を頂きに参上する」─その日奥多摩の山の中にあるとある屋敷の中では、あの月下の奇術師と謳われる怪盗キッドからのものと思われる予告状が届けられ、今後のことについて密かに話し合う二人の男の姿がありました。

 一人はこの屋敷の主で、世界的にも名の知れた著名な画家の及川武頼。そしてもう一人はというと、その及川の義父であり、以前風景画で有名な画家であったものの手を痛めて10年前に既に引退している神原晴仁という名前の老人。
 そして今回キッドの標的となっている『青嵐』とは─それは及川武頼が今度発表しようとしている絵画の名前で、美術界が待ち望んでいる『紅蓮』『金色』『純白』に続く待望の新作だったのです。

 予告状を受け取ると及川はすぐに警察に通報したのですが、何しろ相手は神出鬼没で変幻自在の白き魔術師。守りきれるかどうか…と不安を隠せない様子。
 ところが一方の神原はというと、この騒ぎでもし絵の事が…と何か別の心配事がある様子。しかしそれを聞いた及川には何か秘策があるようで、絶対知られやしないと自信に満ちた様子でいたのです。一体二人の間にはどんな秘密があるのでしょうか…!?

 翌日─及川の屋敷には通報を受けて駆けつけた警視庁捜査二課の中森警部をはじめとする警察関係者のみならず、キッドの予告状の事を聞きつけたのか、マスコミや報道陣たちも詰めかけて辺りはやけにごった返していました。そしてその中には我らが名探偵・毛利小五郎と、その付添いできた蘭とコナンの姿も見られたのです。

 実は今回小五郎たちを呼び寄せたのは他でもない及川自身で、新聞ででも調べたのか怪盗キッドが小五郎が絡むといつも獲物を盗り逃していること、そしてそれだけではなくその際に小五郎が連れている”小さな男の子”、すなわちコナンが活躍していることまで調べていたのです…

 一方屋敷に詰めかけた報道陣たちはというと、実は彼らは予告状のことを聞きつけた訳ではなく、今夜TVの生中継で公開されるという、及川の新作絵画『青嵐』のお披露目のために呼ばれていたのでした。
 しかし現場の捜査を指揮する中森警部は予告時間の夜8時を過ぎ、絵の無事が確認されるまでは屋敷の中に彼らを入れることを拒否。結局屋敷の中は警察関係者を除けば及川と何やら不安な様子を隠せないでいる義父の神原老人、それに及川から依頼を受けた小五郎とその連れの蘭とコナンだけだったのです。

 これまで何度も煮え湯を飲まされ続けているキッドが相手だけに中森警部の警備態勢は厳重を極め、『青嵐』の置かれているアトリエの窓の下には機動隊員が5名。もちろんアトリエの窓の鍵はすべて掛けられ、部屋の中には監視カメラも1台設置されていたのです。更に二つある扉にはそれぞれ二人ずつ、頬をつねり変装チェックの済んだ機動隊員が張り付き、気になることがあればどんな些細なことでも報告するように指示が出され、警備は万全のように思われたのですが…。

 ところが一つ気がかりなことがあったのです。それは絵を完成前に人に見られるのが嫌な性分だという及川の願いでアトリエには警備を一切入れない事になっていた点でした。そのため中森警部や小五郎たちは別の部屋で監視カメラの映像を見守ることになったのです。しかも及川は予告時間の8時まであと30分という時になり、突然絵の最終チェックをしたいから監視カメラを10分ほど切って欲しいと言い出し……

 それから10分以上が経過し、ようやく及川の最終チェックが終わり再び小五郎と中森警部の前にアトリエの映像が送られてきたのでした。すると画面には警部との連絡用に渡されたトランシーバーを手にした及川の姿が映し出されたのです。

 ところがここでまたもやアクシデントが発生したのです…。キッドの予告時間までまだ10分以上はあるというのに突然屋敷の中が停電に見舞われ、慌てた中森警部はブレーカーをチェックしに行くように部下に指示を出します。そばにいたコナンもすぐに時計型ライトの光を頼りにブレイカーを探しに向かいますが、すると前方からアトリエの扉を激しく叩く及川とその様子を見守る機動隊員の姿が飛び込んできたのでした。

 一体何が起こったのか中森警部が事情を聴くと、アトリエの中に及川の義父の神原老人が閉じ込められてしまったというのです。

 何でも老人は及川が絵の最終チェックを終えて外に出ようとした時にアトリエに押しかけ、警察や探偵は信用できないから絵は自分が守ると言い出したというのでした。そしてそれを聞いた及川は頑固な義父を中森に説得してもらおうといったん鍵をかけて外に出ようとし、そこで突然の停電に見舞われたというのです…。

 しかも慌てて鍵を開けようとした及川は部屋の鍵をどこかに落としてしまったらしく、結局中森警部と機動隊員たちの手でドアを破って中に入る事になったのですが、いざドアを壊して警部たちがアトリエの中に入ってみると……

今回の見どころ
怪盗キッドの予告状が有名画家の元に…

 世界的にも名の知れた著名な画家の及川武頼の元に届いた一枚の予告状。それは及川が発表する”花鳥風月”と呼ばれた四部作の絵画の最後の作品「青嵐」を盗むという怪盗キッドからのものでした。

 通報を受けた警視庁捜査二課の中森警部がまたしてもキッド逮捕に執念を燃やす中、小五郎も及川の依頼を受け、蘭とコナンと引き連れて独自の捜査をすることに。ところが完成前に絵を人に見られるのを何よりも嫌う及川の頼みで、「青嵐」は監視カメラ一台が見守る中、2階のアトリエの密室の中に置かれ、入口の扉を警察の機動隊が常時監視することで予告時間まで警備することになってしまいます。

