(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 沖野ヨーコ 橘英介(56) 安井稔(44) 大久保達也(35) 南智史(28) 勝田 鑑識課員(トメ?) 警官 桂子 司会者 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 人気アイドル 五井電機商品開発部部長 五井電機商品開発部課長 五井電機商品開発部主任 五井電機商品開発部社員 ゴルフ練習場の主人 トメさんぽい鑑識員 目暮の部下 ゴルフ練習場の従業員 日売TV主催チャリティゴルフ大会の司会 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 天野由梨 渡部猛 坂口進也 吉田幸紘 平田広明 長克巳 中嶋聡彦 中山秀征 麻木久仁子 高木渉 |
元々道具を使うスポーツは苦手だったはずの小五郎が、朝早くから米花ゴルフガーデンに蘭とコナンを引き連れてゴルフの練習に励んでいたのにはそれなりの理由があったからでした。
その理由とは三日前にかかってきたある一本の電話─電話は日売テレビからのもので、小五郎に日売テレビが主催するプロアマチャリティーゴルフ大会にぜひ出席して欲しいと要請してきたのです。その時は小五郎も自分のゴルフの腕を弁え、素直に辞退しようとしたのですが…
ところが電話の相手が「沖野ヨーコ」という名前を出した途端、小五郎の頭の中ではすでにゴルフは得意種目へと変貌を遂げていたのです。そして即座に出場を快諾。何とか沖野ヨーコにいい所を見せようと、早朝からゴルフの練習に勤しんでいるという訳なのです。
しかし、やはり人間には向き不向きがあるもの。小五郎が勢い込んでスイングしても肝心のボールはティーの上か、はたまた1ヤードも飛べば御の字という有り様でした…。蘭とコナンはそんな小五郎に呆れつつも一方で小五郎の早い上達を願わずにはいられませんでした。
朝の6時半から付き合わされたというコナンはさすがに眠たさを隠せない様子でしたが、そこへスーツを纏ったサラリーマン風の四人組が新たに練習場へとやって来て、コナンはいつの間にかそちらの方へと関心が移っていきます。
その四人組はどうやら同じ会社の上司と部下という関係らしく、橘という部長と思われる人物を中心に、彼の機嫌を損ねないように三人の部下が気を使ってゴルフの打ちっ放しをするという構図が見え見えでした。
入り口までやって来ると五井電機商品開発部部長の橘英介に対し、課長の安井稔は朝の適度な運動ですっかり元気になったと最大級の賛辞を送り、更には自分のゴルフボールを橘に分けるなど、見え透いたゴマすりを続けてコナンを呆れさせます。
自分の分を橘に分けたこともあってか、安井は自分の分はあっという間に打ち終わってしまい、席に戻ってくつろぎながらまたもや部長の橘にゴマすりを始めます。
一方残りの部下はというと、平社員の南智史は練習場に着くなり腹をこわしてトイレに駆け込む失態を演じて課長の安井から怒鳴られてしまいます。
そしてもう一人の主任・大久保達也の方は特に何事もなかったかのように橘や安井の世話をしていたのですが……
スプーンで練習場の奥の方まで飛ばす部長の橘に部下たちは感心し、またもや安井課長のゴマすりの言葉が飛び交います。その言葉に調子づけられた橘は、勢い込んで更に距離を出そうと、大久保から受け取ったドライバーを渾身の力を込めて振り下ろしたのですが……
次の瞬間、閃光とともに黒い煙と大きな爆音が巻き起こり、20回の空振りにもめげずに横で頑張っていた小五郎も爆風で吹き飛ばされてしまいます。幸い小五郎には大した怪我はありませんでしたが……
しかし爆発が起きた場所には、全身黒焦げになって既に息絶えた橘部長の無残な姿が残されていたのです…!!
まだつんとする火薬の臭いが辺りに充満する中、小五郎の素早い指図ですぐに警察が呼ばれます。爆発に巻き込まれた橘部長は即死。その他にも主任の大久保と平社員の南が怪我を負いました。
そんな中唯一人課長の安井だけが怪我一つ負っておらず、それを不審に思った小五郎は……
今回トメという名前こそありませんが、トメさんらしき人物が初登場を果たしています。声も中嶋聡彦氏であり、これがトメさんの初登場と考えて差し支えないでしょう。
ちなみに「トメさん」という名前つきで、初めて登場するのは更に先の74「死神陣内殺人事件」のことでした。