(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利小五郎 阿笠博士 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 山村刑事 本堂瑛祐 小倉朔子(22) 木山鍛治(22) 尾上麻華(22) 板橋一八(22) 刑事 船本透司 水無怜奈 ベルモット ジョディ先生 ジェイムズ |
本編の主人公、正体は工藤新一 蘭の父親で私立探偵 新一の家の近所に住む自称天才科学者 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 群馬県警のヘッポコ刑事 蘭のクラスに来た水無怜奈似の転校生 美大彫刻科の大学生 美大彫刻科の大学生 美大彫刻科の大学生 美大彫刻科の大学生 群馬県警 刑事 船本達仁の息子、バイク事故の目撃者の少年 日売テレビ アナウンサー 黒の組織の女、映画女優クリス・ヴィンヤード FBI捜査官 FBI捜査官、ジョディと赤井の上司 |
高山みなみ 声の出演なし 緒方賢一 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 大谷育江 古川登志夫 声の出演なし 櫻井智 坪井智浩 半場友恵 岩田光央 柳沢栄治 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし |
阿笠博士の引率で群馬県のとある雪山へスノボーを楽しみにきたコナンと灰原、それに少年探偵団の面々。ところが来る前はスノボーを教えて欲しいと意欲満々だったはずの探偵団たちは、いつの間にか雪ダルマ作りに夢中になっており、結局コナン一人がスノボーを楽しんでいたのです…。
一方雪ダルマ作りに精を出していた探偵団たちは、多少泣いているような顔になってしまったものの、雪山に来る途中で買っておいた果物で雪ダルマの表情を作りあげ、三人の力で見事に雪ダルマを完成させた所でした。大満足の三人はそれから記念にと写真を撮ろうとしたのですが…。
ところがその時偶然にも元太がすぐ隣りにあった「雪ダルマ」に肘打ちを食らわせてしまい、それを見て激昂したツリ目の若い女に激しい口調で怒鳴られてしまいます。どうやら怪獣のようなその「雪ダルマ」、そのツリ目女の仲間の一人が作ったもので、彼女が言うには大学の卒業制作のための大事な作品だというのです。
小倉朔子という名前のそのツリ目女は美大の彫刻科に通う大学生らしく、何でもその日は雪が大好きだという木山鍛治、尾上麻華、板橋一八の同級生3人と卒業制作のための雪像を作る目的でこの雪山を訪れていたのでした。
卒業したらもう4人で会うこともないかもしれない…そんな思いから題して「雪男の嘆き」と名付けたその雪像を4人で一緒に制作することで、大学生活最後の冬休みを仲良く過ごして締めくくろうと、メンバーの誰もが思っていたはずだったのですが……
ところがツリ目女の朔子の一言で、現場の空気は一変したのです。朔子は最終日には4人で仲良くナイタースキーでもしようと言い残してその場から去っていったのですが、これはメンバーの一人尾上麻華への当てつけだったのです。
なぜなら彼女は足を引きずっており、事情をよく知らないコナンたちでも4人で仲良くスキーができそうにないこと明らかだったからでした…。
その後4人の彫刻科のメンバーは、雪像の原型を作るために現場に残った板橋一八以外は皆ロッジに戻り、板橋が雪像を形にするのを自分の部屋で思い思いの時間を過ごしながら待っていました。ところがいつしか雪山の気候は吹雪に変わり、まるで4人の間に巻き起こった不穏な空気を現わすかのように、荒れ模様になっていたのです…。
一方雪ダルマ作りを終えた探偵団たちはロッジに戻って昼食のカレーを美味しそうに食べていましたが、ふとコナンが辺りを見渡すと先ほどの彫刻科の美大生のメンバー3人が何やら困った表情で話し合っている姿が見えたのです。
