(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 工藤新一 毛利蘭 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 白鳥警部 佐藤刑事 高木刑事 宮本由美 高野警部補 猫田栄信(51) 後村 伊坂 引越し業者A 引越し業者B シェフ 女 宝石店店員 仮面ヤイバー |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編の主人公、高校生探偵 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 警視庁捜査一課警部 警部補、目暮の部下 巡査部長、目暮の部下 交通課の婦警、佐藤刑事の親友 警部補 猫田食品輸入会社 社長 猫田食品輸入会社 社員 事件現場隣りのビルの605号室に住む女性 〈引越しのネギシ〉の作業員 〈引越しのネギシ〉の作業員 後村がよく通っていたレストランのシェフ 事件のあったビルに住む女性 宝石店〈Jewelry takanasi〉の女性店員 子供達に大人気の特撮ヒーロー |
高山みなみ 山口勝平 山崎和佳奈 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 大谷育江 井上和彦 湯屋敦子 高木渉 杉本ゆう 声の出演なし 小川真司 佐藤正治 堀越真己 稲葉実 千葉一伸 宮田浩徳 岡本嘉子 百々麻子 声の出演なし |
何とか蘭の疑惑を払拭することに成功したコナンは、その日雨の降りしきる中、いつものように歩美、元太、光彦、そして灰原哀の少年探偵団たちとともに学校からの帰り道を探偵事務所に向かって歩いていました。そしてその途中、さえないポロシャツを身にまとい、あたりをキョロキョロとうかがいながら宝石店の前にたたずむ一人の不審な男の姿を目撃することになったのです。
宝石強盗…!? その不審な男は宝石店の中に入ろうかどうかしばらくためらった後、意を決して中に入っていったのですが、どうにも優柔不断な性格らしく…今度は「8万円」と値段の表示されたブローチの前であれやこれやと考え出したのです…
真剣な顔になったかと思うと、次の瞬間にはだらしのない表情に変わり…どう見ても強盗犯ではないのは確かで、宝石店の女性店員ももしよければ直接手に取って見てみるようにとその男に勧めたのです。そして更にその店員は男が予想もしないような言葉を投げかけてきて…
お子様へのプレゼントならサイズをお詰めしますが─もちろんまだ子供などいるはずもないその不審な男は、一瞬何のことかさっぱり訳が分からない素振りを見せますが、次の瞬間にはもう店員がそのような言葉をかけてきた理由が理解できたのです。なぜならその不審な男の横にはいつの間にか少年探偵団の面々が立っていて、そのブローチを興味深そうにじいーっと眺めていたからでした。
突然の探偵団の乱入にひどく狼狽するその不審な男でしたが、まだ小学一年生の探偵団たちの問い詰めにあっさりと自分が交際しているらしい女性刑事へのプレゼントを物色していたことを自白…。もっとも自白してしまえばあとはすっきりとしたもので、探偵団たちとともに高価なブローチを手にとり、じっくりと品定めを始めたのです。
その時でした。突然ガラスの派手に割れる音がしたかと思うと、頭にフルフェイスのヘルメットを被り、手に金属バットを持った何者かが現れ、店内のガラスケースを粉々に打ち砕くと、持っていたバッグの中から拳銃を取り出し、銃口を構えながらバッグに店内の宝石を詰めるようにと脅してきたのです…! そのヘルメットの人物が宝石強盗だということは誰の目から見ても明らかでした。
突然の強盗犯の乱入にひどく狼狽する店員たちでしたが、歩美が落としたブローチを拾おうとしゃがんだ瞬間、何と先に店に入ってきてブローチを眺めていたもう一人の不審な男が懐から警察手帳を出し、自分が巡回中の刑事であること、そしてすぐ近くに仲間の刑事が大勢巡回していることを強盗犯に告げ、おとなしく投降するようにと説得し始めたのです。
ところがフルフェイスの強盗犯は、そのその刑事の説得を無視するかのように落ちていたブローチを灰色の厚手のレインコートのポケットの中にしまい込むと、それから宝石の詰められたバッグを手に取り、もう次の瞬間には宝石店の入口から外に出て、まだ雨の降りしきる中を駆け出して行ってしまっていたのでした…。
しかし現場付近には大勢の警官が巡回しているという言葉で気が動転していたのか、強盗犯は裏路地に入るとすぐ近くのビルの非常階段を駆け上がっていきますが、もはやその先には逃げ場はなく…屋上に出た所で刑事とすぐ後を追ってきた探偵団たちにあっけなく追いつめられてしまったのです。
見事に強盗犯を追いつめることに成功したその刑事は、大人しく銃を捨てて投降するようにと、諭すように話しかけながら近づいていきます。ところが強盗犯は何を血迷ったのか、またしても刑事の説得を無視するように、屋上に張られていたフェンスを乗り越えて……
慌てて刑事と後からついてきていたコナンがフェンス越しにビルの下をのぞいて見ると、地上にはちょうどビルの前に引越し業者のトラックが停車していて、そのコンテナの上には宝石の詰まったバッグとそのそばで頭から大量の血を流して事切れている男の姿が目にとまったのでした…。
自分たちが犯人を屋上に追いつめなければ飛び降りることもなかった…探偵団たちはそうやって自分を責めようとしますが、コナンの方はというと今回の強盗事件に妙なひっかかりを感じたらしく……
今回は本庁の刑事恋物語とは銘打っていませんが、その番外編とも言うべき高木刑事と佐藤刑事がメインの話。
高木刑事が佐藤刑事へのプレゼントのために宝石店を訪れて強盗事件に巻き込まれる訳ですが、果たして高木刑事は無事にプレゼントを渡すことができるのでしょうか。そしてそのことを知った佐藤刑事の反応は? 高木&佐藤を見守り隊(笑)の方は要チェックの話です。
今回は原作に忠実で、細かいセリフ回しが若干異なる以外はほとんど追加もカットもありません。強いて言えば宝石店に〈Jewelry takanasi〉と名前がつけれれていたぐらいでしょうか。
1月から12月までの各月に定められた宝石。佐藤刑事は4月生まれのためダイヤモンドが誕生石だという所でこの話題が出ました。
誕生石についてもっと詳しく知りたい方は、フリー百科事典ウィキペディアのこちらのページを参照下さい。
高木刑事が佐藤刑事にプレゼントするブローチを買おうとして強盗事件に巻き込まれた宝石店。
原作でははっきり名前はないのですが、アニメではきちんとした名前がつけられていました。
今回の事件の際に猫田栄信社長から依頼されて猫田食品輸入会社の引越しをしていた会社の名前。
後村が猫田と話をしていた時に読んでいた雑誌の名前。有名な週刊誌の週刊文秋+週刊新潮のもじりといったところでしょうか。