(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 横溝刑事 馬島道吉(50) 橋本政之(37) 遠藤信明(45) 木山智則(28) 本庄綾佳(24) 関口ひろゆき 刑事 木山 田沼 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 静岡県警警部 木山家具社長 馬島社長の秘書 木山インテリア社長 フリー・ライター、「アフリカぶらり旅」の著者 馬島家家政婦、田沼の娘 木山智則の尊敬する冒険家 静岡県警刑事、横溝の部下 木山家具先代社長、1年前に事故死 先代木山社長の運転手、木山と共に事故死 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 大塚明夫 渡部猛 松山鷹志 田口昴 小山力也 内川藍維 声の出演なし 千葉一伸 ??? ??? |
滝のある庭─自宅の庭をそんな凝りに凝った造りに改造し訪問者を驚かせる辺りは、さすがに業界ナンバー1の木山家具の社長といった所なのでしょうか。
遠くに富士山も見ることができ、屋敷から見る石庭と富士山の景色のコントラストはまさに絶品、心が落ち着くのも頷けたのです。
しかも1日3回、指定の時間がやって来ると滝壺から水が溢れて石庭に流れ出し、池をイメージして砂で波紋様の描かれた石庭が本物の池に様変わりし、やがて水が引くとまた元の石庭に戻るという仕掛けは、庭を訪れる人々の心を捉えて離さなかったのです。
しかしこの石庭、実は木山家具の先代社長が造ったものらしく…実際の所は莫大な維持管理費がかかり、現在の社長である馬島道吉の頭を悩ましてもいたのです…。
そして外面を意識して客に対しては笑顔を絶やさない馬島でしたが、裏ではそれとは似ても似つかない、極めて自己中心的な人物でもあったのでした。そしてそれが今回彼に災いをもたらすこととなり…
そんな外面だけは良い馬島の所に世話になるきっかけとなったのは、いつも通り小五郎の借りたレンタカーのトラブルによるもの。今回は三本坂の途中でガス欠を起こして敢え無く止まってしまったのです…。
そんな中困った時はお互い様と、たまたま通りかかった馬島から声をかけられ、昼食をご馳走になった上に車の面倒まで見てもらい、更にその日の晩に開催されるという木山家具の1号店出店を記念する晩餐会にまで招待されることになっていて、まさに地獄に仏とはこのことだったのです。
やがて小五郎たちは石庭のある母屋から別棟の洋館に向かい、洋館のサロンでその日の晩餐会に出席する木山家具の関係者たちと雑談を交わすことになります。ところがこの関係者たち、皆が馬島に対して悪い感情を持っている様子だったのです…。
馬島社長の秘書橋本政之は、馬島に対して700万円の借金を背負っていてその返済を迫られていました…フリー・ライターの木山智則は、昨年交通事故で亡くなった木山家具先代社長の息子でしたが、会社を引き継いだ馬島の裏表のあるやり方を快く思っていないらしく…また木山家具のグループ会社・木山インテリア社長の遠藤信明も、木山家具の赤字を押し付けられた上に業績不振の責任を取らされて来月首を切られることになっているというのです…
それから間もなく、木山家具の1号店出店を記念する晩餐会が始まり、小五郎たちは美味しい食事とお酒を満喫していましたが、しばらくすると馬島はまだ仕事が残っているといって自分の部屋に、橋本も仕事のために馬島邸を出て会社に、木山智則も見たいビデオがあると言って席を離れ二階の自室へと向かいます。
一方残された小五郎は、「人間明日はどうなるか分からない、飲める時に飲まなくては」と遠藤に唆されて、ついつい羽目を外し過ぎてしまい…あえなく酔いつぶれて蘭と遠藤に抱えられながら自室へと退場を余儀なくされてしまったのでした…。
それから蘭とコナンが木山智則とともに星が間近に迫りまるで天から降り注いでいるかのように見えるという素晴しい夜景を見るために見晴山にドライブに出た以外は、特に目立った動きもなく、洋館の控え室ではノートパソコンを前に静かに事務仕事をこなす家政婦の本庄綾佳の姿があるのみだったのです。
そして翌日の朝─その綾佳が朝の掃除をするため箒と塵取りを手に母屋にある石庭の方に向かってみると…
何と石庭では馬島がうつ伏せの状態で、首に縄を括りつけられて亡くなっていたのです…!!!
しかも馬島の遺体は石庭のちょうど中央付近に横たわり、そこから母屋までの間の砂の紋様はまったく荒らされた形跡はありませんでした。
一体犯人は石庭を荒らさずにどうやって馬島をあのような場所まで運んだのか…!? しかも容疑者と思われる昨晩の晩餐会の出席者たちには、ある一人の人物を除いて全て犯行時刻にアリバイがあることが判明して……