(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 阿笠博士 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 水無怜奈1 弓長警部 杉浦開人 細井竜平(25) 沖矢昴(27) 真壁吟也(29) 刑事A 刑事B ゴメラ バーボン ジョディ先生 ジェイムズ 毛利蘭(回想) 毛利小五郎(回想) 服部平次(回想) 遠山和葉(回想) |
本編の主人公、正体は工藤新一 新一の家の近所に住む自称天才科学者 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 日売テレビ アナウンサー 捜査一課火災犯警部、小五郎の元上司 帝丹小学校1年A組の生徒、事件の依頼人 木馬荘の住人、大工 木馬荘の住人、大学院生 木馬荘の住人、フリーター 弓長の部下 弓長の部下 大怪獣 黒の組織の新たなメンバー、探り屋 FBI捜査官 FBI捜査官、ジョディと赤井の上司 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 西の高校生探偵、新一のライヴァル 平次の幼なじみ |
高山みなみ 緒方賢一 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 大谷育江 三石琴乃 徳弘夏生 くまいもとこ 陶山章央 置鮎龍太郎 私市淳 海老原英人 園部好徳 声の出演なし ??? 一城みゆ希 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし |
今日も依頼ゼロ…10月5日金曜日のこと、少年探偵団の事件依頼の窓口となっている元太の靴箱の中には今日も何も入っておらず、ガッカリする探偵団の三人たち。
しかしコナンの言うとおり小説やドラマじゃあるまいしそんなに都合よく事件は起きるはずもなければ、灰原哀の言うようにそれだけ平和ということで本来喜ぶべきことなのでした。
とそうこうしているうちにコナンの携帯電話が鳴り、コナンが出てみるとそれはジョディからのもので、彼女が携帯を新しくした知らせとともに、ある不気味な情報がコナンにもたらされたのです。
─バーボン…気をつけて!
その情報とは、極秘に黒の組織のことを探っている水無怜奈からの連絡で、バーボンというコードネームの組織の新しいメンバーが動き出したというものでした。 情報収集及び観察力・洞察力に恐ろしく長けた探り屋らしく、どうやらシェリーこと灰原哀を標的にしているのではというのです…!!
その事実を知らされたコナンはすぐに阿笠博士の所に行って相談しようと探偵団たちを誘って博士の家でゲームをするようにと提案しますが、灰原哀にはすぐに見抜かれて電話の事について詳しく教えるようにと迫られてしまいます。
ところがそこへ事件の知らせが…何と元太の靴入れに手紙を入れようとしている少年の姿を光彦が発見したため、探偵団たちはその少年の話を聞くこととなり、コナンは危うく難を逃れたのでした。
その少年の名は杉浦開人といい、コナンたちB組の隣りの1年A組の生徒で父親は小さなアパートを経営しているというのでした。 そして今回の依頼というのは彼の父親の経営するそのアパートに住む3人の住人のうちの1人が、夜な夜な怪しげな行動をしているらしく、一体何をしているのかを突き止めてもらいたいというものだったのです。
その話を聞いた探偵団たちは明日が土曜日で学校が休みということもあり、早速その日の夜にそのアパートに泊り込みで見張ろうと張り切りますが、開人少年はその日の晩は父親とオセロをする大事な日なので、明日にして欲しいと要望。
