名探偵コナン コラボSP ルパン三世vs名探偵コナン

(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)

ルパン三世vs名探偵コナン

タイトル
コラボSP ルパン三世vs名探偵コナン
英題
Lupin the 3rd vs Detective Conan
TV放映
2009/3/27
原題
TVオリジナル
ジャンル
怪盗、本格
事件現場
ヴェスパニア王国 王家私有林~東京 サクラ サク ホテル~ヴェスパニア鉱石 採石場・立入厳禁地区~東京 歌舞伎町(ゲームセンター&回転寿司屋)~羽田 新国際線ターミナル(ヴェスパニア王女記者会見場)~ヴェスパニア王国内(王宮 宝物庫~王宮 東屋)
管轄
東京警視庁捜査一課(目暮警部)
ICPO(銭形警部)
登場人物
江戸川コナン
工藤新一
毛利蘭
毛利小五郎
目暮警部
高木刑事
鈴木園子
サクラ・アルディア・ヴェスパランド
ジル・カウル・ヴェスパランド
ミラ・ジュリエッタ・ヴェスパランド
ジラード・ムスカ・ヴェスパランド
キース・ダン・スティンガー
カイル
女官A
女官B
司会者
司会者(英訳)
ソムリエ
偽ソムリエ
クローク女性
SP
SP
SP
SP
ルパン三世
次元大介
石川五ェ門
峰不二子
銭形警部
本編の主人公、正体は工藤新一
本編の主人公、高校生探偵
本編のヒロイン、新一の幼なじみ
蘭の父親で私立探偵
警視庁捜査一課警部
巡査部長、目暮の部下
鈴木財閥の令嬢、蘭の同級生で親友
ヴェスパニア王国女王
ヴェスパニア王国王子、サクラ女王の息子
ヴェスパニア王国次期女王、サクラ女王の娘
ヴェスパニア王国公爵、サクラ女王の弟
ヴェスパニア王国伯爵
ミラ王女のSPのリーダー
ミラ王女の侍女
ミラ王女の侍女
レセプションパーティーの司会者
レセプションパーティーの司会者(英訳)
レセプションパーティーのソムリエ
レセプションパーティーの偽ソムリエ
サクラ サク ホテルのクローク担当
ミラ王女のSP
ミラ王女のSP
ミラ王女のSP
ミラ王女のSP
大泥棒、怪盗紳士アルセーヌ・ルパンの孫
ルパンの相棒、射撃の名手
ルパンの仲間、大泥棒石川五右衛門の末裔
ルパンの仲間、紅一点の謎の美女
ICPO所属の警視庁警部、銭形平次の子孫
高山みなみ
山口勝平
山崎和佳奈
神谷明
茶風林
高木渉
松井菜桜子
鈴木弘子
福山潤
堀江由衣
屋良有作
緑川光
楠大典
本間ゆかり
荒井静香
太田真一郎
岸まり
辻親八
古澤徹
本多知恵子
川津泰彦
柳沢栄治
川村拓央
海老原英人
栗田貫一
小林清志
井上真樹夫
増山江威子
納谷悟朗
あらすじ
「呪われたのよ…この国は…あの石ころに…」

 その日ヴェスパニア王国の王家私有林ではジラード公爵とジル王子が狩猟を楽しんでいる所でした。大勢で行くと獲物が逃げるからと警備の者を残し、狩猟が野蛮で好きではないというサクラ女王も車の所に残し男二人で森の中へと入っていったジラードとジル。やがてジルは獲物のキツネを見つけて後を追いかけていき…

 一方その頃サクラ女王は今が満開の桜の木に誘われて木の下まで歩いてきていました。すると彼女のすぐそばの茂みに先ほどジル王子が追いかけていたキツネが…ここにいてはいけない、早くお逃げなさいと優しい心でキツネを追い払おうとする女王。ところがそこへ一発の銃声が響き渡り……

 ジル王子が桜の木の下にやって来るとサクラ女王は銃弾を受けて既に絶命していました。その姿を見たジル王子は目の前で起きていることが信じられない様子で「嘘だ!」と悲痛な叫び声を上げます。そしてサクラ女王とジル王子の非常事態にジラード公爵はすぐに警備の者たちに駆けつけるよう無線で連絡を取りますが…

