(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 妃英理 栗山緑 横溝警部 沖野ヨーコ 国分秋穂(28) 国分建彦(30) 日野緑(51) 日野成治(26) 刑事 コック 赤木英雄 ゴロ 仮面ヤイバー |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 蘭の母親、腕利きの弁護士 妃弁護士の秘書 静岡県警警部 人気アイドル 依頼人、元レースクイーン 秋穂の夫、309号室 示談交渉の相手、302号室 緑の息子、秋穂をストーカーしていた男 静岡県警刑事、横溝の部下 静岡シーサイドホテル コック プロサッカー選手、東京スピリッツのFW 妃英理の愛猫、ロシアンブルー 子供達に大人気の特撮ヒーロー |
高山みなみ 山崎和佳奈 小山力也 高島雅羅 百々麻子 大塚明夫 声の出演なし 浅井晴美 中村大樹 峰あつ子 沼田祐介 白熊寛嗣 河村拓央 声の出演なし ??? 声の出演なし |
小五郎が貯めていた米花商店街の福引き券で福引きをするために米花商店街へと繰り出した蘭とコナン。財布ごと預かった蘭はその中に20枚もの券があることに驚きます。小五郎は先日競馬で当てたと言っていたらしいのですが、いったいそれで何を買ったのか、蘭でなくても気になる所でした。
コナンに言われて蘭が財布の中に入っていたレシートを調べてみると、ビールのつまみなどのレシートに混じって米花宝石店のレシートを発見。何とその金額は5万円で、但書には「ネックレス代として」と書かれていたのです。
まさかどこぞのスナックの女に貢いでいるんじゃ…一瞬蘭はそのような疑念を抱きますが、コナンに誰かの誕生日プレゼントではと言われて……
そう、10月10日は蘭の母親、妃英理の誕生日だったのです。小五郎も事務所を出る時に日にちを確かめていたし間違いない…小五郎が妃英理の誕生日を覚えていたことを嬉しがる蘭でしたが、すぐに小五郎が蘭にわざわざ財布ごと渡してレシートを見つけさせたのは妃英理にプレゼントをしやすいように自分にセッティングをしろという暗示だと勝手に推理。そこでその場所に選んだのが…
そして3連休の初日でもあった10月10日の土曜日、蘭は小五郎とコナンと三人で静岡シーサイドホテルにやって来ていました。米花商店街の福引きで1等だった豪華ディナー付のペア宿泊券を持ち前の強運で見事引き当て、妃にも連絡を取り二人を合わせようという算段だったのです。
一方明日日曜日に依頼人と事務所で会う約束を急遽静岡で会うことに変更し、蘭たちとは別行動でホテルにやって来ていた妃英理はというと、既に小五郎が5万円のネックレスを自分の誕生日プレゼントとして買っていることを蘭から伝えてられており、落ち着かない様子でディナーの時間まで自分の部屋で時間を潰すことになります。
ところが蘭との電話を終えようとしていたちょうどその時、妃の泊まる306号室の部屋に突然の来訪者が。妃がドアを開けると入口にいたのは翌日に会う約束だった妃の依頼人・国分秋穂だったのです。彼女が言うには一緒に来ている彼女の夫とケンカしたらしく、ソファで寝るから自分をここに泊めて欲しいというのですが、かなり泥酔しているらしくズカズカと部屋の中に入っていくとベッドに横になりそのまま寝息を立てて寝てしまったのでした…。
国分秋穂が妃に依頼したのは自分が被害に遭っているストーカー被害についてでした。日野成治という26歳の男から付きまといの被害を受けているらしく、明日はその男の母親・日野緑と秋穂の三人で示談交渉をすることになっていたのです。
蘭や小五郎たちとディナーの時間も近づいてきつつあった妃は、自分の部屋で寝入ってしまった秋穂を迎えにくるように彼女の夫・国分建彦に電話で連絡。それから部屋を出た所で明日の交渉相手の日野緑とも遭遇するというアクシデントもあったものの何とかディナーに間に合います。
ところが犬も食わない夫婦ゲンカで有名なこの夫婦、ディナーの席で顔を合わすなり今回も派手にバトルを開始してしまいます。それでも何とか小五郎が妃に誕生日プレゼントを渡すきっかけを作ろうと蘭だけでなく妃もそれとなく助け舟を出しますが、小五郎の様子に変化は見られず、挙句の果てにはワインに酔っ払って寝込む始末…妃の誕生日終了まであと1時間となった午後11時、ついに堪忍袋の緒っが切れた妃は席を立ち、自分の部屋に戻っていってしまったのでした。
