(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 佐伯麗子 西条直也 成瀬圭一 木島久 老人 警官A 警官B |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 スポーツクラブオーナー、元高び飛込み選手 佐伯スポーツクラブ所属の高飛び込み選手 佐伯スポーツクラブ所属の高飛び込み選手 佐伯スポーツクラブ所属の競泳選手 薬師レジデンスに住む絵が趣味の老人 目暮の部下 目暮の部下 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 土井美加 西凛太朗 猪野学 森川智之 塚田正昭 千葉一伸 高木渉 |
新たにリニューアルされた佐伯スポーツクラブのオープン前日のこと。抽選に見事当たった小五郎、蘭、コナンの三人は、モニター客として招待され、クラブの施設で楽しく汗を流していました。
ところが酒と運動不足という日頃の不節制が祟ったのか、ウォーキングマシーンをしばらく試していた小五郎はすぐにバテバテの状態に…蘭とコナンの冷たい視線を痛いほど感じた小五郎は、探偵は首から上で勝負するものだと一人負け惜しみを言っていたのですが…
しばらくすると入口の方からたくさんの報道陣に囲まれて佐伯スポーツクラブのオーナー・佐伯麗子が現われます。彼女は元高飛び込みの選手で、スポーツの素晴らしさを世に広めていくため、そして人々の健康と体力向上に少しでも役立つようこのクラブを更により良いものにしていきたいと、これからの抱負を誇らしげに報道陣たちに話して聞かせるのでした。
それを興味深そうに眺めていた蘭とコナンは、ふてくされている小五郎を一人置き去りにして、今度はクラブのプールを見学しに行きます。
ガラス張りの素敵なデザインで天井もとても高く、広々とした印象を与えるそのプールでしたが、それもそのはず、そのプールは高飛び込みもできるように設計されており、クラブに所属する選手も大勢いて日頃から厳しい練習に励んでいるようでした。
その日もプールには熱心に練習を重ねる選手の姿があり、コナンの目の前で次々と美しく華麗な飛び込みを披露していきます。
ところが華麗な演技とは裏腹に、選手間の人間関係はどうもギクシャクとしている様子でした…。
浅黒い肌に髪をオールバックにした西条直也は演技は一流なもののかなりの問題児らしく、彼の後に演技した成瀬圭一の演技をボロクソにけなします。
そして二人の言い合いを止めに入った競泳選手の木島久にもピアスなどつけてチャラチャラしている余裕があったら練習しろと、その暴言ぶりは止まる所を知りませんでした。その木島というのは元々は高飛び込みの選手で、代表の座を西条に奪われたために競泳に転向したという因縁もあるのだといいます。
そんな中でも練習は続けられ、その後プールには報道陣を引き連れたオーナーの佐伯麗子がやってきて、西条の演技を誇らしげに紹介します。ところが…
飛び込み台から勢いよく飛び上がった西条は、勢いが足りずに危うく飛び込み台に頭をぶつけそうになります。間一髪の所で手を使い頭への直撃を免れた西条は、そのままプールへと落下。どうやら大事には至らなかったようでした。
プールから上がってきた西条に、オーナーの佐伯は大会は近いが決して無理はしないようにと優しく忠告しますが、当の西条は自分が助かって残念なのではと、佐伯に皮肉な言葉を浴びせかけるのでした。
どうやら西条はオーナーの佐伯とも何かトラブルを抱えている様子らしく、報道陣が去った後、二人はクラブの税金のことついて何やら不可解な言い合いをしていたのです。そこに偶然コナンが現われて…
不穏な空気が流れる中、時刻は夜8時を過ぎ、クラブのオフィスでは関係者が集まってお疲れパーティが開かれます。
そして同じ頃…飛び込み用のプールでは、明かりも点けず、暗闇の中満月に照らされた光のみを頼りに飛び込みの練習をする人間の姿が…一体こんな時間に誰が…!?
そして更に同じ頃…毛利探偵事務所では、ソファーに横になり、全身の筋肉痛をこらえながら蘭から湿布を張られている小五郎の姿がありました。だらしない小五郎に蘭はもう少し酒を控えて運動するようにと勧め、自分も佐伯スポーツクラブの会員になりたいと小五郎におねだりします。
しかしそんな余裕はないであろう小五郎は、何とかその話をゴマかそうと、留守番電話に入っているメッセージを聞き始めます。すると…
メッセージの目暮警部からのもので、つい先ほど佐伯スポーツクラブから連絡が入り、西条直也がプールで死体となって発見されたのだというのです…!!!
それを聞いた小五郎たちはすぐにクラブへと急行。警察の調べでどうやら死因は溺死らしく、死亡推定時刻は夜の8時から9時の間だと判明します。
そして額にはどこかにぶつけた跡が認められ…そこから推測すると、どうやら西条は夜8時過ぎ、お疲れパーティの席を一人抜け出して高飛び込みの練習をしていた際に過って飛び込み台に頭をぶつけて気を失い、そのままプールに落下して溺れてしまった、という線が濃厚でした。
不運な事故─しかし細かい点を見ていくと、耳栓やキャップなどに不可解な点がいくつかありました。それが気になったコナンが西条のロッカーをよく調べてみると……