映画「迷宮の十字路」聖地巡礼の旅 宮川町

宮川町は祇園甲部・先斗町・上七軒・祇園東とともに京都にある五花街の一つです。

花街とは舞妓さんや芸妓さんが生活を送る置屋(屋形)や、お客さんの前で舞などを披露するお茶屋、そして舞の稽古場であるとともに春や秋の舞踊公演(をどり)が行われる歌舞練場などで形成されていて、今回登場する千賀鈴は宮川町の舞妓という設定になっています。

作中ではまず最初に宮川町内にある「スナック・ジロー」というお店で、源氏蛍のメンバーの一人である駿河次郎が何者かに殺害されたということで登場しました。

その次に作品前半の方で服部平次がここを訪れた際に再登場
スナック・ジローの前あたりでひったくりの被害に遭いかけた宮川町のお茶屋の女将・山倉多恵を助けたことで、平次はその多恵のお茶屋で舞妓をしている千賀鈴と知り合うことになります。

このスナック・ジロー前については明確にここだという断定はできないのですが、モデルにしたと推測される場所が上記の写真の付近になります。
場所としては宮川町通の宮川筋の6丁目の南の方で、宮川町歌舞練場のある宮川筋4丁目よりもやや南の方になります。

ここがそうだと推測される一番は、写真真ん中付近に見える縦長の看板、上部が赤色で下部が白色のものがありますが、これが作中ではスナック・ジローの左隣にある「酒処 ふく彩」のものと酷似しているのが比較すると分かるかと思います。
またその町家の外観なども、上記写真の町家と2階の簾なども含めてよく似ていると思います。

実際の看板には「鉄板焼・お好み焼・一品 七ふく」とあり、看板は実は左側(左奥)のこげ茶色の町家の方のもののようで、看板右側の茶色の町家の方、作中では「ふく彩」にあたる建物は現在は別の場所にある「しげ森」というお茶屋さんが運営している「もり多」というバーになっています。
ただバーになったのは割と最近のことらしく、映画公開当時は別の店だったようですが、その当時の名前までは判りませんでした。

上記が「もり多」の外観、「ふく彩」の外観に似ているといえば似ています。

そして作中では「ふく彩」の右側にあるスナック・ジローにあたるのが「もり多」の右側にある白レンガ調の建物で、「ADEST五条」いう名前のマンションです。
いつからここに建っているのかまでは分かりませんでしたが、これがスナック・ジローの位置にある建物と考えられます。

これが「「ADEST五条」」の外観。

上記はこれまでの南側からとは反対の北側からの構図。
平次がバイクに乗って山倉多恵と千賀鈴のもとを去っていくシーンです。

また上記のように向かいの建物の雰囲気については作中と現在ではほとんど一致するようなものはなく、更に平次がバイクに乗って宮川町から去っていく時に様子をうかがっていた綾小路警部がいた細い路地裏は、この向かいにあるはずですが、それらしい路地はありませんでした。
14年の歳月が経過していることもあり、以前とはかなり異なった景観に変わってしまっているのかもしれません。

ちなみに宮川町は鴨川の東岸、四条から五条にかけて南北に走る宮川町通を中心に存在していて、今回の作品で登場したスポットの中では五条大橋や鴨川西岸の三条から四条にある花街・先斗町なども近いので、一緒に巡るのもオススメです。

「京おどり」で有名な宮川町ですが、取材時はちょうどその開催期間中で、周辺は華やかな雰囲気に包まれていました。

宮川町のホームグランドである宮川町歌舞練場の入口

後日2度目の取材時には歌舞練場入口前の桜並木が見頃を迎えていました
提灯の灯りとのコントラストが絶妙です

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