(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 白鳥警部 佐藤刑事 高木刑事 横溝刑事 金沢柳一郎(32) 金沢美津子(38) 林田誠(26) 雨森雅也(25) 刑事A 刑事B 刑事C |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 警視庁捜査一課警部 警部補、目暮の部下 巡査部長、目暮の部下 静岡県警警部 建築家 金沢の妻 金沢建築事務所勤務、金沢の助手 金沢建築事務所勤務、金沢の助手 静岡県警刑事、横溝の部下 静岡県警刑事、横溝の部下 静岡県警刑事、横溝の部下 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 大塚明夫 松永英晃 原千果子 石井康嗣 柴本浩行 木村雅史 千葉一伸 菅原淳一 |
いつもなら道の途中でガス欠とかパンクとか散々なトラブルに巻き込まれて、何とか通りがかりの車に助けられては招待された屋敷や別荘など、行く先々で不幸を撒き散らす…
そんなことが当たり前のように繰り広げられる所ですが、その日の小五郎は一味違っていて、目的地の金沢柳一郎邸に向かって快調に車を走らせていたのでした。
それもそのはず、その車は、目暮警部に頼み込んで貸してもらった警察の最新型のものだったからです。途中雨に祟られるという不運はあったものの、小五郎は何事もなく、金沢邸に到着するという快挙を成し遂げます。
今回小五郎たちの訪問先の主の金沢柳一郎というのは最近天才建築家として評判となっている人物で、上海現代美術館の国際コンペでも賞を獲得するなど華々しい活躍を見せていました。
しかし名前が知れ渡ると同時にストーカー被害にも遭うようになったらしく…今回小五郎が呼ばれたのは、その調査依頼のためだったのです。
三か月前から金沢の行く先々で隠し撮りしたと思われる写真が毎週のように送り付けられるようになったらしいのですが、金沢は全く心当たりがないといいます。
その話を聞いた小五郎は、ストーカー被害というのは身近に犯人がいることが多いと金沢に説明し、じっくりと考えてみるようにアドバイスを送るのでした。
一方夕方7時頃、金沢邸の庭では明後日に上海のホテルで開かれる授賞式の前祝いも兼ねたバーベキュー・パーティに備えて、金沢の助手を務める林田誠と雨森雅也がその準備に追われている所でした。
そして蘭とコナンもその手伝いをしていたのですが、ふと金沢邸の建物を見た蘭は驚きます。何と建物が僅かではあるものの動いていたからです…!!!
金沢が自らデザインしたというその邸は2階の部分が回転し、12時間で一回転するように設計されているというのでした。そんな所からその邸は〈ヒマワリ館〉と呼ばれているらしいのですが…。
しかし、そんな金沢の建築物を彼の妻である美津子は「はったりのこけおどし」だと切り捨てるのでした。そして7時10分パーティが始まると、酔った勢いもあってか小五郎に金沢の素行調査を依頼してきたのです。
ストーカー被害も身から出た錆だと、金沢への攻撃はますますエスカレートするばかりだったのですが…
一方金沢もそんな美津子の攻撃の腹いせとばかりに林田を攻撃。肉ばかり食べる林田の偏った食生活がオリジナリティを感じさせる建築物の設計の妨げになっているともっともらしい言葉を並べ立てますが、その言葉にムッとしたのか、林田は7時20分頃ビールを取りに行くと言い残して席を後にしてしまいます。
それから7時25分頃に肉を焼く係を担当していた雨森が炭を取ってくると言い残して林田と入れ違いにその場を立ち去り、更に7時30分頃、今度は入れ違いに金沢が授賞式の中国語のスピーチに備えて勉強しているというテレビの中国語講座を見るために邸の中へと戻っていきます。そして…それが金沢の生きている最後の姿となったのでした…。
7時35分、トイレから戻って来た小五郎は、林田から新しい冷えたビールを受け取り、ご機嫌な様子で蓋を開けようとしている所でした。
蘭から飲み過ぎではないかと窘められますが、小五郎は350ml缶では飲んだうちに入らないと相変わらずの呑み助ぶりを発揮していたのです。
ところが次の瞬間、ヒマワリ館の方からもの凄い音が聞えてきて、二人の会話を遮断したのです…!
銃声…!? 慌てて小五郎たちは金沢がいるはずの2階の書斎へと駆けつけますが、書斎は中から鍵がかけられており中には入れませんでした。そこでやむなく斧で扉を壊して中へと入ります。
すると…真っ暗な部屋の真ん中には、ソファに座りテレビの方を見つめたままの姿勢で、額を拳銃で撃ち抜かれて亡くなっている金沢の変わり果てた姿が残されていて……!!