(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 阿笠博士 灰原哀 沖矢昴 危険な男 大和敢助(35) 危険な女 上原由衣(29) 男 男 ジン ウオッカ ベルモット |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 新一の家の近所に住む自称天才科学者 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 工藤邸に居候する謎の大学院生 危険な男 長野県警警部 危険な女 長野県警刑事 トイレ中の男 トイレ中の男 黒の組織の男、新一に毒薬を飲ませた人物 黒の組織の男、ジンの手下 黒の組織の女、映画女優クリス・ヴィンヤード |
高山みなみ 山崎和佳奈 小山力也 緒方賢一 林原めぐみ 声の出演なし 高田裕司 小清水亜美 小田敏充 高橋圭一 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし |
毎年2月に行っているという山梨県で開催される発明品の新作発表会に出席した帰り道、灰原哀を連れて車で移動していた阿笠博士はまたしてもひどい災難に見舞われます。
まずは愛車ビートルのエンストで停止。その後一応JAFを呼んでレッカー移動してもらいレッカー車に乗せてもらって近くのバス停に着いたものの今度は財布をどこかに落とす始末…。途方に暮れてコナンに携帯電話で連絡を入れてきたのですが、これはまだこれから巻き込まれる災難に比べれば序の口に過ぎませんでした。
電話を代わった灰原哀がコナンと話をしていると、そこへクラクションの音が。鳴らしたのはサングラスにニット帽姿の女で、阿笠たちに困っているなら乗せていってあげると言うのです。渡りに船と喜んで阿笠たちが車に乗り込もうとすると…
助手席に座っていたのはフードを目深に被った色黒で無精ひげの男…そのいかめしい顔つきと顔にある大きな傷に阿笠は威圧されますが、運転手の女からは昨晩あまり寝ていないから静かにしてもらうようにと頼まれたのです。
車に乗り込んだ阿笠たちは、運転手の女になぜ自分たちがお金に困っていることが分かったのかと尋ねます。すると女はバス停にいるのに来たバスに乗らなかった事と博士の胸のあたりについたコーラの染みから達した推理を披露し、二人を驚かせます。
そして二人を驚かせたのはそれだけではありませんでした。何と運転手の女たちがこれから向かう先は、何と米花5丁目の毛利探偵事務所だというのです!
その言葉を聞いた灰原はひどい渋滞で車が進まない中、寝ていてもいいという運転手の女の言葉に甘えひと眠りすると言って博士と一緒に横になり、ひそひそ話を始めます。
絶対に怪しい─助手席に座る男のいかつい顔、運転席の裏と後部座席の左側のドアに残る弾痕、さらにシートのつなぎ目に残された血の跡…。
そこで二人はしばらく寝たフリをしつつ、この2人が何者で、いったい何の目的で毛利探偵事務所に行くのかを探ることにしたのですが……「半殺しで十分だ…」「皆殺しでもよかったんだがな…」─運転席の女は助手席の男と何やら話をはじめたのですが、物騒な言葉を並べたてて……。
発明品の新作発表会のために山梨県に向かった阿笠博士と灰原哀は、帰り道に車がエンストしたあげく財布まで落としてしまい、バス停で途方に暮れます。
そこへ通りかかった一台の車、見ると運転席にはサングラスにニット帽の女、助手席にはフードを目深に被った色黒で無精ひげのいかつい顔の男が座っていました。
怪しい二人連れの車に乗せてもらった阿笠と灰原は、車内に弾痕と血の跡が残っているのを発見。更に彼らの目指している場所が毛利探偵事務所だと聞いて更に驚きます。
いったい彼らの目的は何なのか、寝たフリをしながら様子を探ることになった二人は果たして無事に米花町に戻ることができるのでしょうか!?
まず冒頭、原作はコナンが探偵事務所3階でこたつに入りながらテレビを見ているシーンからですが、アニメではその前に蘭が部活に出かけるのをコナンが見送るシーンが追加されています。
オープニング後まず前半ですが、コナンが博士と携帯で会話している時、原作ではこたつに入ってミカンを食べているのですが、アニメではこたつではなく普通のテーブルになっています。
それから博士はJAFを呼んだと原作ではなっているところがアニメでは「業者」と変更になっている他、バス停に山桃交通「登山口」バス停とちゃんと名前がつけられています。
そして灰原とコナンとの携帯での会話の部分では542-543「魚が消える一角岩」の回想シーンが挿入されている他、灰原が組織を抜け出すシーンと新一が薬で小さくされるカットが追加されています。それ以外はほぼ原作どおりでした。
CM後後半に入るとまず半殺しと皆殺しの部分で皆殺しの方が原作では「皆殺しでもよかったんだがな」となっていますが、アニメでは「皆殺しにするのはもう少し先だ」という風に少し変わっていて、それに関連するセリフも若干変更されています。
それ以外は若干のセリフの変更はありますが、ほぼ原作どおりの構成でストーリーが進んでいきます。
原作のみ(アニメでは単に「業者」になっています)。「JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION」の頭文字を取ったもので、社団法人日本自動車連盟のこと。主な事業は故障救援(ロードサービス)や国内で行われるモータースポーツイベントの公認などを行っています。
アニメのみ。阿笠博士が冒頭で待っているバス停はここの会社のものでした。ちなみにバス停の名前は「登山口」になっていて、バスは04番で「東営業所」行きと表示されています。
アニメのみ。阿笠と灰原が危険な二人連れと入ったドライブイン。原作ではSUNDAYという部分がありません。
今回はまた意外性のある結末で驚かれた読者・視聴者の方も多かったのではないでしょうか。しかしこんなに早くまた大和敢助刑事が登場してくれるとは、何となくこの刑事好きなので嬉しいですね。そしていつの間にか警部になっていますね。
個人的には今回の話、最初に色黒で無精ひげの姿が見えた瞬間に大和刑事だと気づきまして、更に場所が山梨県ということで解決編を読む前に確信を持って間違いないと思いました。長野と山梨はどちらも武田信玄の統治下にありましたし、長野から東京に向かう場合は当然山梨を通るでしょうからね。アニメでは車の中が少し暗くて肌の色も若干違って見えるのですが、原作ではあの肌の色って平次と大和刑事特に印象的ですから何となくピンと来ましたね。
そして今回の作品は次の「死亡の館、赤い壁」のプロローグになっています。久しぶりに本格的な大型の謎解きミステリーということでまた三国志関連のキャラクターも出てきますので、続きを楽しみにしています。
今回「つもい(きつい)」と「とぶ(走る)」が出てきましたが、それ以外にもいろいろありますので、詳しくはリンク先を参照ください。