(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 阿笠博士 目暮警部 高木刑事 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 我妻留造(43) 相園修(32) 並木段児(39) 武村咲子(51) |
本編の主人公、正体は工藤新一 新一の家の近所に住む自称天才科学者 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 客、フードライター 客 回転寿司「旋風剣」店長 客、寿司割烹「たけむら」の元女将 |
高山みなみ 緒方賢一 茶風林 高木渉 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 大谷育江 徳丸完 三木眞一郎 相沢正輝 峰あつ子 |
おっすしーおっすしー浦島は…博士にゲームで勝ったら高級寿司をご馳走するという約束に従い寿司屋にやって来た少年探偵団たち。残念ながら博士の懐具合もあり「旋風剣」という回転寿司屋になりましたが、最初は初めての回転寿司に分からないことだらけで戸惑いを隠せなかった探偵団たちも阿笠や博士に教えられながらマナーを覚えつつ、いろいろな寿司のネタが回っていて好きなものをどれでも取れる楽しさや、自分の好きなものが欲しい時にはタッチパネルで好きなものも注文できる手軽さにいつの間にかワイワイ楽しく食べるようになっていました。
それから腹を空かせるために朝飯2杯しかおかわりしなかったという元太をはじめ、みんな満腹で大満足でいたのですが、流れてきたプリンに興奮した元太が思わずひじで皿の山を倒してしまったことから、探偵団たちは嫌な事件に巻き込まれてしまいます。
ワザと皿を落として勘定をごまかそうとしているんじゃないだろうな……いつもはさぞ美味い高級寿司を食っているってか…元太が皿を拾い上げていると、近くに座っていた中年の男が嫌味な言葉を並べて探偵団たちも思わずカチンときます。男は更に自分の左隣に座っていた野球帽の客にも馬鹿にするような言葉を並べ、見かねた店長が止めに入ったのです。
ところが男はちょっとは名の知れたフードライターらしく、今度は店長にも自分の記事次第でこんな店1週間で閉店に追い込めると挑発。更に少し離れた席で寿司を食べていた帽子にメガネの小太りの女性やその様子を見ていた周囲の客にも矛先を向け、気分の悪くなった阿笠と探偵団たちは会計を済ませてそそくさと店を後にしようとしたのでした。
ところが阿笠が出口の扉に手をかけたまさにその時でした。突然男のもがき苦しむような呻き声が上がったかと思うと、ダンという床を叩くような激しい音がしたのです。何事かと思い阿笠と探偵団たちが振り向くと、先ほど周囲の客に嫌がらせの言葉を吐いていた例の男が床の上に倒れてピクリとも動かないでいたのでした。食中毒…!? 慌てて店を出ようとする客もいましたが、コナンはこれが事件だとすぐに察知して店の客たちに動かないようにと念を押し阿笠博士には救急車と警察を呼ぶように頼んだのです。
口の中からは青酸カリ特有のアーモンド臭がして、被害者の男の手にはシャリが2~3粒ついていたことから寿司に毒が混入された高く、更に到着した警察の調べで被害者が最後に取った皿に毒が付着していたことが判明します。
それから警察が事件前に被害者と揉めていた2人の客と店長を中心に、事件当時店内にいた客や寿司職人たちの身体チェックを行います。ところが毒物の入った容器も毒を染み込ませたハンカチのような物も出てこなかったというのです。
毒をどこかに捨てに行くチャンスはなかったはずなのになぜ出てこないのか…そして途中誰にも毒の皿を取らせずに被害者だけを狙い撃ちする方法などあるのでしょうか?
阿笠博士とのゲーム勝負に勝ち寿司を食べさせてもらうことになった探偵団たちは、「旋風剣」という回転寿司屋で楽しく食事をしていました。
ところが帰り間際に元太が皿を床に落としたことをきっかけに客の一人、フードライターの我妻留造に絡まれて嫌な思いをします。我妻は更に隣で寿司を食べていた客や店長、それに遠くで寿司を食べる女性客にも毒づき、気まずい空気の中で探偵団たちは勘定を済ませて店を後にしようとしました。
ところがその刹那、我妻が突然苦しみ出して床の上に倒れて動かなくなります。コナンが調べると青酸カリ特有のアーモンド臭がして、我妻は寿司の皿に毒を盛られて殺害されたことが警察の調べで判明したのです。
警察はその後店の客や従業員の身体検査をしますが毒を入れる容器などは発見できす、回転寿司で誰もが好きな皿を取ることができる状況で被害者だけを狙い撃ちにして毒の皿を取らせる方法も謎のままでした。いったい犯人はどうやって被害者に毒を盛ったのでしょうか!?