そのため明日探偵団たちは開人少年のアパートに行くこととなり、怪しい事の詳細も実際に自分の目で見て確かめて欲しいとのことで聞かされることもなく、その日は少年と別れることとなったのです。
そしてその少年、やたらとコナンばかりに話しかけるうえに、コナンのことを「クロシ…」と呼ぶなど妙なところもあり…
翌日のこと、コナンたち少年探偵団の面々はさっそく、開人少年の住むアパート《木馬荘》に向かいます。 そのアパートは米花町2丁目23番地にあり、阿笠博士の家のすぐ近くで灰原哀も学校の帰り道に前をよく通る場所にありました。
ところが彼らがその《木馬荘》に到着してみると、米花町2丁目23番地は焼け野原…何と火事でも発生したのか、アパートは跡形もなく焼け焦げてしまっていたのです。
突然の出来事にショックを隠せない探偵団たちでしたが、彼らが開人少年の安否について心配していると、そこへコナンと顔なじみのあの警視庁捜査一課火災犯係の弓長警部が姿を現わし、開人少年は少々火傷を負ってはいるものの消防隊員に助け出されて無事で病院で寝ているものの、開人少年の父親が大火傷を負って集中治療室に入っており、生死の境をさまよっているらしいこと、そして彼の母親は丁度友人と旅行中だったらしくアパートには不在で無事、それ以外の3名の住人たちはともに火事があった頃に外出していて朝帰ったらしく、皆無事でいるということを教えてくれたのです。
その話を聞いた探偵団たちは、昨日開人少年が言っていた夜な夜な怪しげな行動をしているという住人の話をすぐに思い出し、3人の住人の誰かが火をつけたのではないかと主張。 弓長警部も事態を重く見てただちに3人の住人を呼ぶように命じたのですが、その3人の住人が姿を見せると、突然灰原哀の様子がおかしくなり……
細井竜平、沖矢昴、真壁吟也……この中に黒の組織のメンバーが…!?
独特の黒の組織の人間を気配を感じ取る能力が発揮されたのか敏感な反応を見せたもののほどなくその気配は消えてしまい、あっけにとられる灰原哀。
とそうこうしているうちに弓長警部の部下が焼け跡から開人少年の日記を見つけ出し、とにかく読んでみることに。するとその日記には気になる点がいくつもあり……。
日記の最後は昨日10月5日のことで、
「ボクは早く学校に行かなきゃいけないけど…赤い人は寝坊できるかもね…」
「学校から帰ったら玄関で転んじゃった…白い人が出かけるトコでよかったよ!」
「今日の夜は赤い人も白い人も黄色い人も出かけてる…」
「誰だろう? 夜中に誰かが帰って来た…お父さんと口喧嘩してる…黄色い人だ…」
赤・白・黄色…開人少年の日記を読む限りでは火をつけた人物というのは黄色い人のように思えるのですが、その黄色い人物というのは一体誰のことを指しているのでしょうか?
今日も依頼ゼロでガックリくる元太たち少年探偵団に、それだけ平和なんだから良い事だと励ますコナン。ところがジョディ先生からの連絡で新たに黒の組織の一員バーボンが動き出したという情報を知らされ戦慄を覚えます。
一方探偵団たちにも久しぶりの依頼が来て、翌日依頼人の少年・杉浦開人が住み彼の親が大家をしている木馬荘へと探偵団は足を運びます。ところがアパートは全焼し跡形もない有り様…。
呆然とする探偵団たちでしたが、現場で捜査にあたっていた警視庁捜査一課の弓長警部から開人は何とか無事ではあるものの父親とともに病院に入院していることを知らされ安堵の表情。しかし昨日の開人の話から、今回の火事は木馬荘に住む住人の誰かが火をつけたのだと探偵団は弓長警部に訴えます。
そしてそれを裏付けるかのように、現場に残されていた開人の日記帳には事件当夜「黄色い人」が開人の父親と口喧嘩していたと記述されており……
一方弓長警部に呼ばれて木馬荘の3人の住人が探偵団たちの前に姿を見せると、灰原哀が突然怯え出します。どうやら黒の組織の気配を突然感じたということらしいのですが……!?
