(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 横溝警部 横溝重悟 沖矢昴 大戸六輔(23) 青里周平(25) 開田康次(24) 赤峰光里 江尻太志 井田巌 ジン ウオッカ |
本編の主人公、正体は工藤新一 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 静岡県警警部 神奈川県警警部、静岡県警横溝警部の弟 工藤邸に居候する謎の大学院生 ダイバー、マスクの男 ダイバー、絆創膏の男 ダイバー、眼帯の男 金融会社の社長令嬢 丸見え埠頭の事件で知り合った釣り人 丸見え埠頭の事件で知り合った漁師、横溝警部の親友 黒の組織の男、新一に毒薬を飲ませた人物 黒の組織の男、ジンの手下 |
高山みなみ 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 大谷育江 声の出演なし 大塚明夫 置鮎龍太郎 阪口周平 成田剣 杉田智和 倉田雅世 岸野一彦 菅原淳一 声の出演なし 声の出演なし |
その日少年探偵団たちは以前丸見え埠頭の事件で知り合った江尻太志と一緒に神奈川県のとある島で魚釣りに興じていました。釣果は上々で全員合わせると20匹は下らず…今日の夕飯は阿笠博士の家で豪勢な魚料理を食べようと、満足の表情で一同は帰り支度を済ませて迎えの船が来るのを眺めていました。
ところが迎えの船の上に乗っている人物を見てコナンたちは驚きます。急用でいったん家に帰った阿笠博士が来るとばかり思っていた所、船の上にいたのはあの新一の家に居候する大学院生沖矢昴……何でも阿笠は自分が作り近所の人たちに配った自動ハムエッグ作り機の調子が悪く、苦情が殺到してその応対に忙殺されていて、そのため沖矢昴に探偵団たちの迎えを頼んだという訳だったのです。/p>
探偵団たちが迎えの船に続々と乗り込む中、一人灰原哀だけはコナンの後ろに隠れるようにして沖矢昴を警戒していました。なぜなら以前沖矢昴を初めて出会った際に黒ずくめの組織特有の臭いを彼から感じ取っていたからだったのです。
しかしそんな灰原哀の警戒など気にするそぶりもなく沖矢昴は段差につまずく彼女を支え、また阿笠博士の代わりに魚をさばいて料理をすると探偵団たちに約束するのでした。
ほどなく船は出発し船からはきれいな夕陽が見られるようになり、まるで絵はがきのようなその美しい光景に一同はしばし見とれていました。
そして夕陽の下のところに何かとんがったものが見えることに歩美が気づきますが、これは「一角岩」といい、その昔大きな1本の角を持った一角龍という海龍がいて、自分の子供を釣り人に釣られた事に怒り、角を海面から出して自分の住処を見張っているという伝説のあるスポットでした。そして一角岩には近づく漁船をたちまち沈めてしまうという言い伝えがあるため、漁師たちは一角岩を遠くから拝むだけにしているというのですが、一角龍は子供好きなため子供が乗っているのなら大丈夫らしく、探偵団たちは一角岩に近づいて間近で夕陽を見ることになります。
一角岩は間近で見ると結構な大きさで、探偵団たちはその壮観な眺めにしばし見とれていましたが、そこへ一艘の船が近づいてきます。船には三人の若い男が乗っていて、しきりに何かを探しているようでした。どうやら彼らは最近この辺りで潜り始めたどこかの社長令嬢の取り巻きのダイバーのようでしたが、付近の漁師たちにとっては漁の邪魔ばかりで迷惑な存在でしかなく…。
一角岩に上陸した探偵団たちは夕陽が沈む前に記念撮影をしようとしますが、その時灰原哀の立っているすぐ後ろあたりに何かの文字があることに沖矢昴が気づきます。
「サバ…コイ…タイ…ヒラメ…」─岩にはそのような文字が刻まれていました。そしてそれだけではなかったのです、元太が岩の間にダイビングで足につけるフィンが刺さっているのを発見したのでした。