気になったコナンが阿笠博士を伴って事情を聴いてみると、先ほど感じの悪い言葉を残して去っていったあのツリ目女の小倉朔子が夕食になっても姿を見せず、呼びに行ってみると部屋にもいなかったというのです。
売店など色々と捜したもののどこにもおらず、考えられるとしたらあとは吹雪の強くなってきたロッジの外…。そこで一同は手分けをして3人の美大生のメンバーがロッジの表を、コナンたちがロッジの裏を捜すことにしたのです。
しかし外は物凄い吹雪で、少しでも油断すると自分たちがどこにいるかも分からなくなる危険な状態でした。そんな中探偵団たちは手を取り合って捜索を続けていましたが、発見できたのは自分たちが作った雪ダルマの首が落ちた無残な姿だけ…。しかも風に飛ばされた手袋を追いかけた元太が崖から落ちそうになるなど散々な目に遭います。
しかししばらくすると猛烈な吹雪は峠を越え、再び辺りの視界が開けてきます。ホッとする光彦と灰原でしたが、ふと崖から落ちそうになった元太を助けに向かったコナンが崖下にあった池を見てみると…
スノボーを楽しむために群馬県のとある雪山を訪れた阿笠博士とコナンと灰原、それに少年探偵団の一行は、雪ダルマ作りを楽しんでいる時に彫刻科の美大生だという4人の大学生と知り合います。
4人は卒業制作のための雪像を作るために雪山を訪れたらしいのですが、大学生活最後の冬休みを仲良く過ごそうとしていた矢先に、メンバーの一人小倉朔子の何気ない一言によって気まずい空気となってしまいます。
すると「口は災いの元」なのか…夕食の時間になっても朔子は姿を見せず、行方不明に。そこで猛吹雪に変わったロッジの外を阿笠一行も協力して探すこととなったのですが、敢え無く朔子はロッジの崖下にあった池の中で無残な姿で発見されます。
やがて警察の捜査が始まり捜査の結果、朔子が吹雪の中スノーボードをしていて誤って崖から飛び出て池に転落して溺死した事故でることが濃厚になりますが、コナンは数々の不審な点から他殺ではないかと疑います。
ところが他殺だとすると問題があったのです。崖へ降りるための橋は雪のため封鎖されていて、他方崖から池までは10m以上の距離があり、崖の上から池に落としたとするには無理があったのです。
いったい犯人はどうやってロッジにいた朔子を崖下の池に放り込んだのでしょうか?
まず冒頭のコナンが阿笠博士と灰原哀と三人で黒の組織の話題について話すシーンについてはほぼ原作通り(ジョディ先生に加えジェイムズのイラストが追加されているぐらい)でした。
それから先は今回は完璧なぐらい原作に忠実に作られていました。強いて挙げるとすれば原作でカレーの昼食のシーンの所で麻華のセリフで一つ「昼食」という所が「夕食」となっている部分があるのですが、そこが「昼食」に直されている(おそらくコミックスの方が誤植だと思います)部分と、山村刑事が三人の容疑者に事情聴取を始めた時に三人がロッジ内を捜した後に途方に暮れていた所でカレーを食べようとしていた阿笠博士たちと再会して一緒に捜すことになるシーンが回想として挿入されているぐらいでしょうか。
作画もすごく良いできでしたし、完成度の高い前編だったと思います。
後編も前編同様に非常に原作に忠実に作られています。敢えて微妙に違った所を挙げるとすれば…
元太が鼻血を出して灰原に手当してもらっている時に原作では「あとはしばらくうつ伏せになって」となっている所がアニメでは「あとはしばらく暴れないで安静にしてる」となっている(ちなみに元太の姿勢を考えると、原作のうつ伏せは間違いで仰向けが正しい気がします)
今回も麻酔銃が使用されますが、原作ではターゲットの額に当たりますが、アニメでは首になっている、といった所ぐらいでしょうか。
ただ一点だけ苦言を呈するとすれば、後編冒頭のオープニング最初の部分に今回の後編の映像がチラッと流れる訳ですが、ここにほとんどネタバレに等しい映像が含まれています。これは非常にまずいですし、感心できません。これから作品を見ようとしている方はその辺りは注意してご覧下さい。
吹雪のため山で自分の位置がまったく分からなくなってしまうことをいいます。