名探偵コナン578-581
「危機呼ぶ赤い前兆・黒き13の暗示・迫る黒の刻限・赤く揺れる照準」

(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)

タイトル
File578 危機呼ぶ赤い前兆(オーメン)
File579 黒き13の暗示(サジェスト)
File580 迫る黒の刻限(タイムリミット)
File581 赤く揺れる照準(ターゲット)
英題
The Crisis Beckoned by the Red Omen
The Suggestion of Black Thirteen
Black Time Limit Draws Near
The Red Shaking Target
放映日
2010/6/26・7/3・7/10・7/17
原題
第67巻
File3「明日があるさ」
File4「危険なエリア」
File5「赤と13の暗示」
File6「爆弾犯の狙い」
File7「吹雪の中の真実」
File8「静かなる戦い」
ジャンル
サスペンス
事件現場
米花町内~TR東都環状線米花駅 2番線ホーム
米花3丁目 米花百貨店 7Fスポーツ用品売場
管轄
 
登場人物
江戸川コナン
毛利蘭
毛利小五郎
灰原哀
吉田歩美
小嶋元太
円谷光彦
代田恭三(62)
吉美(7)
尾見
駅構内アナウンス
赤木英雄
比護隆佑
沖矢昴
爆弾男(福西)
山田(店員)
店員
田中(店員)
中山(店員)
瀬田(瀬田麻衣)
機動隊隊長
機動隊隊員


ウェイトレス

おじさん
丸岡大策
高木刑事(回想)
ジン
ウオッカ
ベルモット
キャンティ
コルン
バーボン
水無怜奈
アンドレ・キャメル
ジョディ先生
赤井秀一
ジェイムズ
本編の主人公、正体は工藤新一
本編のヒロイン、新一の幼なじみ
蘭の父親で私立探偵
黒の組織から来た少女、本名宮野志保
帝丹小学校に通うコナンのクラスメート
帝丹小学校に通うコナンのクラスメート
帝丹小学校に通うコナンのクラスメート
通行人
代田の孫娘
代田の旧友
TR東都環状線 米花駅構内のアナウンス
プロサッカー選手、東京スピリッツのFW
ビッグ大阪のFW、元ノワール東京選手
工藤邸に居候する謎の大学院生
爆弾男
米花百貨店 帽子店の店員
米花百貨店 店員
米花百貨店 スポーツ売場の店員
米花百貨店 フィットネス売場の店員
米花百貨店 フィットネス売場の店員、旧姓丸岡
機動隊 隊長
機動隊 隊員
米花百貨店の客
米花百貨店の客
米花百貨店 喫茶店のウェイトレス
米花百貨店の客
おじさん
会社員
巡査部長、目暮の部下
黒の組織の男、新一に毒薬を飲ませた人物
黒の組織の男、ジンの手下
黒の組織の女、映画女優クリス・ヴィンヤード
黒の組織の女、スナイパー
黒の組織の男、スナイパー
黒の組織の新たなメンバー、探り屋
日売テレビ アナウンサー、コードネームはキール
FBI捜査官
FBI捜査官
FBI捜査官
FBI捜査官、ジョディと赤井の上司
高山みなみ
山崎和佳奈
小山力也
林原めぐみ
岩居由希子
高木渉
大谷育江
生井健夫
声の出演なし
声の出演なし
小田敏充
声の出演なし
声の出演なし
置鮎龍太郎
滝雅也
橘U子
蒼井のぞみ
足立友
梅田貴公美
伊倉一恵
松本大
柳沢栄治
中田隼人
木下鈴奈
麻見順子
白熊寛嗣
福崎正之
声の出演なし
高木渉
堀之紀
立木文彦
小山茉美
井上喜久子
木下浩之
???
三石琴乃
梁田清之
一城みゆ希
池田秀一
家弓家正
(注)ネタバレになるため一部伏字になっています
あらすじ
「明日は希望に満ちあふれているじゃないか! 特に、君達子供にはな!」

 いよいよ明日16時に迫った東京スピリッツ対ビッグ大阪の首位決戦。前回はビッグ大阪にやられてしまったから今回はやり返さなければと息巻く少年探偵団たちに対し、比護隆佑選手がハットトリックを決めて今年は得点王も優勝も頂くと不敵な笑みを浮かべる灰原哀…。

 ところが「決戦の地に両雄、共に立てず」─何と両チームのエース、東京スピリッツのヒデこと赤木英雄はケガで欠場、一方ビッグの比護も灰原は知らなかったのですがイエローカードの累積警告で出場停止だったのです。

