(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 妃英理 横溝警部 久保田刑事 沖野ヨーコ 絹川和輝(7) 鴨下保比呂(37) 草野美津(34) 別所登志子(29) 三枝朝香(28) 泉谷編集長 女性従業員 板前 鑑識 間貫一 鴫沢宮 温子 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 蘭の母親、腕利きの弁護士 静岡県警警部 静岡県警刑事、横溝の部下 人気アイドル 子役タレント、事件の依頼人 フリーライター 旅館の女性従業員 旅館の女性従業員 旅館の女性従業員 東都出版〈週刊ホット〉の編集長 旅館の女性従業員 旅館の板前 鑑識員 尾崎紅葉作「金色夜叉」の登場人物 尾崎紅葉作「金色夜叉」の登場人物 6年前に蒸発した和輝の母親 |
高山みなみ 山崎和佳奈 神谷明 声の出演なし 大塚明夫 堀尾雅彦 長沢美樹 三田ゆう子 菅谷勇 真山亜子 浦和めぐみ 鵜飼るみ子 鈴木清信 佐藤智恵 宇垣秀成 園部啓一 水内清光 長沢美樹 ??? |
作者の尾崎紅葉が連載中に急逝したため未完となった「金色夜叉」。その日探偵事務所には、熱烈に応援する沖野ヨーコが出演することもあり、繰り返し何度もビデオで見入っている小五郎と、その横で物語に登場する貫一とお宮の恋の行方のように蘭と自分との恋の行方を絶対に未完にはさせまいと、気持ちを新たにしているコナン(新一)の姿がありました。
一方蘭はというと、相変わらず小五郎と妃を仲直りさせようと奮闘している所でした。子供なら誰もが両親と仲良く暮したいと思うものだともっともらしいことを言いながら、自分の計画に文句をつける小五郎を一蹴するのでしたが…
ところがそこへサングラスをかけた小生意気な少年が現われて、蘭の言うことをナンセンスだと断言したのです。世の中には親の顔も見たくないと思っている子供だっている…少年はまるで自分の体験がそう教示しているとでも言いたげな表情で三人を見つめていたのです。
その少年は名前を絹川和輝といって、最近ドラマや映画の子役として売り出し中の小さな人気スターでした。
そしてそんな世間に名の知れた有名人である彼がその日探偵事務所を訪れたのは、とある女性を探して欲しいというものだったのです。
彼の探している女性というのは名前を温子といい、和輝が言うのには何と6年前に自分をさる教会の前にゴミのように捨てていった彼の母親だというのです…!!
温子は2年前の春から昨年の冬まで毎月一回のペースで和輝にハガキを送ってきているらしく、その内容は和輝が出演したドラマや映画の感想が一杯書き連ねられていて、まるでファンレターの様相を呈していました。
しかし和輝は、自分をゴミ同然に捨てておきながら、子役として有名になった途端に突然このようなハガキを送ってくるようになったことにひどく憤慨し、未だに捨てられたことを恨んでいるらしく…その女性に一度会い、二度と母親面しないように言ってやると息巻いていたのです。
それから依頼を引き受けた小五郎は、コナンの助言もあってその女性が伊豆の熱海からハガキを出していることを突き止めます。
そして和輝の証言から、彼の母親には胸元の所にホクロがあったことが判明。それらの情報を元に蘭とコナン、それに和輝を伴って問題の地・熱海へと向かったのです。
やがて小五郎は温泉にも入らず汗だくになって捜索した甲斐もあり、和輝の元に届けられた一連のハガキが売っていたという旅館を見つけることに成功。それからその旅館で働く女性従業員について情報を集めようと聞き込みを開始したのですが…
ところがそんな小五郎たちの前に現われたのは、鴨下保比呂というフリーライターでした。そしてその男は何と和輝が母親から捨てられたことを知っていたのです…!
しかもそれだけではなく、彼の父親が実は殺人犯だということも掴んでいて…それを雑誌に特ダネとして売り込むつもりでいるらしく、雑誌社の編集長にページを開けておくようにと、自らが予約した205号室の部屋で自信満々に電話で話していたのです。
しかしその鴨下はやがて自室のバスルームで首を絞められた無残な遺体となって発見されることになります。
そしてバスルームの床には彼の携帯電話が落ちていて、その画面にはカメラ機能を使って撮影された一枚の写真が残されていたのですが…
ところがその写真には、何と和輝の母親と同じように胸元にホクロのある女性が、ヒモ状の凶器を使用し被害者を絞殺している生々しいシーンが写し出されていて……!!!
静岡県警といえば横溝警部ですが、これまで彼の部下として登場する刑事にはいつも名前がありませんでした。
ところが今回後編のテロップでは「久保田」という名前の刑事が初めてクレジットされています。これからレギュラーとして定着するのでしょうか?要注目です。
今回も原作に忠実な作りでしたが、三人の容疑者が胸元のホクロの有無を横溝や小五郎に見せるシーンの際に、三人目の草野美津に対する反応の部分がオリジナルとして追加されています。しかし結構失礼な反応かもしれません(苦笑)
尾崎紅葉については世界歴史事典データベース「旅研」のこちらのページ、「金色夜叉」についてはこちらのページを参照下さい。