(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 小林澄子先生 東尾マリア 坂本たくま 男の子 男の子 男の子 女の子 女の子 女の子 女の子 仮面ヤイバー |
本編の主人公、正体は工藤新一 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校1年B組担任 帝丹小学校1年B組生徒 帝丹小学校1年B組生徒 帝丹小学校1年B組生徒 帝丹小学校1年B組生徒 帝丹小学校1年B組生徒 帝丹小学校1年B組生徒 帝丹小学校1年B組生徒 帝丹小学校1年B組生徒 帝丹小学校1年B組生徒 子供達に大人気の特撮ヒーロー |
高山みなみ 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 大谷育江 加藤優子 白鳥由里 愛河里花子 佐藤ゆうこ 中村千絵 真田アサミ 前田ちあき 本井えみ 天田有希子 速水リサ 声の出演なし |
その日帝丹小学校1年B組の教室には恨めしげに窓の外を見ている少年探偵団たちの姿がありました。なぜなら皆が楽しみにしていた5時限目の学級活動でやる予定のドッジボールが、生憎の雨で実行不可能になってしまっていたからです。
お楽しみ会は先週やったばかりだし、読書会は退屈だと生徒たちが気が進まない様子の中、職員室で一人怪しげな行動をとる1年B組の担任小林先生。一体彼女は問題の次の5時限目をどう乗り切るつもりなのでしょうか…!?
4時限目になると1年B組の生徒たちは漢字の練習を始めますが、ここで2つの「事件」が起きます。
一つは歩美が消しゴムを忘れたことを知って後ろの席のメガネの女の子が自分の消しゴムを貸してあげようとしますが、歩美の右隣りの席の灰原が自分のを貸してあげたために貸すことができなかったという事件。
そしてもう一つの事件というのは、皆が書き取りを頑張っている中でたった一人全然鉛筆を動かしていない男子生徒の存在…少年の名前は坂本というらしいのですが、どうやら自分の持っている鉛筆の芯が全部折れてしまい、さらに悪いことに鉛筆削りも忘れてしまったために書くことができなくなっていたのでした。元太と光彦がそのことを訊ねると、じゃあ誰に借りればいいのかとふてくされてしまったのです…。
そうこうしているうちにチャイムが鳴り、1年B組の生徒たちは給食の時間を迎えたのですが、そこで突然担任の小林が給食の後の休憩時間に教室を空けおくようにと生徒たちに告げたのです。
何でもその間に小林はある人物と会うらしいのですが、小林が言うにはその人物はとても恥ずかしがり屋らしく、人払いが必要というのでした。一体小林先生は隠れて誰と会うつもりなのでしょうか…!?
ところが一筋縄ではいかない少年探偵団たちは小林が人払いした理由について図書室で考え始めます。次の5時限目は学級活動…とすると何か企んでいるのでは…コナンもただのゲームではなさそうだと思っていたのですが……
やがてチャイムが休憩時間の終了を告げ探偵団たちも教室に戻ろうとしますが、すると1年B組の教室の前にはいつの間にか人だかりが…。気になった探偵団たちは何かあったのかと中を覗いてみます。すると…
「小林先生はあずかった 君たちにいばしょがわかるかな? 怪人二百面相」
そう書かれた一枚の紙が黒板の上に残されていたのです。その文言を真に受ける探偵団や他の生徒たち…しかし灰原はその貼り紙を「カワイイ」と言い出し、コナンはというと呆れ顔…
なぜなら小林が怪人二十面相でおなじみの江戸川乱歩の大ファンだということを既に知っており、これが小林の悪巧みだとすぐに分かったからなのです。
つまりその張り紙に書かれた怪人二百面相からの挑戦状は、5時限目の学級活動の時間を利用して小林が生徒たちに仕掛けた推理ゲームで、小林は自分が隠れている場所をヒントを出して生徒たちに捜させようとしていたという訳だったのです。
そしてそのヒントというのが生徒たちの机の中に入れられていた数字の書かれた紙切れで、コナンの机の中には「3」、歩美には「2」、光彦には「1」、元太には「5」の文字が書かれていました。
では残った「4」はというと、先ほど歩美に消しゴムを貸そうとしていたあのメガネの女の子の机の中にあったのです。彼女は名前を東尾マリアといい、つい先日転校してきたばかりで元太のように名前も知らない生徒もいたのでした。
調子に乗った探偵団たちはそれらの番号の書かれた紙を元に推理を開始しますが、まず気になったのは元太の「5」の紙だけが赤色で番号が書かれていたこと。そして次の瞬間灰原は何か閃いたらしく…
一方それまで探偵団たちの推理に耳を傾けていたコナンはというと、黒板の上に留めてあった挑戦状の張り紙の裏に「3・1・6・2・4・5」の順番にサイコロの絵が描かれていることを発見し、まだ教室内に「6」の数字が書かれている紙があるはずだと推理します。
ところがどの生徒の机の中にも紙は入っておらず…そこで一同の目は自然と4時限目の書き取りの時間に鉛筆の芯を全部折ってしまいふてくされていたあの坂本という少年に集まったのですが……
それからも何とか小林の残した暗号を解読しようと苦労を重ねる探偵団たちですが、そんな探偵団たちを尻目にコナンにはもう既に暗号は解けているようでした。そこで探偵団たちはコナンに答を教えるように詰め寄りますが、そこで突然コナンを職員室に呼び出す放送が…
するとコナンも小林の意図を察知したらしく、「子供なら誰でも知ってる簡単な遊び」と、謎めいた言葉を残して教室を後にしてしまったのです…。一体謎の「怪人二百面相」に誘拐されたという小林はどこにいるのでしょうか…!?
