名探偵コナン393「誘拐…らしい事件」

(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)

タイトル
File393 誘拐…らしい事件
英題
A Kidnapping Case... So It Seems
放映日
2005/3/21
原題
TVオリジナル
ジャンル
サスペンス
事件現場
毛利探偵事務所前の道路~堂本正三郎邸~堂本金属の廃工場
(注)ネタバレになるため一部伏字になっています
管轄
東京警視庁捜査一課(目暮警部)
登場人物
江戸川コナン
毛利小五郎
目暮警部
高木刑事
堀田刑事
斉藤刑事
堂本正三郎(64)
堂本光子(30)
堂本秋成(32)
須藤昌代(67)
平野猛

本編の主人公、正体は工藤新一
蘭の父親で私立探偵
警視庁捜査一課警部
巡査部長、目暮の部下
警視庁捜査一課 刑事
警視庁捜査一課 刑事
堂本金属社長、誘拐事件の被害者
正三郎の娘
光子の夫
堂本家ハウスキーパー
バイクの男、交通事故の犠牲者
交通事故の目撃者
交通事故の目撃者
高山みなみ
神谷明
茶風林
高木渉
浜田賢二
堀尾雅彦
宮田光
片岡身江
青羽剛
堀絢子
吉野裕行
三戸耕三
城雅子
あらすじ
「米花電気です。ご注文のテレビを…」

 昼下がりの毛利探偵事務所─2時半を回り、もっとも眠気に襲われやすいこの時間帯にウトウトしていた小五郎とコナンの目を覚まさせたのは、事務所の目の前で発生したバイクと車の衝突事故だったのです。ところがこの交通事故が後々とんでもない事態を招こうとは…その時はまだコナンも知る由もありませんでした…。

 結局バイクを運転していた平野猛という若い男が全身を強く打って亡くなりますが、どうやら自ら運転するバイクのスピードの出し過ぎが原因でした。それだけなら単なる交通事故でコナンや小五郎の関心事になりえるはずもなかったのですが…
 ところがその男が所持していたトランクの中身を見た二人は、俄然探偵として興味を惹かれることとなったのです。

 トランクの中には大金とともに、「三千万円です。警察には知らせていません。早く父を返して下さい─堂本」という内容の手紙が…。つまりその大金は誘拐の人質を取り戻すために用意されたと思われる身代金だったのでした。

 ただならぬ事態と察知した小五郎は直ちに目暮警部に連絡を取り、通報を受けた警察は誘拐事件の被害者と思われる、手紙に残されていた「堂本」という人物の捜索に乗り出します。

 しかし事態は当初コナンたちが想像していたよりも遥かに切迫していたのでした…。その後発見された手紙から、「堂本」という男は腎臓に疾患があり、6時間ごとに薬を服用しなければ、命にかかわる発作を起こす危険性が高いということが判明したからです。

 にもかかわらずその薬を届けるべき誘拐犯人の男・平野は既に事故で亡くなっており…もしこの誘拐が平野の単独犯行であるとするならば、一刻も早く「堂本」氏の監禁されている場所を特定し、薬を投与しなければならないのでした。

 もっともコナンの的確なアドバイスのおかげもあって、警察はすぐに誘拐の被害者である「堂本」氏の身元の特定に成功。運送業者を装い、堂本氏の自宅へと入り込んだ目暮たちは、そこで被害者である堂本氏の娘・光子とその夫・秋成から、詳しい事情を聞かされることとなったのです。

 二人の話によると、今回の事件の被害者・堂本正三郎氏は堂本金属という金属加工の会社を経営する社長で、その日は会社の創業記念日ということもあり朝からずっと家に在宅していたということでした。
 堂本氏は休日にはいつも散歩に出かけるらしく、11時に犯人から身代金を要求する電話がかかってきた事を考え合わせると、どうやらその散歩の途中で誘拐事件に巻き込まれた可能性が高いと想像されたのです。

 そしてこの堂本氏は以前から腎臓を患っており、治療のため都内にある米花中央病院に通院していたというのですが、その堂本氏が最後に薬の投与を受けたのは、散歩に出かける直前の朝9時…光子の話によれば、すぐに容態が悪化することはないとはいうものの、服用から8時間以上─即ち夕方の5時を過ぎてしまうと致命傷になりかねないというのです。

 現在の時刻は午後3時半を回ったところ…目暮たちが正三郎氏を見つけ出すまでに残された時間はあとおよそ1時間半。その間に見つけだせなければ堂本氏は……

 父親の無事を案じて泣き崩れる光子と、それを懸命に励ます秋成。しかしそんな重苦しい雰囲気の中で、堂本家のハウスキーパーの須藤昌代が何気なく漏らした言葉に、コナンは妙な違和感を感じたらしく……