 しかし時既に遅く…警備の者たちが駆けつけるとジル王子も既に亡くなっていたのです。誤って自らの母親を撃ってしまったことに絶望したのか、その手には拳銃が握られていて、ジラード公爵も止める暇もなかったと無念さをにじませながら十字を切り亡き二人に追悼の念を捧げるのでした。

 そしてその頃日本では─毛利探偵事務所ではいつものように小五郎がビールを片手にナイター中継を楽しんでいる所でした。連続フォアボールで無死満塁のチャンスに小五郎は大興奮…既に4本飲んでいるのに更に2本を冷蔵庫から出してきて、「頼むぞルミちゃん、外野フライでいいから、いや一発いっちゃうか! 三振しちゃイヤよ」といたくご機嫌な様子でいたのです。その様子に呆れる蘭とコナン…。

 ところがそこへ臨時ニュースが入り…ナイター中継を中断されて小五郎の悲鳴がこだまする中、ヴェスパニア王国のサクラ女王とジル王子の事故死が日本でも伝えられたのです。ヴェスパニア王国では先ごろ未知の鉱石が発見されたということで世界的に注目を集めていたところで起きたこの猟銃事故にコナンは…そして同じ頃ルパン三世もまた今回の事件を聞きすぐさまヴェスパニア王国へ向かうため飛行機に搭乗して…

 ルパンがヴェスパニア国際空港へ降り立った7日後、ヴェスパニア王宮ではジラード公爵がキース伯爵とともに王国のこれからについて話し合っている所でした。来賓を招いての葬儀については1ヶ月後に執り行うことで確定しますが、次の女王になることが決まったミラ王女は自分は女王になりたくないの一点張りらしく…

 小娘に国を任せるな…王制制度を廃止しろ…ヴェスパニア王国には反王女グループがおり、宮殿の前に集まり公然とデモを行うばかりか、中にはテロをも辞さない危険分子もいるなど必ずしもすべての国民から歓迎されている訳ではなく、ミラ王女もそのことがよく分かっていたのです。

 それでも第一王位継承者となったミラ王女は否応なく公務をこなすこととなり、何と訪問先に選ばれたのが日本。更にミラ王女に危害を及ぼす者から王女を守るためキース伯爵がパーフェクトなボディーガードとしてつけることとなったのが何と……

 その8時間後の午後10時26分、ミラ王女を乗せたヴェスパニア王室専用機が日本に向けて離陸。しかしパーフェクトなボディーガードこと次元大介は王女に嫌われたためか飛行機には乗らず、王宮内にある宝物庫で王女が戴冠式に被るという歴代女王に代々受け継がれる至宝クイーンクラウンを拝んでいました。そう、ルパンの今回のターゲットはこのクイーンクラウンだったのです!

 次元のネクタイピンに取り付けられたカメラで録画されたクイーンクラウンの映像はヴェスパランド広場でルパンに届けられますが、重量・赤外線・サーモの三重のセンサーに守られたクイーンクラウンには予想外に苦戦しそうな予感。しかしもちろんルパンは諦めてはおらず、今回のラッキーアイテムとして用意したのが何とあのヴェスパニア鉱石で…

 一方日本時間の午後6時2分、都内のサクラ サク ホテルでは亡きサクラ女王が準備を進めたというレセプションパーティーがキース伯爵ら王家のSPによる厳重な警備体制の中で開かれ、空手の稽古で遅刻となった蘭を除く小五郎とコナン、それに園子が出席していました。ミラ王女も最初は頑なに出席を拒みますが、キース伯爵にたしなめられて渋々パーディー会場に姿を現します。
 ところがミラ王女をひと目見たコナンや園子はビックリ…何とミラ王女は蘭にそっくりだったのです!

