名探偵コナン554-555「こうのとりミステリーツアー」

(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)

タイトル
File554-555 こうのとりミステリーツアー
英題
The Stork Mystery Tour
放映日
2009/11/7・11/14(蘭捜索編・陽菜追跡編)
原題
TVオリジナル
ジャンル
本格
事件現場
兵庫県豊岡市城崎町 城崎温泉(温泉街~ロープウエイ山頂駅 慈母観音像前)~出石町内
管轄
 
登場人物
江戸川コナン
毛利蘭
毛利小五郎
灰原哀
吉田歩美
小嶋元太
円谷光彦
服部平次
遠山和葉
新出智明
湯元幸一(28)
田布施陽菜(8)
田布施周平(42)
半田夏穂(35)
蒲池猛(45)
入鹿結衣(23)
相良道子(35)
店員
おばちゃん
おばちゃん
おばちゃん
スタッフ
本編の主人公、正体は工藤新一
本編のヒロイン、新一の幼なじみ
蘭の父親で私立探偵
黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保
帝丹小学校に通うコナンのクラスメート
帝丹小学校に通うコナンのクラスメート
帝丹小学校に通うコナンのクラスメート
西の高校生探偵、新一のライヴァル
平次の幼なじみ
青年医師、新出医院の跡取り息子
フリーライター
外食チェーン会社社長の娘
外食チェーン「タブセ」社長、陽菜の父親
彫刻家、陽菜の母親で田布施周平の元妻
タブセ美術館館長
イルカ訓練士
麦わら細工作家、夏穂の高校時代の同級生
アトリエMUUの店員
観光客のおばちゃん
観光客のおばちゃん
観光客のおばちゃん
城崎マリンワールド アトラクションスタッフ
高山みなみ
山崎和佳奈
小山力也
林原めぐみ
岩居由希子
高木渉
大谷育江
堀川りょう
宮村優子
声の出演なし
田中一成
松岡由貴
西前忠久
新千恵子
坂口哲夫
中村尚子
早水リサ
早水リサ
中友子
溝上真紀子
志乃宮風子
小田敏充
あらすじ
「とんだ療養だぜ…」

 1400年前、新しい命を運び、羽を休めた家には幸福をもたらすといわれるコウノトリが傷を癒したことから発見され、道智上人が開いたとされる城崎温泉。近くには日本三景の一つ天橋立などの景勝地もあり、七つの外湯を巡ったり、名産の松葉ガニや但馬牛などを求めて訪れる観光客は1年を通じて絶えることがないという─

 そんな城崎温泉にコナンがやって来ていたのは、蘭と新出先生が一緒に話をしながら歩いているのを見て焦って歩道橋の階段を踏み外し捻挫したからという、何とも情けない理由からでした。しかし「さとの湯」では関西のおばちゃん集団の厚かましさに圧倒されつつも蘭と歩美と灰原が足湯を楽しみ、「まんだら湯」では元太と光彦が、そして小五郎もコナンと一緒にその昔コウノトリが傷を癒したという言い伝えの残る「鴻の湯」の湯を楽しむなど、それぞれが温泉気分を満喫していたのです。

 そこへ小五郎の名前を聞いたフリーライターの湯元幸一という男が小五郎に取材を申し込んできます。名探偵の休日を密着取材、それこそ読者が本当に読みたい知りたい記事だとおだてられた小五郎は湯元の言うがままに取材を受けることとなってしまい呆れるコナン…。

 一方「さとの湯」を出た歩美は灰原を連れて「柳湯」を目指して一目散に駆けていき、探偵団バッジを落としていってしまいます。蘭は歩美の落としたそのバッジを拾って二人を追いかけようとしますが、その途中で一人の幼い少女とぶつかり…

 蘭は倒れた少女に大丈夫かと手を差し伸べようとしますが、すると少女は「触らんといて」と言い怯えた様子。少女が背負っていたリュックには「HARUNA」という名前が書いてあり、蘭は名前を呼んで父親と母親は一緒ではないのかと優しく尋ねます。ところが少女は「一緒やないもん」と言うと、被っていた帽子も忘れて走り去っていってしまい…慌てて帽子を拾い追いかける蘭でしたが、すぐそばの建物の陰からその様子を伺っている帽子にサングラスにマスクの、いかにも怪しい人物の姿があることなど知る由もなく…