今回はアニメ3話分のシリーズとなっていますが、原作では連続していない「クロシロ君」の事件と紙飛行機の事件の2つの話で構成され、クロシロ君が2話目の「W暗号ミステリー」の前半までで、紙飛行機の話が「W暗号ミステリー」の後半からとなっています。
理由は原作では連続していませんが、明らかに2つの話は続きになっているからで、新たなる黒の組織の一員バーボンの正体を軸に話がこれから進んでいくものと思われます。
まず1話目(赤白黄色と探偵団)についてはセリフの一部に若干変更・削除があるものの原作通りで、強いて挙げるなら探偵団たちが依頼を受けて翌朝木馬荘に向かう前の晩に火事が発生するシーンが数秒ですが追加され、翌朝の火事の現場にアニメではカラスが何羽もたむろしています。このカラスが黒の組織の新たな一員バーボン登場の不気味さをよりいっそう引き立てる上手い演出になっています。それから杉浦開人君のものと思われるオセロも無残に焼け焦げた姿で見えました。
それから今回弓長警部が久しぶりの登場となりましたが、その登場の直後に赤馬の事件の回想シーンが追加されていて、今回出番のない小五郎と蘭、それに服部平次と遠山和葉の姿を若干見ることができます。
そして弓長警部登場してほどなく原作では灰原哀が黒の組織の気配を感じ怯えるのですが、アニメではその前に弓長が部下から杉浦開人の日記を渡されて読むシーンが挿入されていて、その後に容疑者3人を弓長の下に連れてくる→灰原怯える…という構成になっています。その関係で原作2話目冒頭で弓長の部下が開人の日記を読む部分は丸々削除されています。
また杉浦開人君の日記から、原作では事件の起きた日は10月5日なのですが、アニメでは放映日に合わせて7月4日に変更されています。
次に2話目(W暗号ミステリー・前半)については、原作3話分をアニメ1話半分の45分と普段より短い構成にしているためか、若干セリフのカットが目立ちますが、大きな構成上の変更やシーンのカットはありません。
少年探偵団の事件受付の窓口になっていることで有名で、今回もここに事件の依頼がきました。他に15「消えた死体殺人事件」や129「黒の組織から来た女 大学教授殺人事件」などでも登場しています。
新たに動き出した黒の組織のメンバーのコードネーム。組織に潜伏している水無怜奈の話では情報収集及び観察力・洞察力に長けた探り屋とのことですが、果たしてどんな人物なのでしょうか。またいやが上にでも緊張が高まってきますね。
バーボンについては説明するまでもないと思いますがアメリカ生まれのウイスキーの一種です。詳細はウィキペディアのバーボンのページでご覧ください。
探偵団たちの隣のクラス1年A組の生徒の杉浦開人君の親が大家を務めるボロアパート。部屋は3つしかないこじんまりとしたアパートで、今回の事件の現場となりました。
名前の由来は今回の登場人物たちもそうですが、いわゆるファーストガンダム、「機動戦士ガンダム」に登場する主人公アムロ・レイも乗っていた地球連邦軍の戦艦ホワイトベースからだと思われます。
325-327「炎の中に赤い馬」で登場した警視庁捜査一課火災犯捜査一係の警部。小五郎が刑事だった火災犯捜査一係で彼の下で働いていたこともあるため、小五郎にとっては元上司でもあります。
ちなみに弓長警部はこの後の524-525「憎しみの青い火花」でも登場します。火災関連の事件が発生した際にはこれからも登場が期待されますね。
アニメでは杉浦開人君が日記を書いていたのは、蝶々の写真がTOPにあるこのノートでした。よく見てみましたが、サンデーではなく「サンテー」となっていたのはなぜなのでしょうか。
見た目からして明らかにジャポニカ学習帳っぽいですね(笑)
今回登場した容疑者の一人、沖矢昴は大学院生で、教授に提出する論文に煮詰まるとよく気分転換のために一人で堤無津川縁の並木道をドライブするそうで、事件のあった深夜もそうしていたと証言していました。緑を見ていると心が安らぐからというのがその理由らしいです。