 それから会場内では記者から王女への質問の時間となりますが、押し黙ったままのミラ王女に代わりキース伯爵が何とかその場を取り繕います。そして午後6時37分、ミラ王女による乾杯の発声へと移るのでしたが…

 ワイングラスを手にしたミラ王女に対しコナンがそれを飲まないように、そしてワインを注いだ男に味見させるように叫ぶと、男は近くにあった台車を蹴飛ばし会場が大混乱に陥る中で逃走を図りますが、トイレから戻る途中の小五郎が見事な一本背負いを食らわせて無事取り押さえられたのでした。

 その後目暮警部の捜査により王女のワイングラスには致死量の毒物が混入されていたことが判明しますが、目暮はキース伯爵に日本の警察にまったく知らせずに王女をパーティーに出席させたことに苦言を呈します。しかしそれでもキース伯爵は警視庁の協力を頑なに拒むのでした。

 一方毒を盛られたことがショックだったのかミラ王女は侍女が用意した水も払いのけ、一人に部屋に閉じこもっていましたが、ほどなく女王のプレッシャーに耐えかねたミラ王女はスプリンクラーを誤作動させ、騒ぎに乗じてホテルの外へと脱走を図ったのですが…。

 ホテルの外に出ることに成功したミラ王女ですが、王家のSPを務めるボディーガードの男も馬鹿ではなくすぐに王女を見つけて後を追いかけていきます。追跡されていることに気づいたミラ王女は全力で逃走を図りますが、そこで運命的な出会いが王女を待ち構えていたのです。

 何と空手の稽古のため大幅に遅刻した蘭がサクラ サク ホテルへ向かう途中、逃走する王女と鉢合わせになったのです……勢いよくぶつかり転倒した二人でしたが、お互いの顔を見るなり自分と瓜二つであることに言葉を失い…

 しかしそこでボディーガードの男がミラ王女に追いつき、彼女の腕を取り連れ戻そうとします。ところが事情をまったく知らない蘭はボディーガードを怪しい人間だと勘違いして得意の空手で相手をKO。そのままミラ王女の脱走を手助けすることとなってしまい…

 事ここに至って警視庁の非常線がついに張られ、コナンもターボエンジン付スケートボードで王女を探しに向かう中、蘭とミラ王女は公園のベンチでしばしの休憩。そこで蘭ははじめてこれまでの経緯を知り、すぐにホテルに戻るように王女を説得しますが彼女は完全拒否。

 それどころか「でも女の子にとったらみんなの憧れです…一度でいいから王女様になってみたいって…きっとそう思っているはずです」という蘭の言葉に悪ノリして…

 公園内の女子トイレで無理やり蘭と服を交換したミラ王女は、そのまま王女姿の蘭を置いて高校の制服姿で街へと消えていきますが、しかしそこへ偶然スケボーに乗ったコナンが通りかかり…

 一瞬気づかなかったコナンでしたが、すぐにそれが蘭の服を着たミラ王女だと気づき慌てて追いかけますが、そこへ現れたのはホテルから王女の後を尾行していた峰不二子。不二子は王女に自分を信じてバイクに乗るように促し…

 一方王女姿となった蘭は午後7時37分過ぎ、サクラ サク ホテルの近くまで来ていました。どうしたらいいか一度は悩む蘭でしたが、本当のことを言えばいいと覚悟を決めてエントランスへと近づいていきます。

 ところがエントランスのガラスのドアに反射して写る自分のお姫様姿を見た蘭は急に妄想モードに…王子姿の新一が登場したかと思うと妄想はどんどんエスカレートして……

 その頃まんまと姿をくらましたかに見えた不二子とミラ王女でしたが、公園で入れ替わる姿を見ていたのか新たな追跡者が出現し、二人はバイクで再び逃走を図りますが…

 再び舞台はサクラ サク ホテルに戻り午後8時21分、蘭はすべての事情を小五郎や目暮たちに話している所でした。王女と蘭の入れ替わりを知った目暮たちは王女の捜索を再開しようとしますが、キース伯爵から出たのは意外な一言で…。

 どうやらキースは蘭に王女の代わりをさせるつもりのようでしたが、命を狙われていると分かっていて身代わりをさせることはできないと小五郎も目暮も当然の判断を下します。ところが蘭は王女が帰ってくるまでなら代役を引き受けてもいいと言い出し…

 一方クイーンクラウンを狙うルパンと次元は、その切り札となるヴェスパニア鉱石を手に入れるべく採石場の立入厳禁地区へと潜入している所でした。ルパンによればその奥で地殻変動があり、普通なら何十キロも地下にあるはずのモホロビチッチ不連続面がポコッと顔を出して偶然にも見つかったというのです。