 一方密着取材を受けることになった小五郎は「御所の湯」で風呂上がりのビール、それから日本酒の温泉湯割りを楽しみ、コナンはそのエスカレートぶりを真剣に撮影する湯元幸一に呆れていましたが、そのすぐそばの「一の湯」でも3つ目のスタンプを満足そうに押す光彦を尻目に、元太がゲットしてきたかに棒を6本一気に食べ、「馬牛」ステーキも食べると息巻いていたのです。そしてそのそばにはいつの間にか歩美と灰原も合流していて、蘭だけが見当たらなかったのですが…。

 すると元太と光彦がついさっき見たばかりだと言って、デジカメの録画写真をコナンに見せます。それは柳湯の近くで、元太と光彦が写っている奥の方の橋に幼い少女を追いかける蘭の姿が写っていました。そして左の方にはその様子を窺う帽子にサングラスにマスクの人物の姿が写っており、元太にぶつかり謝りもせずに走り去っていったというのです。

 それを聞いたコナンは蘭の携帯電話に連絡を入れますが、電波の届かない所が電源が切られているというメッセージが返ってくるだけでした。その様子を聞きつけた小五郎も蘭を心配して密着取材を打ち切りにし、手がかりを探そうとしますが、そこへ見覚えのある声がして…

 コナンたちの目の前に現れたのは、何と西の名探偵・服部平次と幼なじみの遠山和葉の二人。そして二人が城崎にやって来たのはとある一人の少女を探し出すためだというのですが、何とその少女というのが光彦のデジカメに蘭と一緒に写っていた例の少女だったのです!

 少女の名前は田布施陽菜といい、大手外食チェーン会社社長の一人娘で昨日から行方不明になっているというのでした。そこで小五郎たちは平次と一緒に陽菜の父親である外食チェーン社長の田布施周平の元に話を聞きに向かったのですが、田布施は小五郎が自分の娘の蘭と陽菜が一緒にいると聞くなり娘を誘拐したのかと勘違いし…

 事の起こりは昨日、神戸にある田布施美術館から展示品の一つが盗まれたという出来事でした。展示品の模様替えをしている最中のことで、同じ頃美術館を訪れていたという田布施の娘・陽菜も姿を消してしまったというのです。田布施は仕事で来ていた城崎で館長の蒲池猛から連絡を受け、知り合いの伝手で服部平次に捜索を依頼したというのでした。盗まれたのは半田夏穂という彫刻家の「虹の子」という作品で、その像が盗まれた時たまたま居合わせた陽菜も一緒に誘拐されたのではないかというのです。

 それから田布施に光彦が撮った蘭と陽菜が写っているデジカメの写真を見せ、陽菜が犯人と思われる怪しい人物の元を逃げ出し、蘭と出会い、そして一緒に逃げているのではないかと推理…それにしてもなぜ蘭は何も連絡をしてこないのか、ひょっとしてもうすでに犯人に……コナンにはそれが心配でならなかったのです。

 その頃陽菜が背負っていたリュックにそっくりのものを見た歩美たち少年探偵団は、豊岡カバンストリートにあるアトリエMUUという店を訪れますが、そこでイルカ訓練士の入鹿結衣と知り合い、彼女の同僚がそれらしい二人を見たとの情報から城崎マリンワールドへと向かっていました。一方コナンは平次と小五郎と三人で引き続き温泉街で写真を見せながら聞き込みを開始し、老婆から陽菜が鬼子母神の祠の前でお参りしていた、そして外湯や定番の観光コースを巡りながら何かを探していたとの目撃情報を得たのです。陽菜が探していたものとはいったい!?

今回の見どころ
城崎温泉で蘭と少女が行方不明に…

 足をケガしたコナンの療養も兼ねて城崎温泉へとやって来た小五郎たちと少年探偵団。七つの外湯や城崎の名物を堪能している最中に歩美と灰原哀とはぐれた蘭が行方不明に。光彦のデジカメに残る写真には、幼い少女を追いかける蘭の姿と、それを陰で監視する帽子にマスクにサングラスの人物の怪しい姿が残されていました。

 コナンたちはそれから城崎にやって来ていた服部平次と遠山和葉と偶然出会い、蘭が追いかけている少女が外食チェーン社長の田布施周平の娘・陽菜で、田布施美術館から何者かによって盗まれた「虹の子」と呼ばれる彫刻とともに昨日から行方不明となり、平次が捜索を依頼されていたことを知ります。