 特に元太の凹みようは半端ではありませんでした。更にそれに追い打ちをかけるように元太は明日歯医者で虫歯を抜かなければいけないことになっているらしく、明日なんか来なければいいのにと投げやりな様子でいたのです。

 「コラコラ、そんな事を言うんじゃない! 明日は希望に満ちあふれているじゃないか! 特に、君達子供にはな!」

 突然探偵団たちの目の前に現われたのは定年退職してブラブラしているという代田恭三という小太りの男性でした。明日はサッカー観戦で大阪に行く予定で、その後東京で10年ぶりに旧友と飲む約束、ハマっていた連続ドラマの最終回も明日だし、今回はたくさん買ったというサマービッグ宝くじの当選発表も明日…楽しいことがいっぱいあり過ぎて困っているというのでした。

 ところがそこへいきなり野球帽を被ったひったくりが現われて彼の鞄を奪って逃走……幸いすぐにコナンが追いかけどこでもボール射出ベルトとキック力増強シューズを使い、犯人には逃げられたものの鞄だけは取り返すことに成功したのです。

 コナンから無事戻った鞄を受け取った代田は中を検めます。財布に家の鍵に手帳にサッカーのチケット、それに誕生日プレゼントに今年7歳になるという孫娘からプレゼントされた一番の宝物だという孫娘のプリクラの貼られた眼鏡ケース。ひったり犯とぶつかった際に路上に散らばった宝くじの券も探偵団たちが目につくものはすべて拾い集め、どうやら何も盗られていないようでした。

 少年探偵団たちの親切な振る舞いのお礼にと、代田は近くのケーキ屋でデザートをご馳走してくれることになります。大喜びの探偵団たちでしたが、一人コナンだけはなぜか代田の態度が気に入らないらしく……


「とりあえず見せてもらったら? 得体の知れない相手から毎週送られてくるっていう…赤いTシャツを!」

 なぜか毎週送られてくるという赤いTシャツの謎を解いて欲しい─代田恭三の事件を事件を無事解決し毛利探偵事務所に戻ったコナンは、寿司を頬張りながら小五郎の元に届いた奇妙な依頼のことを知らされます。

 電話で用件だけを伝えてきて相手の住所も名前も分からず、機械を通したような声で男か女かすらも不明…そしてその電話の主が会う場所として指定してきたのも探偵事務所ではなく何と米花3丁目にある米花百貨店のスポーツ用品売場だというのですが…。

 そんな得体の知れない依頼のために何でわざわざこちらから出向かなくてはいけないのか…小五郎が怒るのも当然でしたが、依頼料としてポストに入っていた10万円入りの封筒を蘭がお寿司の代金や溜まったツケの支払いなどに使ってしまっていたため、仕方なく次の日、小五郎たちは問題の米花百貨店に向かうことになったのです。

 翌日米花百貨店にやって来た小五郎と蘭、コナンの三人はさっそくスポーツ用品売場の店を回り聞き込みを開始しますが、最初に訪れた店にはまったく心当たりがなさそうでした。ところが店の店員は赤いTシャツの謎についてはまったく知らないものの、帽子の事を聞きにきた人間ならいると言い出し、小五郎の後ろを指差したのです。そしてそこにいたのは何と…。

 それから時刻は午後1時を回りますが、赤いTシャツの謎を解いて欲しいという依頼者はまったく姿を見せようとはしませんでした。

 ついに痺れを切らした小五郎は帰ると言い出しエレベーターのボタンをイライラしながら押しまくりますが、そこで蘭とコナンがエレベーターの前に妙な紙袋が置いてあることに気づきます。

 何だろう…忘れ物か…不思議そうに二人がその紙袋を眺めていると、突然後ろから頭の禿げ上がったメガネの中年男が近づいてきて、紙袋に触らない方がいいと忠告してきたのです。

 中身は多分爆弾…男はそう言うのですが、それを聞いた小五郎は当然なぜそんな事が分かるのかと男に食ってかかります。すると男はおもむろに着ていた上着のボタンを外しはじめたのですが、男の体に巻きつけられていたのは何と……

 男の体に巻きつけられていたのは無数の爆弾…何でもトイレに入った時に背後から襲われ気絶させられ、気がつくと覆面の男にそのような状態にされ言う通りにしないと爆発させるぞと脅されたというのです。

 そして覆面の男は警察が百貨店に近づいた時点で爆弾のスイッチを押すと警告しただけでなく、フロアから1人でも逃げ出したら容赦はしないというのですが…。

 それから爆弾を巻きつけられた男は覆面の男からの要求だといってスポーツバッグを小五郎に差し出します。そのバッグの中に入っている13着の赤いTシャツの送り主を突き止めろ…その送り主は絶対このフロアにいる…そう言ったというのですが、覆面の男の目的とは果たして一体…!?

