(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 鈴木園子 横溝刑事 道脇正彦 京極真 寺林省二 刑事A 男A ウェイター |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 鈴木財閥の令嬢、蘭の同級生で親友 静岡県警警部 米花大学学生 瓦屋旅館の息子で、海の家〈なぎさ〉の店員 怪しい男 静岡県警刑事、横溝の部下 付近の住民 海辺のレストランのウェイター |
高山みなみ 山崎和佳奈 松井菜桜子 大塚明夫 平田広明 檜山修之 宝亀克寿 千葉一伸 巻島直樹 けーすけ |
ある夏の暑い日、蘭と園子はコナンを連れて伊豆のビーチに遊びにきていました。もちろん目的はいつもどおり、園子の男漁りに付き合うため…。
もっとも今回の園子はいつもと一味違い、「非お嬢様大作戦」なる作戦を実行して、いつもの別荘や高級ホテルをやめて古びた旅館に泊まることで、男性たちが声をかけ易い環境を整える念の入れようだったのです。
ところがそんな用意周到な作戦も虚しく…声をかけてくる男たちはわんさといるものの、それは決まって蘭が目当て…そんな状況にさすがの園子も気分を悪くしたらしく、ちょっぴり蘭に意地悪をすることでうさを晴らしするのでした。
しかし次の瞬間、コナンも思わず首を傾げるような出来事が目の前で起こったのです。何とそんな園子を昼食に誘いたいという奇特な男性が現われたのでした…!!! これにはどんな状況でも冷静沈着をモットーとするコナンですら珍しく動揺して…
それから三人はその奇特な男性─道脇正彦と海の家〈なぎさ〉で昼食をとることになりますが、道脇の巧みな話術で話は盛り上がっていきます。
そして米花大学の学生だという道脇が伊豆にやって来たのは、ひどい失恋をした心の傷を癒すためだったらしく、そんな中で園子に一目惚れし思わず声をかけたということのようでした。
そんな道脇の言葉に園子は少々浮かれ気味でしたが、海の家の店員のあまりの態度の悪さと無愛想ぶりに時折会話を遮断されてしまい、せっかくのムードも台無しとなり、怒り心頭といった様子でいたのです。
そしてその背後で、帽子を目深に被って園子たちの方を窺っている毛深い小太りの男がこちらの様子を窺っていることなどまったく気づきもせず…
一方で伊豆の海では、蘭や園子たちを震え上がらせる恐ろしい事件が発生していました。何と近くの森の中で、茶髪の若い女性が腹を刃物でメッタ刺しにされて亡くなっているのが発見されたというのです…!!
そしてこの界隈では1年前の夏にも同様の事件が発生し、海浜で同じく茶髪の若い女性が、腹を刃物でメッタ刺しにされて亡くなっているのが発見されていたらしいのです。
だとすれば今回の犯行も同一犯人による連続通り魔事件の可能性が高く、髪を茶色く染めている園子にしてみれば、今度は自分が襲われる番なのではと震え上がるのも無理はありませんでした…。
やがて夜7時頃に海辺のレストランに食事に行く約束をして道脇と別れた蘭と園子は、降り出した雨が宿泊先の瓦屋旅館の屋根を激しく叩く中、入り口の前で道脇がやって来るのを待っていました。
ところがそこに現われたのは、昼間海の家で園子たちに散々無愛想な振る舞いをしていた例の眼鏡の店員だったのです。
彼は実は園子たちが泊まっている瓦屋旅館の主人の息子らしいのですが、入り口の扉を開けたかと思うとおもむろに傘を取り出して玄関の前に起きますが、そのまま何も話さずにさっさと旅館の中に戻っていってしまったのです…。あまりの無愛想に園子も呆れるばかりだったのですが…
やがて財布を忘れたことに気づいた園子は、一人で2階の自分の部屋まで取りに戻ります。ところが扉を開けてみると、真っ暗な部屋の中で怪しい人影が園子の荷物を物色している姿が飛び込んできたのでした…!!!!
驚いた園子は思わず部屋から逃げ出そうと後ずさりしますが、黒い人影は園子を無理やり真っ暗な部屋の中に押し込んだかと思うと床に押し倒し、持っていたナイフを振りかざして…
一方玄関で園子を待っていた蘭は、例の無愛想な眼鏡の男を以前どこかで見かけた記憶が何となく頭の中に呼び覚まされてきていたのです。
その記憶の内容次第では事件に大きな影響を及ぼすと直感したコナンは、もっとよく考えてみるように蘭を急かしたのですが……