 それから平次たちは温泉街で聞き込みを始め、陽菜が鬼子母神の祠の前や外湯や定番の観光コースを巡りながら何かを探していたとの目撃情報を得たのですが…

豆知識

 同じく兵庫県内にある有馬温泉と並び有名な温泉。場所は兵庫県豊岡市城崎町(但馬国)。約1400年前にコウノトリが傷を癒したという伝説を持ち、717年から720年にかけて道智上人が1000日修行を行っていた際に湧き出ているのを発見されて以来何と1300年の歴史を有する名湯で、江戸時代には「海内第一泉」の称号で呼ばれていたそうです。

 城崎温泉には七つの外湯があり、それぞれ一の湯、御所の湯、まんだら湯、さとの湯、柳湯、地蔵湯、鴻の湯と呼ばれて温泉街を形成しています。ちなみに外湯とは宿泊施設を伴わない日帰りの入浴施設の事で、その反対語が内湯とか元湯などと呼ばれ旅館の中にある温泉の事を指すそうです。

 作中のいろいろな場所にポスターが貼ってあるのが見える、ゴレンジャーのような戦隊ものの格好をしているヒーロー。城崎温泉の平和と伝統を守り観光客を誘致するため若旦那が正義のヒーローに変身した姿なのだとか。

かに棒

 すり身の中にカニの足が入ったものを油で揚げたもので露店で売られている城崎温泉の名物の一つです。

 この地方の名産の一つで、兵庫県産の黒毛和牛で一定の基準を満たしたものだけがこの名称を用いることを許されるのだそうです。

カニアイス

 これも城崎温泉の名物らしく、濃厚なミルクとカニみその相性が抜群なのだとか。元太は2つ目を食べていて怪しい人物とぶつかってダメにしてしまいました。

但馬牛まん

 城崎温泉元湯で元太が和葉から買ってもらい絶賛していました。蟹まんも食べたそうにしていましたが、「あんたの『ちょっと』は温泉たまご10個と豚まん5個と牛まん4個か」と激怒した和葉によって敢えなく却下されてしまいました(苦笑)

豊岡カバンストリート(鞄通)

 陽菜の背負っているリュックを見た歩美たち少年探偵団が向かった場所。カバンの自販機もあるらしく和葉はここで今度は厚かましいおばちゃんの被害に(苦笑)

アトリエMUU

 陽菜が持っていたバッグと同じものが売られている店。ここで探偵団たちは入鹿結衣というイルカ訓練士の女性と出会いました。

 兵庫県豊岡市にある水族館。魚の展示の他にイルカなどが登場するアトラクションショーも開催されているそうです。少年探偵団たちも見学しましたが、「ゲンタくん」という名前のトドがいて、そっくりだと歩美と光彦にからかわれていました。

鬼子母神伝説

 昔インドに1000人の子供を持つ夜叉がいて、しばしば人の子を喰らい恐れられていた。そこである時御釈迦様が一番末の子供を隠してしまった。嘆き悲しむ夜叉に御釈迦様は子供を失くした親の悲しさ辛さを説いた。以来心を入れ替えた夜叉は子供を守る安産の神・鬼子母神となった…という伝説だそうです。

城崎麦わら細工伝承館

 手紙では立ち寄っていないのに陽菜が立ち寄っていた場所

城崎文芸館

 手紙では立ち寄っていいるのに陽菜が立ち寄っていない場所

 738年に城崎温泉の開祖・道智上人によって建立された温泉寺の境内にある像。像のある大師山頂駅まではロープウェイで登ることができます。

城崎中央病院

 ロープウエイ山頂駅の慈母観音像前で発見された陽菜が搬送された病院。

城崎温泉駅

 陽菜を探していた平次たちが張り込んでいた場所。城崎温泉に行く人にとっては玄関のような駅です。

 出石のシンボルになっている時計台。辰の刻(午前8時)に藩士の登城を知らせる太鼓を打ったことからこの名前がつけられたそうです。

 「古事記」「日本書紀」にも名前が出てくるという歴史ある町。「但馬の小京都」と呼ばれる豊かな緑と城下町で構成され、名物として出石皿そばが知られています。

 陽菜が立ち寄った出石にある寺院で、たくあん漬けで有名な僧・沢庵宗彭にゆかりのある寺として知られています。

 陽菜が立ち寄った出石にある博物館。ちなみに出石は蛤御門の変(禁門の変)により攘夷派が掃討された際に京を追われた維新三傑の一人である長州藩の桂小五郎(木戸孝允)が再起を図った地としても知られています。