 そのヴェスパニア鉱石に備わっている力というのが究極のステルス─あのレーダーに映らないステルス戦闘機のステルス効果をパーフェクトにしてくれるという軍事関係者にとっては夢のような鉱石らしく…。

 翌朝9時36分、ヴェスパニア王国の記者会見が10時より羽田の新国際ターミナルで開催されることとなり、小五郎や高木刑事、そしてコナンも蘭を取り戻すべく空港内へと向かいます。

 一方蘭はというとその記者会見の場で王女が日本で行方不明となっており、王女に瓜二つの蘭が身代わりをしていた事実を公表するというキース公爵の言葉を信じて空港に来ていましたが、実はキースの言葉は真っ赤な嘘…蘭は睡眠薬で眠らされ、会見をキャンセルしたキースたちはそのまま王室専用機B1027で羽田を飛び立ってしまったのです…。

 蘭を乗せた飛行機を呆然と見つめる小五郎たち…しかし実はその頃コナンが何とか飛行機の車輪に強引にしがみついて機内に潜入することに成功していたのでした。

 一方目暮もそのまま黙ってキース伯爵たちの横暴を見過ごしはしませんでした。小五郎にすぐに出発の準備をするように伝えると、自分の友人だと言って「ある任務」でのみ世界中どの国でも捜査権が認められているというICPOのあの名警部を紹介し…

今回の見どころ
ヴェスパニア王国女王と王子の死をめぐって渦巻く陰謀に立ち向かうコナンとルパン

 日本にも届けられたヴェスパニア王国のサクラ女王と息子のジル王子の事故死の知らせ。コナンもTVのニュース速報でその事実を知ることとなりますが、それからすぐに二人の死により王位継承者となったサクラ女王の娘・ミラ王女も出席するサクラ サク ホテルでのレセプションパーティーに出席することとなります。

 ところがレセプションパーティーでは何者かがミラ王女のワイングラスに毒を盛ろうとする事件が発生。幸い未遂に終わりますが、本国でも王制反対を強固に主張する反王女グループの存在もあり、居場所がないと苦悩する王女はホテルからの脱出を図り、やがて自分と瓜二つの蘭と偶然鉢合わせたことから蘭になりすまして逃亡。一方王女の身代わりをさせられた蘭は、王女を支えるキース伯爵の手によりヴェスパニア王国へと連れ去られ…。

 一方世紀の大泥棒ルパン三世は次元とともにヴェスパニア王国に潜入、狙うは歴代女王に代々受け継がれる至宝クイーンクラウンで、そのお宝の眠る宝物庫の厳重な警備を切り抜けるため未知の鉱石・ヴェスパニア鉱石を探すルパンでしたが、実はこの鉱石をめぐって王国内にはとんでもない陰謀が渦巻いており…。

日本テレビ開局55年記念番組・読売テレビ開局50年記念

 今回の作品は日本テレビ開局55年記念番組・読売テレビ開局50年記念ということで特別に作られたコラボ作品です。

 コラボということでCM入りでは扉が音をたてて閉まるコナンのCM前の演出が、一方CM明けはルパンが車に乗り込もうとしますがハンドルが外れて乗車に失敗して地面に叩きつけられるルパン三世のCM明けの演出が使用されていました。

プレゼント

 番組の最後のプレゼントのお知らせが。モンキー・パンチ先生&青山剛昌先生 メインキャストサイン入りアフレコ台本を5名様に、ルパン三世vs名探偵コナンメモリアルリングを4名様にプレゼントという内容でした。

豆知識

 今や国民的人気作品となったモンキー・パンチ原作の漫画。1971年にTVアニメの第1シリーズが放映されますが、放映当初はその大人向けの作風が仇となり23話で打ち切りに。しかしその後再放送をきっかけに徐々に人気が高まり、それを受けて1977年からは第2シリーズが放映されます。

 第2シリーズでは今やすっかりおなじみとなったルパン三世のテーマも誕生し、高視聴率を記録して155話が放映されました。またこの第2シリーズ放映中に「ルパンvs複製人間」「カリオストロの城」の2本の映画も公開され、特に「カリオストロの城」は今や巨匠となった宮崎駿が監督を務めたことでも知られ、作品自体の素晴らしさやヒロインのクラリスの人気もあり、名作としてファンの間でも最も評価の高い作品となっています。

