(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 目暮警部 高木刑事 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 小林澄子先生 沖野ヨーコ 目暮みどり 水無怜奈 杉森政人(32) 蓬田晴華(29) 桧垣敏則(33) 稲葉敦史(32) 林 編集者 車掌 音声 テレビの音声 ジン ウオッカ ベルモット |
本編の主人公、正体は工藤新一 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校1年B組担任 人気アイドル 目暮警部の妻 日売テレビ アナウンサー フリーライター フリーター、 ガソリンスタンド四菱石油店員 興栄館 編集者 興栄館 編集長 興栄館 編集者 奥穂駅 車掌 留守番電話の音声 めいっぱいTVのキャスター 黒の組織の男、新一に毒薬を飲ませた人物 黒の組織の男、ジンの手下 黒の組織の女、映画女優クリス・ヴィンヤード |
高山みなみ 茶風林 高木渉 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 折笠愛 加藤優子 長沢美樹 声の出演なし 声の出演なし 中多和宏 伊倉一恵 星野貴紀 拡森信吾 秋元羊介 小上裕通 中村大樹 池本小百合 島村香織 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし |
「21世紀に蘇る少年探偵団」─そのようなタイトルでぜひ探偵団たちに取材をさせて欲しいとその日コナンたちの通う帝丹小学校を訪れたのは、杉森政人と名乗るフリーのライターでした。
小学1年生のやることであり、猫捜しなど大したものではない…と探偵団たちの日頃の活躍ぶりを知る由もない探偵団たちのクラスの担任の小林先生は、急な申し出に戸惑いを隠せませんでしたが、杉森から少年探偵団の活躍ぶりは警察関係者からも認められていると説得されると、半信半疑ながらも探偵団たちにその話をしてみることにしたのです。
翌日、コナンに灰原、歩美、元太、そして光彦のの少年探偵団のメンバーたちは、雨の降りしきる中バス停の前のたばこ屋の屋根の下で雨宿りをしながら小林先生の到着を待っていました。
昨日の取材依頼を受け、歩美と元太、それに光彦の三人は服や靴を新調するなど気合いの入った服装で姿を見せ、その格好を見れば今回の取材にかける彼らの意気込みが半端なものではないことが窺えたのです。
TVカメラも来るのだろうか…ひょっとしたら特番が組まれるのでは…インタビュアーのアナウンサーはどんな人のだろうか…と三人の妄想は膨らむばかりでしたが、間もなくなぜか探偵団の三人以上に気合いの入った格好をした小林先生が姿を見せ、一同は期待に胸を膨らませながらフリーライターの杉森の家へと向かうことになったのです。
杉森政人というのは、小林先生が気合いを入れるほどのかなりのイケ面タイプの男で性格も気さくで話し易く、最近では女性雑誌でそれなりに名前も売れているというベテランのライターという話でした。
それほどの有名人であれば、きっととんでもない豪邸に住み、お抱えのシェフやパティシエがいて、とんでもない豪勢な食事が出るに違いない…またしても妄想の世界で暴走を続けた探偵団たちは、はちきれんばかりの大きな期待に胸を膨らませながら遂に杉森の家に到着したのです。
ところが世の中そんなに上手い話があるはずもなく…いざ現場に到着してみると、杉森の家というのはすぐそばを東都環状線の電車が通り過ぎ騒音と震動で潰れてしまいそうなボロアパート…しかもどう見ても六畳一間という感じの大きさで、探偵団たちが全員中に入れるかどうかも怪しかったのです。
結局TVカメラもアナウンサーもお抱えのシェフやパティシエによる豪勢な食事も、探偵団たちが抱いていた夢はすべて儚い幻だったことが分かっただけでした。
逆に緊張せずに取材を受けられる…と自分に言い聞かせ、探偵団たちは前向きな気持ちに切り替えて杉森がいるはずのアパートの9号室に向かいますが、今度は玄関のチャイムを押してもなぜか杉森からの応答がありませんでした。
扉の新聞受けにはまだ今朝の朝刊が差さったままで出かけてしまったとも考えられず、約束の時間にもかかわらずまだ寝ているのでは…と不審に思う探偵団たち。
ところがしびれを切らした元太がドアのノブに手をかけてみると、何と入り口のドアは鍵がかかっていなかったのです。