 陽菜が立ち寄った出石にある博物館。

 陽菜が立ち寄った出石にある芝居小屋。

出石城跡と感応殿

 出石城は但馬出石藩の藩主が代々居住した城。藩祖となった戦国武将・仙石権兵衛秀久が祀られているため「権兵衛さん」の愛称で親しまれています。感応殿は秀久がその祀られている場所です。

 仙石秀久といえば、豊臣秀吉に最初期から使えていた勇猛な武将で、秀吉の家臣の中では最初に大名に出世しますが、1587年に九州で勃発した戸次川の戦いで島津軍に大敗を喫して失脚。その後1590年の小田原攻めで戦功を収めて見事に大名に返り咲いたという波瀾万丈の人生を送った人物です。

 また伏見城にて大盗賊・石川五右衛門を捕縛したとの伝説も残っている他、最近では「センゴク」というタイトルでマンガの主人公としても描かれて話題を呼びました。

宅配便クロベエ

 小五郎とコナンが乗った車を邪魔したトラック。

 、1999年に開設された兵庫県豊岡市にある研究施設。兵庫県の県鳥でもあり、国の天然記念物でもあるコウノトリの保護繁殖、野生復帰や人間と共存できる環境整備などを手がけています。

NEXTコナンズヒント
File554 探偵団バッジ
File555 虹
コント
File554
元太「このバッジで、事件をバッジリ解決だ」
光彦「カニが美味しい寒さです」

File555
元太「えっ、放送は6時だぞ」
光彦「レインボーの虹です」
元太「わーお」
OP
MAGIC」(愛内里菜)
ED
」(BREAKERZ)
監督
於地紘仁
脚本
宮下隼一
絵コンテ
京極尚彦
演出
File554 京極尚彦
File555 古田丈司
作画監督
須藤昌朋、山中純子、牟田清司
ビデオ
-
DVD
PART18-8
評価

■以下ネタバレつき感想■
(未見の方はご注意下さい)

感想
評価 ★★

 2009年のミステリーツアーを映像化したものということで、大いに期待していた分ちょっと残念な作品でした。特に今回は個人的に知人のご家族に旅行を勧めた手前、何だか申し訳ない気持ちにもなっています。まあご本人方はあくまで城崎の温泉や街並みを楽しむ目的で行っていらっしゃって大満足で帰ってこられたので、そういう機会をこのミステリーツアーが作っていることに関しては感謝してはいますが、それだけに作品ももっとしっかりした内容だったら良かったのにとは思いますね。1年に1度の行事なのですから。

 どうも最近たまにあるんですが、犯罪というのは犯してしまってからすいませんでしたと謝って済む犯罪とタダでは済まされない犯罪があるということをストーリー作っている方は分かっているのかと、本気で疑いたくなります。いわゆる親告罪というやつですが、略取・誘拐の罪というのは結構重い犯罪ですし、親告罪ではありません。しかもスタンガンを使って気絶させ、後ろ手に縛って口をガムテープでふさぎトランクに押し込めて…これで凶悪犯罪者でないというのなら一体どういうのが凶悪犯罪者なのでしょうかね。スタンガンを使用しているだけでも傷害罪にもあたりますし、これで本当は悪い人間ではないとか言われても首を傾げざるを得ませんし、犯罪者になる人も生まれつき極悪人な人などそんなにいないはずです。あの最後の土下座して許しを請うシーンはどうも嘘くさくて心に響きませんでした。警察に引き渡された方がすんなり受け入れられたかと思います。

 ミステリ部分については今回のあのアイスの染みはもうヒントというより答えそのまんまでしたし、「権兵衛さん」についても観光客が会話しているのを聞いただけで謎解きでもなんでもないですし、意外性に当たる部分というと像が2つで一対になっているということなのでしょうけど、それもビックリするほどではないですしどうも弱いですよね。あとは最後の蘭の陽菜の両親に対しての説教についても、夫婦にはいろいろと事情もあるのでしょうし、すでに離婚もしている訳ですから他人があそこまで言うのはどうかなとも思えました。まあ蘭の気持ちは分かるんですけどね。

 一方で最後の蘭が空手で犯人を倒すシーンは迫力があって良かったですし、元太の逞しい食い意地の描写などは結構笑えました。それと関西のおばちゃんパワー全快の勘う客の女性グループとそれに翻弄される和葉の描写などもかなり良かったと思いますね。そして繰り返しになりますが、このミステリーツアーがきっかけで城崎温泉という土地の素晴らしさを知ることができたのは一番の収穫だったと思います。

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