 その後1984年から85年にかけて第3シリーズが50話放送された後、85年の「バビロンの黄金伝説」、声優が総入れ替えとなった問題作87年の「風魔一族の陰謀」の2つの映画を経て1989年からは主に金曜ロードショーの枠でTVスペシャルの2時間作品がほぼ毎年1作のペースで制作され人気を集めています。

ヴェスパニア王国

 今回の事件の舞台となる国。親日家として知られるサクラ女王がジル王子とともに急死したことからジル王子の妹ミラ王女が次期王位継承者となりますが、国民の中には王制反対を唱えるものもいて国内は不穏な空気に包まれます。

 更に先ごろ未知の鉱石が発見されたということで世界的に注目を集めていたらしく、そのことがどう事件に関係していくかにも注目してください。

ヴェスパニア国際空港

 ヴェスパニア王国の玄関口。ルパンはこの空港から堂々と入国していきました。

クイーンクラウン

 ヴェスパニア王国の歴代女王に代々受け継がれる至宝で、今回のルパンのターゲットになっているお宝です。

ヴェスパランド広場

 ルパンと次元はこの広場にてテーブルの上にノートパソコンを広げて次元が撮影したクイーンクラウンの映像を分析していました。

サクラ サク ホテル

 都内にあるホテル。亡くなったサクラ女王は自分と名前と同じ日本の桜が大好きで、その桜をコンセプトに作られたそうです。

衣川パーキング

 峰不二子とミラ王女がパイクに乗ってたどり着いた場所。ここで19時53分に王女姿の蘭が警察に保護されるのを確かめてから新たな行動を起こしました。

ヴェスパニア鉱石

 半年前に採石場の立入厳禁地区の奥で地殻変動があり、普通なら何十キロも地下にあるはずのモホロビチッチ不連続面がポコッと顔を出して見つかったのが未知の鉱石であるヴェスパニア鉱石でした。

 その力というのが究極のステルス、あのレーダーに映らないステルス戦闘機のステルス効果をパーフェクトにしてくれるという軍事関係者にとっては夢のような鉱石なのです。

 ちなみに電波吸収体のフェライトを用いたステルスも日々進歩はしているものの、早期発見を困難にするだけで完全に消える訳ではないそうです。

ダウジング (Dowsing)

 地下水や貴金属の鉱脈など隠れた物を棒や振り子などの装置によって見つける方法。トレジャーハンティングをする人たちがよくやるのを目にすると思います。

KUROBEE

 次元大介と行動を共にすることになったコナンでしたが、真っ昼間から次元は開いている店が悪いんだといってこのバーに入ってしまいました。

 そして待っている間自販機でジュースを買って飲むことになったコナンでしたが、そこであの人物との運命的な出会いが待っていることになります。

 正式名称は国際刑事警察機構と呼ばれますが日本でもインターポールや略称であるICPOの方が有名です。

 国際的な犯罪防止のために世界各国の警察により結成された組織で、国際犯罪及び国際犯罪者に関する情報収集・交換と国際会議の開催、逃亡犯罪人の所在発見と国際手配書の発行などを主な任務とします。

 銭形警部は元々は警視庁の警部ですが、この組織にも所属しルパン逮捕に関してはどの国でも自由に捜査権を持っているとなっていますが、実際には司法警察権は各国の主権事項のため世界中で捜査活動をする捜査官はいないのだとか。

quatre saisons

 ミラ王女を連れたルパンと不二子が宮殿に向かう前に訪れた雑貨のお店

主題歌
ルパン三世のテーマ&名探偵コナンメインテーマ
原作
モンキー・パンチ/青山剛昌
監督
亀垣一
脚本
前川淳
原案協力
加藤州平/都築伸一郎、林正人、縄田正樹、近藤秀峰
絵コンテ
亀垣一
演出
大庭秀昭、亀垣一
キャラクターデザイン
・総作画監督
平山智/須藤昌朋

 

デザインワークス
・作画監督
山中純子

 

