(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 加那善則(35) 徳大寺昌代(24) 加那美咲(32) ミシェル・アングラード(40) 加那秀樹(30) ジェラール天馬(34) 小林刑事 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 加那アミューズメント・グループ会長 加那会長の秘書 加那善則の妻、加那音楽出版社長 ジェラール天馬のマネージャー 加那善則の弟、加那音楽出版副社長 経歴不明の謎のシャンソン歌手 目暮警部の部下 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 大滝進矢 百々麻子 藤井佳代子 土師孝也 楠大典 星野充昭 横尾博之 |
ある日の毛利探偵事務所─その日は毛利探偵事務所には珍しく加那アミューズメント・グループの会長・加那善則という大物が小五郎に依頼をしにやって来ていました。
彼の話によると自分のたちのグループで今度フランスのシャンソン界で今注目を集めているという謎の日本人歌手・ジェラール天馬のCDを出すことが決まり、その契約を兼ねた内輪のパーティが開かれる予定になったのですが、それが決まって以来彼の妻・加那美咲の身辺に奇怪な事件が続発しているというのです。
度重なる無言電話、送り主不明のバラの花束、そして脅迫状のような手紙…一通目は「私の愛に気づかぬ者は、地獄へ堕ちるだろう」と書かれ、昨日届いたという二通目には「復讐の宴は間もなく開幕だ 恐怖のパーティを存分に楽しむがいい」という言葉が…。
もっともパーティの開催は極秘裏に進めらているため、そのことを知っているのは自分たち夫婦とあとは四人だけ……。そこで小五郎に三日後に開かれるというそのパーティに出席し、妻の美咲をガードしつつ出席者の中から脅迫状の主を突き止めてもらう、というのが今回の依頼の主な内容でした。
会長の友人の森田家の家族としてパーティー会場であるに乗り込んだ小五郎、蘭、コナンの三人。加那会長邸は門から屋敷まで車で向かうほどの広大な敷地を有し、建物も古城を思わせる豪壮な造りの洋館でした。
しかし一方でその洋館は、どこかホラー映画に出てくる城を思い起こさせるような不気味な雰囲気も感じられ、お化け嫌いの蘭は何となく不安な様子。しかも先ほどまで晴れ渡っていたはずの空もいつの間にか厚く黒い雲に覆われて…まるでこれから起こる事件を予感させるような不穏な空気が漂いはじめているようでした。
加那会長の秘書・徳大寺昌代に出迎えられて中に通された小五郎たちは、玄関でまず加那会長と再会を果たし、続いてパーティ会場の大広間へ。しばらく会長の妻・美咲のコレクションだという部屋の中の調度品や美術品の豪華さに見とれていると、その美咲が現われて、今度は彼女の案内で屋敷の中を見て回ることになります。
大広間の真上はピアノ室になっていて、その部屋は周囲を回廊に囲まれ、調度品も剣を手に甲冑を身に纏った古代の騎士の像などが飾られ優雅な雰囲気を漂わせていました。そしてその隣りが美咲の部屋となっていて、同じように豊かな調度品が部屋の中を彩っていました。
そして後から部屋に入ってきた加那会長とともに美咲の10年前のフィジーでの結婚式の話で盛り上っていたのですが…
その時突然部屋の電話が鳴り、またしても無言電話が…。擦れたような男の声で「モナミ」とか「ジュテーム」囁いたり、何も言わずに切れたり…そんなことが頻繁に繰り返されているというのです。更には美咲を隠し撮りしたと思われる写真がマリーゴールドの花と一緒に送り付けられたり…脅迫者の行為はますますエスカレートしていくばかりのようでした。
バラの次はマリーゴールド。とすれば次はロベリア…。まるでジェラール天馬の赤い愛の夜想曲を思わせる脅迫者の花束の贈り物…一体どんな目的で…!?
大広間に戻ると、そこにはすでに加那会長の弟とジェラール天馬のマネージャーのフランス人ミシェル・アングラードが席に座って会長たちが戻るのを待っていました。しかし肝心のジェラール天馬はというと、ミシェルの話では別な仕事が入ったため30分遅れるということのよう。そこで客たちはひと足先に晩餐を楽しむことになりますが、加那会長と弟の秀樹は、何やら内輪の話があるらしく、いったん席を外します。
様子が気になったコナンが二人の後をつけ会話を立ち聞きしてみると…どうやら加那会長はジェラールとの契約を弟の秀樹が独断で決めたことに立腹しているらしく、二人の間は必ずしも上手くいっていない様子。更に続いていく二人の口論から、コナンは秀樹がしつこく会長の妻・美咲に言い寄り、会長は秘書の徳大寺とよからぬ噂が立っていることを知ります。
不穏な空気が漂いはじめる中、それに合わせるかのように外は雨が降り出し雷鳴が響き渡る悪天候へと変わっていきます。そしてパーティの出席者たちはそれぞれが用事があると告げて大広間を後にし、小五郎たちだけが広間に残されます。
蘭は一人で化粧直しに自室へ戻った美咲を心配し、小五郎にガードするように促そうとしますが…その時突然雷鳴のためか辺りは真っ暗となり、それに続いて今度は二階から美咲の悲鳴が聞えてきます。そして慌てて二階の美咲の部屋へと向かった小五郎たちが彼女の部屋を覗いてみると…そこは現われたのはマントで身を包んだ怪しい男の姿…そして男は窓から飛び降りたかと思うと、忽然とその姿を消してしまったのでした……
更に机の上にはこれからの出来事を予告するように、赤いロベリアの花束が……
一体何者の仕業なのか…!? 小五郎たちが関係者を集めて事情を聞いていると、その時ようやく今回のパーティの主役であるシャンソン歌手ジェラール天馬が、外の悪天候のためか体中をびしょ濡れにして皆の前に姿を現わします。ところがその顔を見た蘭は、その顔が先ほど美咲の部屋から逃走したマントの男によく似ていることに気がついて……
そしてその直後に起こった意外な殺人劇…、一体犯人は何者なのか?そして隠さされた意外な動機とは…!?
今回のターゲットはジェラール天馬。シャンソンに興味があるとはちょっと意外な感じもしますよね(笑)
今回は高木刑事の代わりに登場。名前だけ言われてもおそらく思い浮かぶ方は極少数でしょう(笑)
たまーにに見かけるような気がするのですが、あまりにマイナーなキャラのため、調べていません。今度一度調べてみるかもしれませんが、調査は難航しそうです(苦笑)
今回はいろいろと出ました。バラ、マリーゴールド、ロベリア、ダリア、そして桃の花。それぞれの意味を調べてみるのも面白いと思います。
こちらの花言葉事典というサイトで検索してみると参考になります。
あなたに 毎日一本の花を贈ろう
赤いバラ
マリーゴールド
ロベリア
そして真っ赤なダリアの花と
愛の曲を
あなたは永遠に私のもの
私を捨てたあなただけど
今も忘れられない 私はいつもあなたを見ている
あなたの声を感じ、喜びにおののく