 その後絵の最終チェックをしたいと及川が言い出したため、及川一人がアトリエに戻り監視カメラの電源がいったん落される中で10分が経過。再びカメラに映像が映るとそこには…何事もなく及川の姿はあったものの、その直後突然屋敷の中は停電で真っ暗になり…

 やがて殺人事件の発生と同時に「青嵐」も姿を消し、事件は新たな局面を迎えます。そんな中で目暮警部に高木、佐藤、千葉の顔馴染みの刑事たちが現場に駆けつけるのですが…

 消えた絵画の行方は、犯人の仕掛けた巧妙なトリックとは、そして予告状を送り付けたキッドは一体どのような形で姿を見せるのでしょうか?

原作との相違点
前編

 今回は原作4話分の映像化ですが、珍しく前編と後編で2話ずつきれいに分かれ、しかも前編の前半で1話分、CM後の後半で1話分、後編の前半で1話分、CM後の後半で1話分という構成になっていました。

 まず開始冒頭はほぼ原作そのまま、その後も前半は細かいセリフの言い回しや順番の多少の違いはあるものの原作に忠実な作りで、強いて挙げれば

 コナンに「じゃあ勝つ秘訣は?」と聞くマスコミ記者が女性記者になっている

 中森警部に皮肉を言われてそれに反論する小五郎のセリフに「お言葉ですが…」という皮肉めいた言い回しが追加されている

 アトリエからカメラの映像をチェックする部屋へ向かおうとした時に、及川のセリフが「どうぞこちらへ」から「どうぞ1階へ」となっている

 晴仁が及川に声をかけて、「また後で…」と答えるシーンが、小五郎たちがアトリエから出て監視カメラのある部屋に向かおうとする時点ではなく、及川が警察からトランシーバーを借りアトリエに独り入ろうとする直前に挿入されている

 …ぐらいでしょうか。

 後半に入ると前述の通り今回は原作4話分を前後編に映像化していることもあり、大きなシーンのカットもいくつかあります。

 まず殺人事件が発生したと知りざわめくマスコミたちが目暮や佐藤、高木、千葉刑事の噂をする部分がカットされ、

 その後も目暮たちがマスコミにもみくちゃにされた後ようやく屋敷の中に入ることができた部分から、中森警部の「犯行に使われたのはナイフとスタンガン」というセリフの直前まで2ページ強に渡ってカットされてしまっています。特に佐藤、高木、千葉刑事が”ぐったり”するシーンは原作でも結構面白いシーンだっただけに残念ですね。

 さらに中森警部がこの事件はキッドの犯行じゃないと断言し、「目暮の相方はそこにいる」と言ったのを受けて小五郎登場し、目暮に「また君かね…」と呆れられるシーンもカットされてしまっています。

後編

 後編は原作の3話目からちょうど始まりますが、冒頭のTVリポーターの中継場面がまずカットされ、その後の及川のインタビューの部分がセリフが若干カット、さらにそのすぐ後の小五郎が現場から帰ろうとするセリフもすべてカットされ、その次のコナンが現場スタッフにいろいろと訊ねて不審な荷物が見つかったら自分に連絡するように頼むシーンも一部がカットされています。

 それから及川が5年前に亡くなった妻の話をしている部分の一部がカットされ、その直後にコナンが突然姿を消して蘭が呆れるシーンと外に捜索に出たコナンに高木刑事が蘭が探していたと伝えるシーンがカットされていました。

 そして後半の解決編では細かい部分でかなりのシーンがカットされていますが、これはネタバレになるのでご自身で確かめて頂きたいと思います。

豆知識
花鳥風月 (四字熟語)

 四字熟語で美しい景色や自然を指す言葉。今回登場した画家の及川武頼はこの四字熟語にちなんだ絵画の4作目の「青嵐」をマスコミに発表することになっていました。

 1作目の「紅蓮」が花、二作目の「金色」が月、三作目の「純白」が鳥、そして四作目の「青嵐」が風を表しているそうです。ちなみに「純白」が鳥なのは鶴だからでしたね。

日売テレビと日売新聞 (マスコミ)

 今回及川邸には大勢のマスコミが詰めかけましたが、その中には日売テレビの名前もありました。そしてそのスタッフの中にはあの…

 一方解決編で高木刑事が手品をやろうとして取り出した新聞は日売新聞でしたね。

NEXTコナンズヒント
File469 無いと思っても有るもの
File470 高速道路情報
コント
File469
蘭「ホントにキッドはいるのかしら?」
高木「解答(怪盗)できません」
コナン「キッドだけに?」
蘭「上手い!」

File470
コナン「次回は」
蘭「お父さんが止まれない…」
高木「えっ、温泉行って一泊しない?」
コナン「ちがうよ」
高木「分かってます、ハイ…」
OP
雲に乗って」(三枝夕夏 IN db)
ED
白い雪」(倉木麻衣)
監督
佐藤真人
構成
File469 佐野隆史
File470 鎌仲史陽
絵コンテ
File469 佐野隆史
File470 鎌仲史陽
演出
File469 戸澤稔
File470 鎌仲史陽
作画監督
File469 増永麗/サブキャラクターデザイン 佐々木恵子
File470 菅野智之/サブキャラクターデザイン 佐々木恵子
ビデオ
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PART16-2
評価

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