(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 高木刑事 佐藤刑事 沖野ヨーコ 崎原恵(35) 田中寛美(32) 崎原和夫(37) 高橋弘昌(33) 高橋佐知子(27) 捜査官 刑事A |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 警部補、目暮の部下 人気アイドル 小五郎の学生時代の教え子、旧姓田中 恵の妹 恵の夫、証券会社勤務 化学薬品会社勤務 高橋弘昌の妻 似顔絵担当の警察官 捜査一課刑事 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 高木渉 湯屋敦子 声の出演なし 潘恵子 声の出演なし 古澤徹 宗谷樹頼 声の出演なし 友川まり 千葉一伸 |
蘭の付き添いで米花銀行を訪れた小五郎は、そこで自分が学生時代の頃のことを思い出し、懐かしい気持ちで一杯で銀行の掲示板を眺めていました。
小五郎が学生だった頃、銀行にはまだ一般市民に解放された掲示板のコーナーがあって、そこに「小猫もらって下さい」とか「家庭教師致します」といったメッセージを貼り付けたりして、市民同士の触れ合いの場所として貴重な役割を果たしていたというのです。
そして小五郎も大学生だった頃その掲示板を利用して家庭教師のアルバイトの告知を出し、それがきっかけである女子高生の家庭教師をしていたというのです。
学生結婚したために生活が苦しかったのだと当時のことを懐かしそうに語っていた小五郎は、ふとその時の教え子の女性が今どうしているか気になってしまい、その教え子─田中恵の実家を訪れることにしたのです。
小五郎は家庭教師としては優秀だったらしく、三年間面倒をみた甲斐もあって恵は城南大学の法学部に見事に合格したらしいのですが、それ以降はずっと会っていないということでした。
彼女の実家は小五郎たちと同じ米花町にありましたが、少し離れた所のためそれ以来ほとんど行っておらず、小五郎にとっても久方ぶりの再会となったのです。
途中猛スピードで狭い道を疾走していく赤い車にヒヤッとさせられますが、〈焼きたてパンの里〉を通り過ぎ、〈村中屋〉というタバコ屋の角を曲がると、恵の家はもうすぐそばでした。そして運の良いことに彼女は家にいて、車で外出しようとして車庫から車をバックで出そうとしている彼女の妹・寛美の手伝いをしている所だったのです。
ところが恵が手で合図を送りながら誘導を始めた直後でした。バックで車庫から出ようとした車は突然大きな音とともに爆発し、更に燃料のガソリンに引火したのか今度はより大きな音とともに二度目の爆発が起こり、車は大きな炎と黒い煙に包まれたのです…!!!
一度目の爆発を見て茫然と立ち尽くしていた恵は間一髪の所で小五郎に助けられ、大怪我はしたものの命に別状はありませんでしたが、車に乗り込んでいた恵の妹・寛美の方は……
その後警察の調べで寛美の乗った車には爆発物が仕掛けられていたことが判明し、殺人事件として捜査が開始されます。
恵は既に結婚していて田中から「崎原」という名字に変わり、事件が起きた彼女の実家からは少し離れた西多摩市で暮していました。
そして父親が弁護士だったという恵の両親は半年前に交通事故で亡くなっており、田中邸では今では恵の妹の寛美が一人で生活しているだけでした。
その後意識を回復した恵から事情を聞いてみると、爆発した自動車は実は恵のものだったことが判明。バックが苦手な恵の代わりに、妹の寛美が車庫から車を出そうとして今回の悲劇に見舞われたというのでした。
つまり今回の爆発のターゲットは実は恵であり、寛美はその身代りになって亡くなってしまったという訳でした。それを知った恵はひどく自分を責めるのでしたが…
何とか犯人の目星をつけたい目暮は、恵の証言を元にして1週間ほど前に西多摩市の彼女の自宅近くのスーパーで彼女をじっと監視していたという怪しい男の似顔絵を作成します。
ところがその似顔絵を見たコナンと小五郎は驚きます。何とそこに現われたのは、事件の直前に恵の実家へ向かう途中、三人の前を勢いよく走り去っていった、あの赤い車を運転していたサングラスの男だったのです…!!!
警視庁の似顔絵担当といえば、詳しいファンの方なら「友川」という名前が思い浮かぶはずですが(205-206「本庁の刑事恋物語3」参照)、今回似顔絵を担当した女性警察官の声をされていた方は「友川」さんでした。これは偶然なのでしょうか?
それにしても佐藤刑事と違ってお上手です(笑)