(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 高木刑事 千葉刑事 トメさん 町田梓(22) 古川浩二(22) 古川悦子(40) 古川カツエ(64) |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 捜査一課刑事、目暮の部下 鑑識員 古川家 メイド 古川家長男 無職 古川家長女 番組制作会社社長 古川金融社長、悦子と浩二の母親 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 茶風林 高木渉 千葉一伸 中嶋聡彦 山田美穂 神奈延年 此島愛子 声の出演なし |
カッコいい俳優がたくさん出る〈月曜サスペンス劇場〉のドラマの製作会社の社長に会えると聞いて、小五郎についてきたミーハーな蘭とその付き添いのコナン。小五郎はその女社長・古川悦子から依頼を受けて、彼女の母親の身辺警護のためにその日の夜7時に彼女の母親の自宅を訪問することになっていたのです。
小五郎の依頼主の母親は古川カツエいう女性で、金融会社の社長をしているのですが、少しあくどい商売をしているという噂が絶えず恨みを持つ者も多く、三日前についには暴漢に襲われてしまったというのです。
古川邸に到着した小五郎たちはメイドの町田梓の出迎えを受けてリビングに通されます。しばらくすると古川カツエの長男・浩二が、そして7時の待ち合わせから13分遅れて今回の依頼主の長女・悦子が家に戻ってきます。
戻って来た悦子はリビングに浩二がいるのを見てひどく不機嫌な様子。途端に二人の間で口汚い罵り合いが始まります。
そして二人のやり取りとメイド梓の話を総合すると、どうやら浩二は金遣いが荒くギャンブルで多額の借金を抱え、暴力団からも脅されている窮状で、あまりの酷さを見かねた母親のカツエからつい最近出入り禁止なったばかり。
一方の悦子も会社は倒産寸前。自慢のスイス時計を質に入れ、代わりにデジタル時計をしなければいけないほど金回りが苦しい状況のようでした。
しかしそれでも母親のカツエは回収の見込みがなければたとえ親子でも一円も出さないほど厳格なため、二人はかなり苦しい立場に立たされているようでした。
またメイドの梓も主人のカツエからかなり酷い扱いを受けているようで、その日もカツエの部屋のペルシャ絨毯に染みをつけてしまい、今年のボーナスをカットされた上に借用書まで書かされてしまったというのです。
これらの話を耳にして小五郎やコナンはただただ呆れるばかりでしたが、そんな中二人の口喧嘩がようやく収まると、悦子はメイドの梓を伴って2階の自室で休んでいるはずのカツエを起こしに向かいます。一方浩二もカツエのご機嫌取りのために手土産を買ってくると言い残してリビングを後にします。
悦子が部屋の前まで来ると入口のドアをノックしてカツエに呼びかけます。ところが中にいるはずのカツエからは一向に返事がありません。
いつもすぐに中から出てくるカツエがなかなか起き出てこないのを不審に思う二人でしたが、とその時突然部屋の中から銃声のような鈍い音が響き渡ってきます。その音に驚いた二人は、カツエの身を案じて必死に呼びかけますが、やはりまったく返事は返ってきませんでした…
やがて悦子の大きな呼び声を耳にして駆けつけた小五郎と、丁度邸に戻ってきた浩二が二人がかりでカツエの部屋のドアを打ち破ってみると…中には額を撃ち抜かれ、床に敷かれたお気に入りのペルシャ絨毯の上で息絶えたカツエの無残な姿が……
今回のターゲットは〈月曜サスペンス劇場〉を手がける番組制作会社社長の古川悦子。これで「赤い殺意の夜想曲」、「呪いの仮面は冷たく笑う」、「殺された名探偵」とそして今回と、蘭が登場した話は四話連続でミーハーぶりが発揮されています(笑)
これはもちろん江戸川乱歩の少年探偵団シリーズで明智小五郎とともに活躍する小林芳雄少年のことです。時代的にもトメさんの世代ではかなり人気があったはずですし、まさしくトメさんらしい発言といえるでしょうね。