(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利小五郎 阿笠博士 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 沖野ヨーコ 建井文吾 鳴川丈治 亜美 係員 受付 男 女 ベイ・ジュウ キササ ダーク・タキオ ダーク・サシム |
本編の主人公、正体は工藤新一 蘭の父親で私立探偵 新一の家の近所に住む自称天才科学者 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 人気アイドル フリーカメラマン 建井の友人でスターブレイド仲間 建井の恋人 ダーク・タキオに扮した映画館の係員 奥穂第2ビル 受付係 通行人の男 通行人の女 光の拳豪、独眼流 太陽の剣を使う炎の女剣士 闇の剣客 闇の剣聖、二刀流 |
高山みなみ 声の出演なし 緒方賢一 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 大谷育江 声の出演なし 神奈延年 西村朋紘 声の出演なし 千葉一伸 半場友恵 黒田崇矢 豊口めぐみ 奥田啓人 浅川悠 声の出演なし 水内清光 |
20年続いた人気映画「スターブレイド」のシリーズ完結編となる「スターブレイドVI」のプレミアム試写会に運よく招待されることとなったコナンたち少年探偵団は、阿笠博士の引率で、その日試写会の催される透宝シネマを訪れていました。
超人気シリーズの完結編であり、しかも席は早い者順ということもあって映画館の前は長蛇の列。コナンたちもできるだけ良い席で見られればとその大行列に身を委ねて開演を待っていたのですが、その一方で歩美、元太、光彦の少年探偵団の三人はというと、他の友達よりも先に見られるかと思うとドキドキしてしまい、じっとしていられないらしく…グッズとして売られているおもちゃの剣を手にそれぞれが作中の登場人物になりきり、三人で決闘ごっこに興じていたのです。
ところが決闘ごっこに興じていた三人に、突然スターブレイドの帽子を被った一人の若い男が声をかけてきます。どうせキャラクターになりきるのだったらちゃんとやらなければダメだと、男は探偵団たちに一人一人キャラクターや剣の特徴について丁寧に解説。その豊富な知識から明らかにスターブレイドの熱狂的なファンでありマニアであることが窺い知れたのでした。
その男は名前を建井文吾といい、スターブレイドについては第1作目を探偵団と同じぐらいの年齢の時に見て以来のファンだというのでした。そしてどうやら彼の彼女と知り合ったのもこの映画がきっかけだったらしく……
それから探偵団たちは映画の登場キャラクターの一人、闇の剣客ダーク・タキオのコスプレに扮した係員と一緒に記念撮影することになり、建井の持っていたカメラで写真を撮ってもらいます。どうやら建井はフリーのカメラマンをしているらしく、親切にも撮った写真を後日博士の家に送ってくれると約束してくれたのでした。
そして一方の探偵団たちはというと、ダーク・タキオと一緒に写真を撮れたことで映画に対する期待はさらに高まり、興奮を抑えきれないでいる様子。ダーク・タキオの活躍に思いをはせていたのですが……
「ダーク・タキオはベイ・ジュウやキササがやっつけてくれる」
「悪が栄えたためしはない」
建井が発したその言葉に、今まで興奮を抑えきれない様子でいた探偵団たちは表情をこわばらせ、驚きを隠せないでいるようでした。なぜならダーク・タキオは前作でダーク・サシムに逆らい、ベイ・ジュウとキササの味方になっていたからです…。
ほどなくして建井の携帯電話が鳴り、彼のスターブレイド仲間だという鴨川という男に奥穂第2ビルの前で会わなければいけなくなった。すぐに戻ってくるから列の順番を取っておいて欲しいと言い残して、建井は博士たちの前から去っていきます。
ところがそこに入れ替わるようにして若い男女のカップルが現れ、博士たちに奇妙な話をします。何でも建井はその若いカップルにも自分のカメラで写真を撮ってやるとしつこく声をかけていたらしく……
