(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 綾城行雄(38) 大村淳(37) 堀越由美(37) 綾城紀子(37) 中道和志(38) 警官 強盗 旅館の主人 仲居 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 高校体育教師、元米花大学柔道部員 模型店経営、元米花大学柔道部員 化粧品会社勤務、元マネージャー 旧姓木元、綾城の妻で主婦、元マネージャー 千葉県警勤務、元米花大学柔道部主将 銀行強盗事件の担当警官 おくら銀行に押し入った銀行強盗 旅館「弁慶」の主人 旅館「弁慶」の仲居 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 山路和弘 土師孝也 宮寺智子 北川真由美 玄田哲章 千葉一伸 高木渉 円谷文彦 崎田美也 |
大学時代、公式戦で一勝もできなかったという小五郎は、5年ぶり開かれるという米花大学柔道部の同窓会に出席するため、栃木県の温泉旅館・弁慶にやってきます。
そして会にはもちろん小五郎の付き添いとして蘭とコナンもちゃっかりついてきていたのでした。そしてコナンはといえば露天風呂で蘭と一緒に背中を流しっこするという思わぬ幸運にも恵まれて…正体がバレたら殺されるなと思いつつも嬉しさは隠しようがない様子でした。
宴が始まると、5年前にも同窓会に参加した蘭のまだ小さい頃の写真や都大会で準優勝した時の写真など、昔の写真が収められたアルバムを懐かしそうに眺めながら楽しそうにその時の思い出話に花を咲かせていた小五郎たちでしたが、話が現在のことになると少し場の雰囲気が怪しくなります。やはりそれぞれがいろいろと辛い事もあったようで、昔のまま全て楽しくという訳にはいかないようでした。
マネージャーで部のマドンナだった堀越由美はかつて交際していたという中道とは既に別れて未だに独り身、しかも会社勤めも上手くいっていない様子。他方その中道の方は今は千葉県警に勤務する警察官で、上司の娘と年内に結婚が決まっているということでした。
そして二人が交際していたことを知り当時は二人で泣いたという大村と綾城はというと、大村は模型店を経営しながら未だに独り身を続け、綾城は同期生だった木元紀子と結婚し今は高校の体育教師を勤めているらしいのです。
皆がしみじみと当時のことに思いを馳せていると、かつてのマドンナ由美は余程今の生活に満足していないのか「死にたい気分」だと冗談交じりに愚痴をこぼします。
宴がお開きになると今度はスポーツ好きな中道の提案で、花火が始まる夕方6時半まで卓球場で卓球を楽しむことになります。しかし昔からマイペースだったという由美は気疲れしているのかその提案を断り、自分は花火が始まるまで部屋で休むと言い残し一人2階へと上がっていってしまいます。
残されたメンバーは卓球場に集まり、軽く汗を流していい気分転換が図れた様子。ところがただ一人途中トイレに行くと言って部屋を出た大村だけが、戻ってきてからどうも様子がおかしいのです。まるで何かに怯えているような…そんな印象をコナンは受けるのでした。
6時を過ぎた頃、卓球に熱中し過ぎていた一堂は慌てて後片付けを始め、小五郎と大村、それに蘭とコナンが花火大会の席取りのためにひと足さきに花火会場へと向かいます。
しかしその途中、一人で部屋で寝ている由美を起こすことを忘れていた蘭は、コナンとともに旅館に引き返して由美が寝ているはずの201号室へと向かったのですが……
結局その時は中道や紀子から由美は人に起こされると機嫌が悪くなるということを聞かされて、蘭とコナンはそのまま彼らとともに花火会場へと戻ってしまいます。
花火大会が終わると小五郎たちは再び晩餐の席に着きますが、その時になっても一人由美だけが姿を現わしませんでした。そこで一行は由美を起こしに皆で彼女のいる201号室へと上がっていったのですが…
部屋の扉を開けると、中は真っ暗。まだ寝ているのかと、綾城が電気を点けて中をのぞいて見ると……そこには部屋の壁を自らの血で真っ赤に染め、手にした拳銃でこめかみを撃ち抜いて壁に凭れ掛かるようにして息絶えている、哀れな由美の姿があったのです……