今回の見どころ
楽しいことがいっぱいあり過ぎて困っているというおじさんと出会った少年探偵団たちだが…

 東京スピリッツのヒデの欠場や明日の歯医者などが重なり思わずマイナス思考になった元太に突然声をかけてきたおじさん…明日は希望に満ちあふれていると定年退職後の第二の人生をエネルギッシュに生きているようでした。

 そんなおじさんがコナンたち少年探偵団と話をしている最中にひったくりに遭い、コナンの活躍で鞄が戻ってくると、お礼にと探偵団たちを喫茶店に招待してくれます。探偵団たちが大喜びの一方で、コナンはそのおじさんに何かを感じ取ったらしく…。

米花百貨店内で起きた爆弾騒ぎと怪しい動きを見せる黒の組織

 毛利探偵事務所にかかってきた、毎週送られてくるという赤いTシャツの謎を解いて欲しいという奇妙な依頼の電話。そして依頼人の指示に従って米花百貨店を訪れた小五郎たちは、目的のスポーツ用品売場で爆弾を体に巻きつけられて顔面蒼白の男と遭遇します。

 その爆弾を巻きつけられた男を脅したという覆面の人物の要求は、絶対このフロアにいるというバッグの中に入っている13着の赤いTシャツの送り主を突き止めるということ。そして警察には決して知らせない、少しでも百貨店に近づいた時点で爆弾のスイッチを押すだけでなく、フロアから1人でも逃げ出したら容赦はしないと警告するのでした。

 一方米花百貨店のそばに人知れず停まっていたのはジンの愛車ポルシェ356A。何でも帝都銀行の事件のニュース映像の中に「ある人物」がいたのを発見したからだというのですが……。

原作との相違点
危機呼ぶ赤い前兆(オーメン)

 前半に関してはほぼ原作どおりで、目に付いた所といえば最後の代田恭三のセリフにこの礼は日を改めて必ずするという部分が追加されているのと、歩美のニット帽の男の描写にマスクをしていたというのが追加されているぐらいです。

 他にも米花町内の景色にいろいろな店や会社の看板が描かれているので、そういったものをいろいろとチェックしてみるのも面白いと思います。

 後半についてはかなり原作と構成が違っていて、原作の2話目はジンとウオッカが車内で話す場面からスタートしますが、それがアニメでは次の回に回され毛利探偵事務所で小五郎と蘭とコナンが寿司を食べるシーンから始まります。

 その後米花百貨店に舞台が変わり、最後沖矢昴が出てくるところまでいった後、キャメルがトイレにいる場面とジョディがジュースを飲んでいる場面は次回に持ち越され、その後の小五郎たちがエレベーター前で待っているシーンへと続きます。内容的にはほぼ原作どおりです。

黒き13の暗示(サジェスト)

 まず冒頭「前兆」で飛ばされた夜道の車内でのジンとウオッカの会話の2ページ分が最初に来て、それからオープニング後に前回のあらすじ、そして「前兆」の最後にも放映された小五郎がエレベーターのボタンを押すシーンが再度、その後これも前週では飛ばされたジョディがジェイムズと電話で話すシーンへとつながっていきます。

 それが終わると小五郎たちと爆弾男の会話へと戻ります。その後はほぼ原作どおりの構成で進んでいき、構成の変更以外内容自体はほぼ原作どおりに進んでいきますが、ジョディとキャメルの会話の中で高木刑事が来葉峠で見つかった遺体の指紋についてジョディと話をする回想シーンが少し追加されている部分があります。

 そして13着の赤いTシャツを買った時のレシートを見ると、最後の週が原作では7月19日(日)なのですが、アニメでは6月20日(日)になっています。そして時刻も原作では12時29分ですが、アニメでは12時28分になっています。ちなみにアンダーウェアは2着で税抜き9200円で1着4600円というのは同じですね。

迫る黒の刻限(タイムリミット)

 まず冒頭水無怜奈とジンが話すシーンがありますが、その中で来葉峠での一件の回想シーンが追加されつつ少しだけ構成が変更されています。内容自体には大きな差異はありません。

 そして前半についてはほぼ原作どおりですが、コナンがパソコンで検索したWEBページについて、アニメではかなり詳細に記事が書かれているんですが、これについては下のネタバレ感想で触れたいと思います。

 それ以外では売場に戻ってきたコナンが小五郎と蘭にどこへ行っていたのかと問い詰められる部分(黒犯人のつぶやき)がありますが、ここでアニメではお得意の「ちょっとトイレへ」のセリフが追加されていますね。