堤無津川自体はもうコナンで何度も登場している有名な川ですが、これはイギリスのロンドン近辺を流れているテムズ川が名前の由来で、米花町や杯戸町などと同様にシャーロック・ホームズが活躍したイギリスのロンドンに関連する地名を由来に持つ名前の一つです。
今回登場した容疑者の一人、真壁吟也は事件当夜に杯戸町で大怪獣ゴメラの3本立てを夜10時から朝5時までのオールナイトで観ていたと証言しました。原作ではタイトルは分かりませんが、アニメでは「ゴメラ対キングギャオラ」「ゴメラ対モフラ対メカゴメラ」「キングギャオラ対モフラ対バ……」と3本目以外の2本の映画のタイトルははっきり判ります。
大怪獣ゴメラについては当サイトのキャラクター図鑑の大怪獣ゴメラの項目をご覧ください。
真壁吟也が趣味でやっているという取引。株式や債券、FX、商品先物取引などで行われる個人投資家による日計り取引のことです。
ぶなの木立ち(ぶな屋敷 (The Copper Beeches))はイギリスの小説家コナン・ドイルが生み出したシャーロック・ホームズの活躍する作品の一つで、1892年に発表された第1短編集「シャーロック・ホームズの冒険」に収録されています。
今回の事件の被害者である杉浦開人君とその父親が搬送された病院の名前。コナンでは結構何度も登場していて、7「月いちプレゼント脅迫事件」、91「強盗犯人入院事件」、321-322「消えた誘拐逃走車」、346-347「お尻のマークを探せ!」などで登場している他、188-193「命がけの復活」でコナンが813号室に入院したのもこの米花総合病院でしたね。
今回の話では新たなる組織の一員バーボンが登場ということで、その序章という話なのでしょうが、個人的には好きな話でした。子供の日記にあるあだ名から人物を特定するというユニークな推理ですが、伏線も上手く張ってあって子供らしいあだ名が何とも言えずいい感じでしたね。
事件自体は動機も卑劣かつ身勝手なものでしたが、弓長警部が犯人を一喝した部分も良かったですし、あとアニメの方ではカラスを使って不気味さをより一層演出していて引き込まれる仕上がりになっていました。
沖矢昴という新キャラクターが登場して、切れ者でいかにも女性に人気が出そうなキャラクター設定ですが、ホームズフリークで工藤邸に居候することになるということで、今後どういう展開になっていくのか注目ですね。
この点キャラクターとしては名前が機動戦士ガンダムのシャアの本名「キャスバル・レム・ダイクン (Casval Rem Deikun)」から来ていることは明らかなので、同じくシャアを由来に持つ赤井秀一との関連性を疑ってしまいますし、ネットでもそのような議論がされているようですね。
ちなみに今回の登場人物たちはいずれもガンダムに名前の由来を持っていて、沖矢昴以外だと真壁吟也(ジオン軍のマ・クベとその愛機ギャン)、細井竜平(アムロの仲間でガンタンクのパイトットだったリュウ・ホセイ)、杉浦開人(同じくアムロの仲間でガンキャノンのパイトットのカイ・シデンか?)で、木馬荘は言うまでもなく「木馬」とあだ名された戦艦ホワイトベースです。
それと今回と同じくガンダム関連の由来だったのが赤井秀一が初登場した230-231「謎めいた乗客」で、この時は矢島邦男(ホワイトベースの乗員ミライ・ヤシマ?とモビルスーツデザイン担当の大河原邦男氏)、赤井秀一(シャアのあだ名”赤い彗星”と声担当の池田秀一氏)、町田安彦(アムロの憧れの人マチルダ中尉とキャラクターデザインの安彦良和氏)、富野美晴(総監督の富野由悠季氏と「0080 ポケットの中の戦争」などでキャラクター担当した美樹本晴彦氏?)という風に名前の由来が想像されます。
戦争の擬似体験のような形で銃を対戦相手に発射して勝敗を競うスポーツで、アメリカが発祥。日本ではペイントボールではなくBB弾という弾を使ったサバイバルゲームの方がよく名前を聞く気もしますが、基本的には同じような競技です。
色の名前で、迷彩服などによく用いられる茶色と緑の中間のような色です。