メカデザイン
水村良男/亀垣一
美術監督
高須賀真二
色彩設計
海鉾重信
撮影監督
野口龍生
編集
岡田輝満
音響監督
浦上靖夫
音楽監督
鈴木清司/浦上靖夫
音響効果
倉橋静男
録音制作
AUDIO PLANNING U
制作担当
綿引圭/吉賀絵美
音楽
大野雄二/大野克夫
アニメーション制作
東京ムービー
製作
『ルパン三世vs名探偵コナン』製作委員会
公式サイト
http://www.ntv.co.jp/lupin-conan/
プロデューサー
中谷敏夫(NTV)、諏訪道彦(YTV)、小島哲(TMS)
DVD
2009/7/24
評価

■以下ネタバレつき感想■
(未見の方はご注意下さい)

感想
評価 ★★★★★

 金曜ロードショーで放送されたまさしく夢のコラボレーション企画。まさかあのルパン三世と共演するとは夢にも思っていませんでしたよね。まさしく同じ日本テレビ系列だからこそできたことだと思います。公式サイトによると、何と通常企画から完成まで1年のところを2年以上の歳月をかけてじっくりと構想が練り上げられていたそうですね。

 ちなみに名探偵コナンは言うまでもなく放映当初からのファンですが、ルパン三世も実は大好きで子供の頃からファーストとセカンドシリーズの再放送を良く見ていました。特にやはりセカンドシリーズが一番思い入れがあってもう何回見たか分からないというぐらい見ていましたね。

 そして1989年からは金曜ロードショーの枠で2時間作品がほぼ毎年1作品ずつ制作されいつも楽しみにしていましたが、この年は日本テレビの開局55周年、読売テレビの開局50周年にあたるということで特別にこの作品が制作されたそうです。

 ルパンももう40年ぐらい放映され、初代ルパンの山田康雄さんは1995年に他界されてしまっていますが、ルパン以外に次元と五右ェ門も大好きで銭形警部も含めて声優さんは皆さん大ベテランでいつまでこのメンバーで続くか分かりませんし、皆さんがお元気なうちにこういう作品を見られたことは本当に幸せです。

 そして肝心の作品ですが、一番心配したのは果たして両方の作品のクセの強いキャラクターが共演することで上手くいくのかという点でしたが、これがまったく心配する必要もないぐらい自然と作品に溶け込んでいました。そして中盤から後半にかけてはコナンと次元が一緒に捜査したり、小五郎が銭形の助手として一緒についていったりしましたが、そのやり取りも面白かったですし、後半の小五郎がコナンを、次元がルパンを説教する所の似たもの同士ぶりなんかは本当に笑わせてもらいました。ただ一番笑ったのは蘭がホテル前で王女姿の自分を見て新一まで登場させて妄想にふけるシーンですね、これは本当にツボにはまりましたね(笑)

 更に冒頭からアクションありサスペンスあり笑いありお色気ありで舞台も目まぐるしく入れ替わり視聴者を飽きさせませんし、蘭と瓜二つの王女が蘭と入れ替わることにより大騒動が巻き起こる部分や、母親と兄を一瞬で亡くして苦悩する王女の姿とそれを支えようとするキース伯爵やカイルや侍女たちの健気な姿などキャラクターの内面もしっかり描かれていてしっかり感情移入できました。

 そしてようやくという感じでメインキャラの中で最後に登場したのが石川五右ェ門でしたね。自分がルパンの中で一番好きなキャラクターなのでなかなか登場せずやきもきしましたが(苦笑)、登場するや否や斬鉄剣の切れ味は相変わらず凄まじく「またつまらぬものを斬ってしまった」のお約束のセリフも聞くことができました。これをコナンの中で見られただけでも幸せです(笑)

 最後にミステリ部分についても触れておかなければなりませんが、あとからじっくり見返すとよく分かりますが上手い具合にいろいろ伏線が張られていてこれも実によく出来ていました。そして謎解き部分では麻酔銃が銭形警部に当たるもなぜか効かず(苦笑)、小五郎に化けたルパンの声とコナンが変声機で喋る小五郎の声とを神谷明氏が見事に演じ分けていて素晴らしいの一言でしたね。

 最初は大丈夫かと不安に思った今回のコラボ企画ですが、終わってみると両作品のいい所が随所に引き出されて不世出の傑作となったと思います。またラストはカリオストロの城を思わせる演出で締めくくられていて何とも贅沢な作りになっていました。またこのようなコラボ企画が実現できるとしたら是非見てみたいですね。

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