そこで恐る恐る元太がドアを開けてみると、杉森は部屋の中にちゃんといました。しかし…杉森は部屋の壁に背を持たせかけたまま、頭から大量の血を流して身動き一つせずにいたのです…。もはや探偵団たちが彼から取材を受けることは、二度と叶わぬ夢となってしまっていたのです…。
すぐに警察が呼ばれ目暮警部の指揮の下に捜査が開始され、被害者は現場にあったカメラの三脚で撲殺されたことが判明します。
そして小林先生の携帯電話の履歴から、小林先生が昨日被害者に取材を受ける旨の連絡を入れたのが昼の11時22分だったことも分かり、杉森はその時間より後に何者かによって殺害されたことが確定したのです。
更に現場に残されていた留守番電話に飛び散っていた血の跡から、犯人は被害者宅の留守番電話を利用してアリバイ工作を図ったことが判明。
そこで警察は留守番電話に残されていたた4件のメッセージを詳しく調べてみることになったのですが、その中には何とコナンたちもよく知る人物からのメッセージも入っており……
フリーのライター杉森から取材の申し込みを受けた探偵団。もちろんそれを引きうけ期待を胸に杉森の自宅を訪問しますが、杉森は何者かに撲殺されてすでに亡くなっていたのです…。
早速いつものように事件捜査を開始したコナンは、エンジン全開で活動しますが、初めてコナンの名探偵ぶりを見た小林先生は、とても小学生とは思えないあまりに見事なコナンの名推理ぶりに何かを感じたらしく…果たしてコナンは無事小林先生の目をごまかすことができるのでしょうか?
まず前編では、杉森と小林先生が学校で話をしていた際に探偵団たちが猫捜しをしているという話が出てきますが、そこでアニメでは探偵団たちが猫を捜しているシーンがオリジナルとして追加されています。
しかも捜している3匹の名前というのが「みなみ、めぐみ、あい」となっておりまして、それを聞いた元太が「どこかで聞いたことがある名前だよな…」と仰っております…まあ皆さん考えるまでもなく大体想像がつくかと思います(笑)
それにしても「凶暴」というのは…こんなことして怒られないんでしょうかね(苦笑)
それから取材を受けることが決まってから探偵団たちがバス停の前で雨宿りするまでの間のエピソードがアニメでは追加されていますが、原作にはまったくありません。ここでは時間厳守、30分前集合ということ、明日はありのままの探偵団を見せるため”普段着”で来ることを強調してました。しかし結局は…(苦笑)
それから後編に入ると、容疑者たちの留守電をチェックするシーンがありますが、その際日売TVの昼の番組〈めいっぱいTV〉を目暮警部の奥さんのみどりさんがいつも見ているというシーンが原作ではあるのですが、アニメではこのシーンがカットされてしまっています。
ところが原作ではこの後、コナンの「アリバイが確定しているのは一人だけで…」というセリフの直前に目暮警部がめいっぱいTVの件で妻に確認するシーンがあるのですが、アニメでもここだけはなぜかそのまま「妻に」となっています。
これはちょっとおかしいです。アニメだけ見ている方にとっては、ここでいきなり「妻に」と言われても、何で突然警部の妻が出てくるのかさっぱりですよ(苦笑) 脚本・構成の方はもっとしっかり確認しないと。
全体的に見て、前編はオリジナルのセリフの追加もあってかなりゆったりとした感じですが、後編はカットされているセリフもかなりあり、忙しない印象を受けました。前編ではほとんど手がかりらしいものも提示されずに終わっていますし、もう少しバランスよく前後編を作れたらと個人的には思いました。
名探偵コナンでも登場しますが、ここでは日本が誇る偉大な推理小説家江戸川乱歩が生み出したシリーズのこと。
戦前の1936年に第1作目の「怪人二十面相」が書かれ、その後数作が発表された後、戦後の1949年から1962年にかけて毎年のように書かれ、少年たちの間で一大ブームとなった超人気シリーズです。
なお少年探偵シリーズの作品リストなど、詳しくは当サイト別館の明智小五郎のページを参照下さい。
杉森の部屋のドアの新聞入れに差さっていた新聞の名前。
日売TVで昼の11時からやっているテレビ番組。ダイエット効果のある食事方法などの特集をやっているようで、目暮警部の奥さんのみどりさんもよく見ているとか(ただしアニメではこれについて言及している部分はカット)
名前の由来は言うまでもなく現在日本テレビの昼の時間帯に放映されている〈おもいっきりTV〉でしょう。
容疑者の一人蓬田晴華が住んでいる場所。この町の1丁目に在住。
東都環状線の駅の名前。犯行現場の杉森のアパートのある駅の真反対にある駅でした。
都内にある野球場。モデルは東京ドームでしょうか。