(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 阿笠博士 灰原哀 目暮警部 高木刑事 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 沖矢昴 勝本大作(58) 荻野啓佑(34) 月原香(28) 袖崎和友(31) 人気女優 スタントマン |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 新一の家の近所に住む自称天才科学者 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 工藤邸に居候する謎の大学院生 勝本出版 社長兼編集長 カメラマン、フリー 雑誌編集者 ライター 先週自殺した人気女優 人気女優の腹違いの弟 |
高山みなみ 山崎和佳奈 小山力也 緒方賢一 林原めぐみ 茶風林 高木渉 岩居由希子 高木渉 大谷育江 置鮎龍太郎 |
その日の朝7時過ぎのこと、コナンと灰原哀の二人はなぜか工藤邸に居候する沖矢昴の運転する車に乗車していました。
本来は阿笠博士や少年探偵団たちとスキーバスに乗り込む予定だったのですが、灰原哀が忘れ物をしてしまったため阿笠博士邸へととんぼ返り…電車を使えば行けないことはなかったもののあまりに時間がかかり過ぎ、また小五郎はというと遅くまで飲み明かしてとても運転できる状態ではなく、もう一つの選択肢として灰原哀が思いついたのが沖矢昴の車を使うことだったのです。沖矢昴のことをあんなに毛嫌いしていたはずの灰原哀の心境にいったいどんな変化が…!?
ところがその途中、コナンたちはまたしても事件に巻き込まれることとなります。偶然張り込みをしていた高木刑事に遭遇しコナンが話をしていると、突然「落ちたァ!!」「誰か落ちたぞォ!!」という大きな叫び声が…急いで高木刑事とともに声のした方へ駆けつけてみると現場にはたくさんの野次馬が集まっていて、その視線の先で男性が頭から血を流して倒れていたのです。
ジョギング中に現場を通りかかったら急に人が上から落ちてきた…犬の散歩コースで自分も落ちてくる所を見た…と目撃者は多数おり、そばに建つマンションから落ちたことは間違いなさそう。すぐに高木刑事は転落死した男性の身元について目撃者たちに尋ねますが、とそこでコナンが男性の胸ポケットに携帯電話があるのに気づきます。そこで高木刑事が携帯電話を確認してみると……
「俺を殺せるもんなら 殺してみろ
部屋の扉を開けて待ってるぞ
返り討ちにしてやるよ
勝本大作」
何と転落死した男性は落ちる直前の午前7時25分に上記のような妙なメールを、しかも複数の人間に一斉送信していたのです。それを知ったコナンはじゃあもう一度送ってみればいいと勝手に再送信のボタンを押してしまい……
すると現場にいた野次馬たちの中の三人の携帯電話の着信音が鳴り響き…案の定三人は転落死した男性とは知り合いで、しかも現場マンションの住人でもあり、大声を聞いて慌てて自分の部屋から飛んできたというのでした。
彼らの話から総合すると転落死したのは名前を勝本大作といい、現場マンションの26階に在住。芸能人のゴシップなどを掲載し最近売り上げを伸ばしている「週刊グレイト」を発行する勝本出版の社長兼編集長を務めている人物でした。
そしてメールを受け取った三人はというと、出版社と付き合いのあるフリーカメラマンの荻野啓佑、雑誌編集者の月原香、そしてライターの袖崎和友で、ともにマンションの3階に住んでいるというのですが、一人暮らしのため事件当時に部屋にいたと証明できる人物はいないというのです。
「落ちた!」という声が聞こえてからまだ4分も経っておらず、その一方で遺体の損傷具合から勝本が落ちたのはかなり高い階から…そしてこれが殺人事件だとすると犯人は勝本を彼の住む26階の部屋から突き落としそのまま急いで転落現場に駆けつけたはず…とすれば部屋にさっきまでいたという痕跡があれば容疑者から外れる……
そこでコナンに促された高木刑事は勝本からメールを送りつけられた三人の部屋を順番に確認することになりますが、すると三人は自分がついさっきまで部屋にいた痕跡としてカメラマンの荻野はビールの泡、雑誌編集者の月原はコーヒーの湯気、そしてライターの袖崎はタバコの煙という何とも不確かな証拠を提出してきたのです。
更に警察の捜査が進むと、三人は先週発生した人気女優の投身自殺事件のきっかけとなったスクープ記事に関連して、ボツになったはずの記事を勝手に書き換えウソの記事をでっち上げた勝本に対し裁判を起こそうとしていたという深刻なトラブルを抱えていたことが判明し……
忘れ物をした灰原哀に付き添い、阿笠博士や少年探偵団たちとは別行動で沖矢昴の車でスキー場に向かっていたコナンは、偶然出会った張り込み中のの高木刑事とともに近くで発生した男性の転落死事件の現場に遭遇します。
転落死した男性の胸ポケットには携帯電話が入っており、調べてみた所落ちる直前に相手を挑発し殺人を促すようなメールを送っていたことが判明。そしてメールを再送信した所その相手というのが現場にいた野次馬の中にいた三人であったことも判明します。
被害者は勝本出版の社長兼編集長を務める勝本大作という男性で、三人はともに勝本と仕事上の付き合いがあり、更にウソのゴシップ記事で人気女優を自殺に追い込んだ一件で勝本と裁判寸前。勝本を殺害する動機は十分でしたが、三人にはアリバイとして自分がついさっきまで3階の自分の部屋にいたという証拠があり…
ビールの泡に、コーヒーの湯気にタバコの煙……26階の勝本の部屋から3階までは往復で7分ほどかかるため、彼らの提出した部屋にいたという痕跡は三人の犯行を否定しているとも思われるのですが、はたして一体…!? そして捜査に夢中になるコナンを二人して待つこととなった灰原哀と沖矢昴は……
今回の事件の被害者である勝本大作が社長兼編集長を務める出版社の名前。
勝本出版の発行する雑誌の名前。芸能人のゴシップ記事を中心とした内容で、最近売り上げを伸ばしていたそうです。