 そしてその後に小五郎と蘭とコナンの三人のやり取りが若干追加されています。小五郎が推理がまとまらないのを最初はコナンのせいに、続いて寿司を頼んだ蘭のせいにする大人気ないシーンです(苦笑)

 後半に入るとまずCM明け冒頭で爆発物処理班の車が到着して装備を装着しているシーンと、何で中に入れないのかという一般市民が訴えるシーンなどが追加されています。

 続いてジンたち黒の組織のやり取りの後に沖矢昴が喫茶店にいるシーンがありますがそこが丸ごと飛ばされて解決編に突入。その他にも小五郎の推理シーンの最中に機動隊のセリフが追加されたりしています。

赤く揺れる照準(ターゲット)

 まず冒頭に前週飛ばされた沖矢昴が喫茶店にいるシーンから始まり、それ以降は原作に沿った構成で内容も若干のセリフのカットやシーンの追加はありますが、ほぼ原作どおりでした。

豆知識
東都スポーツ

 アニメのみ、「決戦の地に両雄、共に立てず」のトップ記事が掲載されていたスポーツ新聞

サマービッグ宝くじ

 代田恭三が購入した宝くじの名前。サマージャンボ宝くじのもじりだと思います。

cake an atelie Marrly

 少年探偵団たちが代田恭三にケーキをご馳走になったケーキ屋の名前。原作では「cake an atelie」でなく「Patisserie」になっています。

 他にも歩道橋からこの店の間にいろいろな店や会社の名前がアニメでは目につきました。(株)STコンタクト、山本会計事務所、(株)KK、ラーメン工房葵、Natural Mart、加藤法律事務所、(有)FLAT、永田眼科、水上歯科、そして米花駅ホームでは帝大、米大、大帝大、六大学に実績多数の米花予備校、五右衛門茶、桃花ビル、米花鍼灸院など。五右衛門茶にはちょっと笑いました(笑)

コインランドリー殺人事件

 代田恭三がハマっているという推理ドラマの名前。探偵左文字シリーズで、やはりコナンは原作小説でチェック済みでしたね。

TR東都環状線米花駅

 コナンではすっかりお馴染みの駅。

米花百貨店

 米花3丁目にあるという百貨店で今回の事件の後半戦の舞台。すぐそばにはFile563-564「探偵団vs強盗団」で銀行強盗事件のあった帝都銀行があるそうです。

 ちなみにこれまで米花デパートというのは何度も登場しているのですが、米花百貨店については調べた限りでは初めてではないかと思います。そして帽子の後ろのワンポイントのデザインというのは明らかに「米」の文字を意識したものですよね。

 事件当日百貨店では夏のクリアランスセールが開催中で、7階で貸衣装大処分市、B1Fで全国うまいもの展が開催されていました。

 そして「暗示」ではなぜか米花”デパート”の屋上で「みんなで考えようエコ 地球イベント」が開催されているというポスターが見えました。またこの百貨店が9Fまであること、そしてスポーツ用品売場が7Fにあることも「暗示」を見ると分かります。

 それと「刻限」では左隣にスヤマ楽器店という店があることが分かります。

酒のヤマカワ

 「前兆」のネクストコナンズヒントで登場したレシートに記載のあった店の名前。

Caml CAFFEE

 アニメのみ、ジョディが滞在していた米花百貨店内にある喫茶店の名前。

新宿54 み43-68

 ジンの愛車ポルシェ356Aについているカーナンバー。

NEXTコナンズヒント
File578 レシート
File579 Tシャツ
File580 口紅
File581 イチゴ
コント
File578
コナン「次回、黒ずくめの奴らが」
哀「テレビの前のあなたたちも注意することね」
コナン「うん」

File579
小五郎「時間がない、犯人はどこにいるんだ!」
コナン「くそお!(小五郎のマネ) ああ…違った?」

File580
蘭「今日は口紅塗って」
小五郎「オマエまさか探偵坊主とやらしいことを…」
蘭「それじゃありません!」

File581
ジョディ「このイチゴ、ベリー、ベリーおいしいです!」
コナン「ストリベリーだけにベリー、ベリー」
OP
As the Dew」(GARNET CROW)
ED
Hello Mr. my yesterday」(Hundred Percent Free)
監督
於地紘仁
構成
File578 大宙征基
File579 大宙征基
File580 辻初樹
File581 辻初樹
絵コンテ
File578 大宙征基
File579 大宙征基
File580 辻初樹
File581 辻初樹
演出
File578 吉村章
File579 黒田晃一郎
File580 鎌仲史陽
File581 戸澤稔
作画監督
File578 牟田清司、岩井伸之
File579 山本道隆
File580 岩井伸之、神谷友美
File581 広中千恵美
ビデオ
-
DVD
PART19-4
評価