ところがそれを見たコナンはそれが何かのメッセージだとすぐに察知し、一角岩に誰かがいるのではと辺りを探し回った挙句、岩にもたれかかるようにして息絶えた若い女性ダイバーを発見したのです。しかもその女性は事故で亡くなったのではなく、何者かに故意に置き去りにされた可能性が高いというのですが……。
神奈川県のとある島に釣りに出かけた少年探偵団の一行。その日は阿笠博士が急用で途中で帰り、しかも発明品のトラブルに巻き込まれたため代わりに迎えにやってきたのが新一の屋敷に居候する沖矢昴でした。
探偵団たちを乗せた帰りの船は、夕陽が空と海を綺麗に赤く染める中でこの地域に一角龍の伝説を持つ「一角岩」のそばを通り、ほどなくして岩を背景にした記念写真撮影のために岩の上に上陸を果たします。
ところがそこで探偵団たちを待ち受けていたのは、岩に刻まれた「サバ、コイ、タイ、ヒラメ」の文字と、何者かによって置き去りにされたと思われるウェットスーツに身を包んだ若い女性の遺体だったのです。
今回の話は366-367「丸見え埠頭の惨劇」で登場した人物も何人か出てきていますので、事前に予習をしておくとよりきちんと理解して話を楽しむことができると思います。
この前の前の前の週から始まった企画の最終第4週目。ネクストコナンズヒントを書いて送ると、「ルパン三世vs名探偵コナン」のDVDが抽選で5名に当たるという企画をやっていました。
まず冒頭の20匹の魚を眺めるシーンで元太のうな重の回想が若干強化されています(笑) そして探偵団たちの面倒を見てくれた江尻太志が、以前丸見え埠頭の事件で阿笠博士やコナンに助けられたという件が回想シーンをつけて紹介されています。
それからオープニングを挟んで前半については、まず博士の自動ハムエッグ作り機が派手に壊れるシーンが追加されていますがこれはかなり笑えます(笑)、そして灰原哀が沖矢昴と初めて出会った510-511「赤白黄色と探偵団」の回想シーンが少し挿入されています。それ以外はほぼ原作に忠実な作りになっています。
CMを挟んで後半に入ると、細かいセリフの変更はありますが、ほとんどカットもなく原作に忠実な構成となっていました。
後編については若干のカットはあるもののほぼ原作に忠実な作りでしたが、唯一エンディング後に大きな違いがあり、沖矢昴が工藤優作邸にいてシャーロック・ホームズの本を読みながらウイスキーを飲んでいるシーンと、灰原哀が阿笠博士の家の窓の外の工藤邸を見ているシーンが追加されています。
阿笠博士の新しい発明品。近所の人たちに配ったそうですが、アニメではモクモクと黒い煙が上がっていました(笑)。苦情が殺到してその対応に追われていたため、今回は博士は出番がありません。
社長令嬢と3人のダイバーは共通のダイバーズウォッチを持ち、それには上記の名前が刻印されていました。
今回の作品は被害者のダイイングメッセージを解読するということで、特にミステリーのプロでもない被害者が作る暗号ですから、まあこういうのもアリなんじゃないかなと思います。そもそもダイイングメッセージと暗号については作った人の主観が入るのは当然といえば当然なので、あまり理不尽かどうかという議論はしても仕方ないのかもしれませんね。
そして今回の魚へんの感じを使ったダイイングメッセージというのは個人的にはすごく面白くなるほどといった感じでした。私も一応漢字検定2級合格しているので、この謎解きはある段階で分かりました。今回は簡単に感じた方も結構いたのではないかと推測されます。
そしてラストは沖矢昴がバッチリ決めてくれてカッコよかったですね。まだ正体が明らかになっていない訳ですが、果たしてどんな展開が待っているのか注目しながら今後の作品も楽しんでいきたいと思います。
それから今回後編の放送の際、エンディングテーマが流れている時にすべてのテロップが表示されないという珍事がありました。いろいろと憶測が流れたのですが、どうやら単なる放送事故だったようです。私も540回以上欠かさず見ていますが、これは初めての出来事ではなかったかと思います。