今回の見どころ
探偵事務所前の交通事故が発端となり…

 神の導きか…毛利探偵事務所の前で発生した交通事故をきっかけに偶然誘拐事件の発生を知ることとなった小五郎とコナン。目暮警部たちの捜査に協力して、誘拐事件の被害者の救出に尽力しますが、この事件、どこかおかしな点があり…

 誘拐事件の真犯人は…? そして被害者である堂本氏の監禁場所は? 少ない登場人物の中で練りに練られたストーリーと衝撃の結末に注目です。

豆知識
米花電気 (量販店)

 目暮たちが堂本邸に入るために装った家電業者の名前。ちなみに小五郎とコナンは大学の先輩とその息子を装い堂本邸に潜り込むことに成功したのでした。

米花中央病院 (病院)

 誘拐事件の被害者・堂本正三郎氏が通院していた病院の名前。ところで話の最後に誘拐事件の被害者・堂本正三郎氏が搬送された病院の名前、看板は「米花総合病院」になっているのですが、その後案内表示は米花「中央」病院になっていますね…

東日銀行・薬師寺銀行 (銀行)

 堂本正三郎氏を救い出すべく、3000万円の身代金を支払うために金策に駆け回った婿養子の秋成が訪れた銀行の名前。

米花公園 (公園)

 身代金の引渡し場所として指定された公園の名前。

NEXTコナンズヒント
石の勾玉
コント
コナン「来週は…」
元太「手品禁止!」
コナン「えっ…!?」
元太「禁欲のマジシャン…」
コナン「おお…」
OP
START」(愛内里菜)
ED
忘れ咲き」(GARNET CROW)
監督
佐藤真人
脚本
扇澤延男
絵コンテ
青木雄三
演出
佐藤真人
作画監督
佐々木恵子/サブキャラクターデザイン 佐々木恵子
ビデオ
PART14-1
DVD
PART14-1
評価

■以下ネタバレつき感想■
(未見の方はご注意下さい)

感想
評価 ★★

 今回の事件は誘拐事件の裏に隠された真の目的を探り当てるという、ひと捻りある結末で視聴者を驚かせる趣向のサスペンスだと思いますが、30分で登場人物も少ないということで、展開が見え見えなのが少し厳しいですね。

 監禁場所というのも特に驚きのある場所という訳でもないですし、皆さんにもアンケートで採点に協力頂きましたが、かなり辛い評価でした。何かちょっとでも驚かせる要素があると皆さんの評価も違ったのかなと思います。

 あとはラストですかね…何か本当にやりきれなくて、後々の被害者とその娘のことを考えると、身を切られるように痛い、救われない事件です。散々事件で辛い思いをしたのに、さらに追い打ちをかけるようにショックを与える訳ですからね。
 狙いとしては泣かせるラストだったのかもしれませんが、あまりに被害者とその娘さんが哀れで、今回は全然泣けませんでした。

 こういう事件の場合は、被害者も一命を取り留めた訳ですし、被害者の承諾を根拠に不問にするというパターンでもいいのかなと思ってしまいます。
 何もすべての犯罪が公権力によって処罰されなければ済まないということではないと思います。実際家族間の犯罪の場合、窃盗の場合には親族相盗例などの法律もありますしね。「法は家庭に入らず」という慣用句もあります。

 しかし、まあ犯人が被害者の死まで望んでいたとなれば殺人未遂で見過ごせないとは思いますが…コナンではダイビングの事件やアイドルの事件の時のように同様のケースで犯罪を見逃したケースもありますしね…何か救いのない事件でした。

 一方良い面はというと、作画は佐々木恵子さんということでやはり安心して見ていられる出来栄えでした。それと今回はラストが暗い廃工場の中ということでキャラクターほ表情が影に埋もれるシーンが多かったのですが、それが逆に想像力をかき立てられて、個人的には面白い演出だなと思いましたね。

 またキャラの活躍の方も、小五郎も目暮&高木刑事も充分活躍していましたし、解決部分の「眠りの小五郎になってる…」という高木刑事のセリフは何かおかしかったです(笑) 間の取り方が絶妙でしたね。

 毎回毎回いろいろな眠りのパターンを考え出すのは大変とは思いますが、ファンの期待しているシーンの一つですから手抜きは困ります。この点眠りの小五郎登場シーンとしては、今回のヴァージョンはなかなかのものだったと思います。

 それから堀田刑事と斉藤刑事が登場していました。「本庁5」以来かなと思いますが、如何せん存在感が…オールドファンとしてはこういう時こそ小林刑事や横山刑事を出して欲しいと思いますね。もう何年も見ていないので(苦笑)

 あとは蘭が出ていれば申し分ありません(苦笑) いるだけで安心できる存在ですからね、蘭は。

 ということで今回の作品は全体として見れば可もなく不可もなくで50点。作画がとても綺麗で原作や以前のアニメに忠実なので、ファンなら見返す価値は充分にある作品です。
 ただミステリとして見た場合は、めぼしいトリックなども見当たらず、残念ながら何度も見る必要はないかもしれませんね。

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