■以下ネタバレつき感想■
(未見の方はご注意下さい)

感想
評価 ★★★★★

 まず予告しておきますが、今回の感想ではバーボンの正体について管理人が本作を見て閃いた事を書いています。まだ現時点でアニメ放映では結論は出ていませんので、それを承知の上で読んでもいいという方のみ先へ進んでください。

 今回は夏には珍しい黒の組織の事件でしたが、なかなか面白い事件でしたね。事件自体も意外性に富んでいましたし、それと並行して黒の組織が赤井秀一が生きているかもしれないと追いかける展開がサスペンスに富んで見応えがあったと思います。

 まず事件自体は爆弾を巻きつけられて被害者だと思われた人物が実は真犯人だったという何とも意外な結末でした。コナンがパソコンで調べた時に瀬田という店員を丸岡さんと呼んだ事と、画面に映っていた遭難記事とを照らし合わせると、助かったという福西が丸岡大策氏を遭難に見せかけて殺害したことが分かり、思わせぶりに映る丸岡氏の子供がその福西を恨んでいることもすぐ分かります。そして瀬田という女性がその丸岡氏の子供だということはコナンのセリフからも見え見えですし、赤いTシャツを送った主だということも分かりますので、そうなると送りつけられた人物が福西で、Tシャツを送りつけてくる主を探していることになりますから福西が爆弾犯ということになります。

 そこまで分かってくると福西という人物はある程度年齢が行っているということが分かり、ここでハッとこの事件は自作自演なのではと気付かされました。結構複雑なプロットですが、気づくと嬉しいものですね。コナンではあまりプロットまでしっかり当てることは少ないだけに今回はしてやったりという感じです。あのコナンの「丸岡さん」という一言が非常に分かり易いヒントだったかもしれませんね。

 一方赤井秀一が生きているかもしれないと再び暗殺を企てる黒の組織ですが、最後ベルモットが登場して何やら耳打ち、そしてそのまま赤井秀一を狙うこともなく引き上げてしまいました。

 この結果を受けてハッとひらめいたのですが、このやけどを負った赤井秀一こそがバーボンなのではないかという気がしています。

 目的はキャメルがチラッと言っていた通りFBIを撹乱するためで、ジンは結局水無怜奈を殺すこともありませんでしたし、ジンの「独断専行」という言葉もそう考えると頷けます。

 ということはやはり沖矢昴はコナンの考え通りただの良い人という事になるのでしょうかね。ただどちらもハッと思いついたひらめきなので根拠は全くありません(ただそう思ってネットで検索をかけてみると結構この説を唱えている方は多いようですね)

 そして本当の赤井秀一もきっとどこかで生きているのではということは以前の感想でも触れた通りで、こちらも明確な根拠はありませんがそう確信しています。ただ今回の赤井秀一はニセモノではないかというのは本作を見て直感で感じました。

豆知識
薬師山

 毎年登山愛好家たちに親しまれている雪山。アニメのみ名前がついていて、コナンがパソコンで検索した際の記事もかなり細かく書かれていました。ただカッコで補足した部分に一部脱字が(苦笑)

 ◆薬師山で雪崩が発生!! 登山者の安否は!?

 毎年、登山愛好(家)達に親しまれている、薬師山で悲しい事故が起きた。前日の大雪せいで雪崩が発生し登山(家)がまきこまれたらしい。

 今のところ詳しい遭難者の情報がはいってはいないが、登山名簿によれば複数の登山家の記録があり、長野県は救助隊の編成を早急に準備するとともに、名簿者の安否の確認を急いでいる。

 ◆遺体、未だ見つからず

 12月28日午後、長野県北部の薬師山で雪崩が起きて、登山をしていた会社員・丸岡大策さんの行方が分からなくなっている事故で、長野県警は昨日より、丸岡さんが死亡したものとみて引き続き遺体の捜索に当たっている。

 亡くなった丸岡さんの写真 救助された福西さんの写真

 事故当時、現場上空は急風のためヘリコプターによる救助ができず、地上から捜索隊を出して救助に向かっていた。

 警察によると、雪崩が起きたのは岐阜県境に近い峠の北西斜面、標高1500メートル付近と見られている。

 近隣のゴルフ場従業員の話では事故前夜は雪が降っ…(これ以降は画面の端に隠れて解読不可能)

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