楽しみにしていた5時限目の学級活動のドッジボールが雨で中止になり落ち込む1年B組の生徒たち。ところがそんな生徒たちを尻目に担任の小林先生はある秘密の作戦を計画していたのです。
そして休憩時間が終わり教室に戻ったコナンたちを待ち受けていたのは、小林を預かったという謎の怪人からの挑戦状…
いったい小林先生はどこにいるのか、そして小林先生が企んだこの推理ゲームに隠された目的とは一体…!?
2007年第1作目となった今回の作品ですが、無事10周年を乗り切り新たに11年目突入ということもあってか今回からオープニングのタイトルコールと次回予告、それとコントで使用されている名探偵コナンのメインテーマのアレンジが変更になりました。他にも作中で使用されているBGMの大半が新たなアレンジに変わっています。
正直10年慣れ親しんでいただけに最初はかなりビックリしましたし、あまりに突然のことで絶句したというか非常に衝撃を受けた(苦笑)のですが、慣れてくると今回の新ヴァージョンもなかなかのものですね。今は結構気に入っています。
これはオールドファンならかなり懐かしい話になりますが、20「幽霊屋敷殺人事件」を読んだことがあれば思わずニヤリとさせられるエピソードです。
何のことか分からない方はアニメなり原作を読み直してみることをオススメします。このエピソードも含めて今回はとても楽しく、そして心温まる作品でしたし、暗号解読も非常によくできていたと思います。個人的には少年探偵団シリーズの作品の中では文句なしの過去最高傑作と断言していい出来栄えだと思っています。
まず冒頭の雨が降りしきるシーンの際に職員室で自分の机にいる小林先生の後ろ姿と光彦の「ついに本降りになってきちゃいましたねー…」というセリフが追加されていますが、代わりにコナンと灰原哀のセリフならびに登場シーンがカットされています。
その代わり二人には4時限目の授業が始まって漢字の書き取りをしている時にコナンが灰原をからかったために灰原から仕返しを受け、そのせいでコナンが小林先生から静かにするように怒られるシーンが追加されています。
次に書き取りが鉛筆の芯が全部折れたためにできなくなった坂本少年の筆箱に仮面ヤイバーのシールと仮面ヤイバー消しゴムがあるのが確認できますが、この点原作では小さすぎてはっきりとヤイバーとは確認できません。
他には4時限目終了のチャイムが鳴り、次の給食の時間に大喜びする元太に対し、光彦が「この時が一番元気いいですよねー、元太君は…」とツッコミを入れるシーンと小林先生の「皆さん」の後に元太が「給食ないの?」と発言する部分がオリジナルとして追加されている。
小林先生が行方不明になった事を光彦が伝えようとした際の相手が「他の先生」から「校長先生」になっている。
壁に貼られている習字の文字がアニメでは「あさひ」となっている(原作では不鮮明)、帝丹小学校の通信簿の評価が「たいへんよくできました」「よくできました」「がんばりましょう」の3段階評価から「良い」「もう少し」の2段階評価になっている。
後半に入って歩美の「コナン君が戻って来るまで待ってよっか?」のすぐ後から灰原の「バカね…彼に解けて私達に解けない理由が何かあるかしら?」の直前まで1ページぐらい省略がありますが、それ以外はほぼ忠実に作られています。
ご存知コナンの名字の元にもなっている、日本を代表する推理小説家の江戸川乱歩の少年探偵団シリーズに登場する怪人の名前。
小五郎の名前の元にもなっている乱歩の生み出した名探偵明智小五郎や小林少年をはじめとする少年探偵団の面々と何度も死闘を演じました。