沖野ヨーコのコネで20年続いた人気映画「スターブレイド」の完結編の試写会に行けることになった探偵団たちは、開演を待つ招待客の行列の中でスターブレイドの大ファンだという一人の若い男と知り合いになります。
男の好意でスターブレイドのキャラクターの一人、闇の剣客ダーク・タキオのコスプレに扮した係員と記念撮影をし興奮が最高潮の探偵団たちでしたが…
今回は映画の試写会が題材だけに、大方の予想どおり映画のシーンが予告編という形で冒頭にかなり長めに追加されています。
この予告編、宇宙を舞台に壮大な戦闘シーンから始まりますが、このCGがなかなかの迫力。それから闇の剣聖ダーク・サシムを追い詰める光の剣豪ベイ・ジュウと炎の女戦士キササの対決のシーンから、敵に囲まれたダーク・タキオが「考えるな、水のように感じるのじゃ」という言葉で奮い立ち再び剣を構えるシーンへと続き、「10月30日全世界同時公開!! 伝説の結末を目撃しろ!!」のテロップで締められていました。
次に今回の試写会のチケットは小五郎を介して沖野ヨーコが取ってくれたのですが、その際の小五郎と沖野ヨーコの電話のやり取りが、声はありませんがオリジナルシーンとして追加されています。小五郎に関してはエンディング後のラストにも(笑)
そしてそのすぐ後にそのチケットを頼み込んで感謝されるはずのコナンの頭を探偵団がポカスカ(笑)殴るはずだったのですが、ここが元太がコナンにぶつかるだけになってしまっています。
あとは写真を送る住所を建井の手帳に書いている時に原作では「米花町2丁目22番地」と博士が心の中でつぶやくのですが、これがなくなっている。
奥穂第2ビルで建井が受付にエレベーターの場所を聞くシーンとコナンが建井の荷物から取り出した手帳を見て不思議がるシーンの順番が逆になっている(原作では後者が先で前者が後)。
コナンが開演まであと10分だと時計で確認し、ダーク・サシムに扮した係員が現れ光彦が建井のカメラを取り出してフィルムがないことに気づくシーンがカットされている。
原作では博士が建井がフィルムを巻き戻したことにいぶかるシーン、建井が鳴川を連れ屋上に入っていくシーン、コナンが証拠を元に推理するシーンと続く所が、屋上に入っていくシーンとコナンの推理シーンが順番が逆になっている。
など、サスペンス感を出すためかアニメでは構成を入れ替えているシーンが結構ありますが、これが結構いい感じに仕上がっています。
この辺りは今回の構成と演出を担当されているのが劇場映画を8作目から監督をしていらっしゃる(それまではTVアニメの監督も務めていらっしゃいました)山本泰一郎氏だからでしょう。他の方にはないセンスの良さを感じますし、個人的にはもっとTVアニメの方にも携わって欲しい気がします。
それから後半は最初(原作第2話目の冒頭)でコナンが博士や探偵団たちと話すシーンがアニメではカットされ、いきなり建井と鳴川の会話シーンからスタートしているのと、エンディング後のラスト、阿笠博士のセリフの直前に少しカットされているシーンがあります。
20年も続いたという人気映画シリーズで、今回6作目にして完結編を迎えることとなり、その試写会を見るために探偵団たちは映画館を訪れたのでした。
主な登場人物としては、元太がなりきっていた闇の剣聖ダーク・サシムは二刀流で右手に長い剣、左手に短い剣を持って構え、光彦の光の剣豪ベイ・ジュウは左目に眼帯をしていて、歩美の炎の女剣士キササは長い剣先の太陽の剣を使うのが特徴です。
それと映画館の前で行列の整理に当たっていた係員が闇の剣客ダーク・タキオに扮していました。
その「スターブレイドVI」の試写会が開催されることになった映画館。探偵団たちは最初この映画館の前の行列の中にいました。
ちなみにアニメでは試写会の日はハガキから10月23日(映画の公開は予告編にあるとおり10月30日)、この映画館を運営している会社が”透宝株式会社”だということが分かります(東宝のもじり?)。