この週から始まりました。前編のお題は「今日のお話の中で元太くんが一番最初に注文したお寿司は?」で選択肢は「うなぎ」と「いくら」。正解者の中から抽選で10名様にジグソーパズルがプレゼントされるという内容でした。
そして2週目の後編は「今日のお話の中で、コナンは誰の声を使って謎を解いていたでしょうか?」で選択肢は「阿笠博士」と「毛利小五郎」。正解者の中から抽選で20名様に2010年スケジュール帳セットがプレゼントされるという内容でした。
まず冒頭ですが、原作では直前に523「本当に聞きたいコト」があってこの作品に続いているためにコナンが平次と携帯電話で話をするシーンが2ページ半ぐらい続くのですが、それはアニメではすでに524-525「憎しみの青い火花」で放映済のため、今回はカットされています。代わりにアニメでは「おっすしーおっすしーうらしまはー」という浦島太郎の歌に合わせて少年探偵団が歌うシーンが追加されていて阿笠博士の「まあ、イカでもタイでもヒラメでも」というセリフに続いていきます。
それからオープニング後の前半ではまずタッチパネルを指さすコナンが原作ではお茶や茶碗蒸しもあると言うのですが、アニメではみそ汁や茶碗蒸しになっています。それから探偵団たちがうなぎ10皿はじめ各々食べたい物を博士に頼むシーンがありますが、これがうなぎの注文の皿が流れてくるシーンの前に順番が差し替えられています。そしてその後に元太がうなぎの皿を取り歩美がいくらの皿を取り、光彦も皿を取って美味しそうに食べる探偵団たちのシーンが若干追加されています。
そしてコナンもまずはエンガワからといよいよ皿を取ろうとする所で、原作では冒頭の平次との携帯での会話を「イカ」でごまかしたのを受けて歩美がイカの皿をたくさん取るのですが、アニメでは平次との会話自体がカットになっているため、イカではなく歩美の好きなイクラになっています。それに続いてコナンが「イクラなんでも」と言ってダジャレ好きの阿笠が「上手い」と言い、更に灰原が「どこが」とお茶をすすりながらツッこむシーンまでがオリジナルで追加されています。
それから事件が発生してコナンが阿笠博士に警察と救急車を呼ぶように頼みますが、アニメではその後に店長にベルトコンベアを止めるように指示するシーンも追加されていました。それ以外は概ね原作どおりの構成になっています。
CM後の後半に入ると以後はほぼ原作に忠実な作りで、エンディング前に事件を整理するコナンのセリフが若干追加されています。
まずオープニング後ですが、前編は「左…」というコナンのセリフの直前で終わっているのですが、後編は遡って2ページ前の目暮警部の「しかし、あるのか? 我妻さんだけに毒の皿を取らせる方法が…」というセリフからスタートしています。その後「左…」のセリフの前にも高木刑事が店のPCをチェックして我妻の注文がなかったことを報告するシーンが追加されています。
それから目暮警部の指示でベルトコンベア上の皿がすべてチェックされるのですが、アニメではここで高木刑事が鑑識にお願いし、鑑識の「はい」という声が男女それぞれ聴こえてきます。ここにいる鑑識にトメさんがいるかどうかは背中だけなので分かりません。
その後はわずかにセリフのカットや変更などありましたが、ほぼ原作どおりにストーリーは進んでいきました。気になった点といえばエンディング後の回転寿司屋で元太が「ああ、うなぎ2つね」というセリフがたぶんアドリブで追加されている点ぐらいでしょうか。
今回探偵団たちがお寿司を食べることになった回転寿司屋の名前。店長は今回の容疑者の一人である並木段児でした。
事件後に再び阿笠博士と探偵団たちが訪れた回転寿司屋
今回は回転寿司で起きた殺人事件ということで、まずまずの本格謎解きミステリーだったと思います。まあヒントが結構あからさまでしたし、寿司をよく食べる人間ならオシボリにはすぐ気がつくので、割とトリックは簡単に見破れたのではないでしょうか。
それにしても今回の被害者は結構ムカつく人間でしたね。私は味というのは人それぞれで他人からどうこう言われる筋合いのものではないと思っていますから、味にうるさく自分の知識をひけらかす人間というのは大嫌いなので、被害者にはあまり同情しませんでした。かといって犯人も同情しませんが、サイトを運営している立場からも特に今回は被害者にはあまりいい気持ちはしませんでした。
私も回転寿司というのは大好きです。あの自分の好きなネタを気軽に取れるというシステムは上手く考えたものだと思います。他にもデザートや丼や麺類を置いている店も多いですが、家族や友人と集まってワイワイできますし、ただ毎週食べに行くという所まではいかないので、阿笠博士には同情します(苦笑) 大人1人と子供5人で1万2500円を回転寿司で食べようと思ったら結構大変じゃないですかね、少年探偵団たちは食いしん坊ですね。