(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 工藤新一 毛利蘭 毛利小五郎 鈴木園子 新出智明 音無芳一(68) 番町菊次(34) 四谷岩尚(22) 牡丹露彦(27) 田渕累 テレビの声 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編の主人公、高校生探偵 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 鈴木財閥の令嬢、蘭の同級生で親友 青年医師、新出医院の跡取り息子 アパート5号室の住人 アパート4号室の住人、模型店勤務 アパート2号室の住人、特撮マニア アパート1号室の住人、大学院生 4年前の殺人事件の被害者 お化けの声 |
高山みなみ 原作のみ登場 山崎和佳奈 神谷明 松井菜桜子 堀秀行 辻村真人 大塚芳忠 巻島直樹 辻谷耕史 声の出演なし 宮下富三子 |
風邪で気が弱っているせいか、いつもにも増してお化けに過敏な反応を見せる蘭。家の中ではコナンのことを座敷わらしと勘違いし、診察を受けにきた新出医院でも何かが出そうだとひどい怖がりようだったのです…。
そんな蘭に半ば呆れながら、小五郎は科学が進歩したこの時代にお化けなどいる訳がないと蘭を安心させようとしたのです。ところが…
お化けはいる、心の狭い者には見えないだけ…─そう言いながら小五郎たちの前に現われたのは新出医師の診察を受けに来た一人の老人でした。
何でもこの老人─音無芳一の住むアパートでは最近お化け騒動が続発。この世に恨みつらみを残して成仏できずにいる若い女子の亡霊がアパートの中を彷徨っているというのです…
そして自信たっぷりな老人に誘われる形で、小五郎、蘭、コナンの三人はアパートの幽霊騒動の調査に向かうことになったのですが…。
音無老人の住む2階建てのアパートというのは古くさびれており、まさにオンボロと形容するにふさわしいものでしたが、その一方で目の前は公園になっていてのどかな雰囲気を漂わせていました。
ところがそんなのどかな公園で、4年前若い女性の焼けただれた焼死体が発見されたというのです…!!!
更に隣りは元々は小さな墓地で、その後ビルが建設されようとしたのですが途中でバブルがはじけて施工主が自殺。結局工事中のまま手付かずで放置されているというのでした。
まさにお化けが出るにはピッタリの周囲の状況に、コナンもただ呆れるばかりだったのです…。
そんなお化け騒動のせいもあって8人いたアパートの住人の大半が引越してしまったらしいのですが、一方でアパートに残った住人もわずか4人ですがいました。
もっともそんな騒動にまったく動じない人間たちだけに、ひと癖もふた癖もありそうな人物ばかりで…
小五郎たちを招待した音無老人のほか、番町菊次と四谷岩尚の二人はホラーマニアらしくお化けが出るのを逆に心待ちにしている様子でした…。
そしてもう一人牡丹露彦という大学院生もいましたが、彼はお化けの存在をまったく信じていない様子で、騒ぎ過ぎて論文を仕上げる邪魔だけはしないようにと言い残して自分の部屋へと帰ってしまったのです。
それから小五郎たちは2階の5号室の音無老人の部屋へと招かれ、そこで老人から最初に見たという人魂の話や血で染まる水の話、更には窓からこちらを覗く不気味な人影の話などを聞かされます。
ところが会話に疲れたのか、老人も小五郎たちもいつのまにか寝入ってしまい…
気がつくと時刻はすでに夜の10時─電気もつけずに寝入ってしまったため音無老人の部屋は真っ暗でした。そんな中、突然小五郎たちのそばのテレビの方から見知らぬ女性の声が聞こえてきて……
原作ではこの前の「工藤新一NYの事件」の続きという形で蘭とコナン(新一)の電話でのやり取りで始まるのですが、アニメでは探偵事務所に見舞いに訪れた園子と蘭の会話でスタートします(この時点ではNYの事件が未放映なため)。
座敷わらしのエピソードはなかなか面白いですし、コナンが可愛らしくてファンにはたまらないと思います。それから園子も登場するので園子ファンにも嬉しい所でしょう。
一方新一ファンからすると声が聞けなくて残念といった所でしょうか。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の耳なし芳一(1904)、鶴屋南北の東海道四谷怪談(1825)、岡本綺堂の「番町皿屋敷」(1916)、三遊亭円朝の牡丹灯籠(1863)と累ヶ淵(1869)が本作に登場したキャラクターたちの名前の元になっている話です。
詳しくはこちらの「怪談と霊の話」というサイト様が参考になるかと思います。上の話すべてについて詳しく解説されています。