306号室の自分の部屋に妃が戻ると、ベッドの上は空で秋穂の姿はありませんでした。妃はその空になったベッドの上に鍵を放り投げ、冷蔵庫からコーラを取り出し栓を開けますが、するとコーラの缶からは激しく泡が飛び出し妃はびしょ濡れになってしまいます。
最悪の誕生日ね……妃が悲しげな表情を見せているその頃、小五郎は蘭に叩き起こされ306号室の妃の部屋に連れてこられていました。何で自分が謝らなければいけないのかと不満顔の小五郎でしたが、蘭はもう10月10日が残り3分しかないとインターホンを押して妃に中に入れてもらいます。
するとドアを開けてもらった蘭が見たのはバスタオル一枚の格好の妃英理の姿。どうやらシャワーを浴びていたらしいのですが、妃は小五郎の姿を見るなりそのヒゲオヤジと話すことはもうないと言いかけて部屋の奥へと入っていきますが、そこで妃の目に飛び込んできたのは何と…。
何もなかったはずのベッドのすぐ横の床の上、そこにうつ伏せに倒れていたのは、ディナーの前までベッドの上で寝ていた妃の依頼人・国分秋穂の姿。後頭部を殴られて頭から血を流して既に事切れており……
福引きをするため近所の米花商店街に向かった蘭とコナンが、小五郎の財布の中から見つけたネックレス代金5万円の領収書。間もなく訪れる10月10日土曜日が彼女の母親・妃英理の誕生日だったことからそれが小五郎から妃への誕生日プレゼントだと推理した蘭は、持ち前の強運を活かして静岡シーサイドホテルのペア宿泊券を当て、小五郎と妃を説き伏せて10日土曜日にホテルでの豪華ディナーという最高の舞台をセッティングすることに成功します。
ところがいざディナーがはじまっても小五郎はまったくプレゼントを渡すそぶりも見せずにワインで酔いつぶれて寝入ってしまう始末…呆れた妃はそのまま自分の宿泊部屋へと戻ってしまったのです。
その後10日土曜日もあと3分と迫った頃、小五郎は蘭に無理やり連れてこられて妃の部屋を訪れます。とにかく謝れという蘭に小五郎は不満顔でしたが、ドアを開けた妃はシャワーを浴びていたらしくバスタオル一枚で蘭たちを出迎えます。
ところが蘭たちを出迎えた後部屋へと戻った妃は、自分の部屋のベッドのすぐ下にとんでもないものを発見することになります。それは彼女が明日ストーカー被害で示談交渉を務めることになっていた依頼人・国分秋穂の変わり果てた姿でした。
秋穂はディナーの前に泥酔姿で妃の部屋に現れそのまま寝入ってしまったものの、妃がディナーを終え部屋に戻った時にはその姿は見えなかったはず…部屋のドアはオートロックでカードキーがなければ外からは勝手に入れない上に窓は小さくベランダもない…この状況で犯人はいったいどうやって彼女の遺体を中に……!?
そしてプレゼントを渡すそぶりも見せない小五郎と、最悪な誕生日となってしまった妃の誕生日はこのまま終わりを迎えてしまうのでしょうか!?
まず冒頭ですが、毛利探偵事務所の部屋の中で蘭が掃除をしている際、アニメでは原作にない人気アイドル沖野ヨーコのポスターが見えます。そしてコナンはというと原作では何をしているか分からないのですが、アニメでは表紙に仮面ヤイバーの載った週刊ヨンデーを読んでいます。
それからカレンダーの日付ですが、原作では10日が土曜日、11日が日曜日で12日の月曜日が体育の日で3連休ですが、アニメでは9日が土曜日、10日は日曜日、11日の月曜日が体育の日で3連休となっています。
そして蘭が妃英理と電話で話をしている時コナンはテレビでサッカー観戦しているのですが、ここに原作では登場しない東京スピリッツの赤木英雄の姿がアニメでは登場しています。対戦相手はビッグ大阪で一人でドリブルからシュートに持ち込んでゴールを決めています。
それからはほぼ原作どおりに話が進んでいきますが、場所の違いが2つ、まず妃が示談交渉の相手の日野緑と話をしている際に角の影に隠れている彼女の息子の位置が原作だと左ですが、アニメでは右に、それからディナーの席についた蘭たちですが、原作ではコナンを基準に蘭が正面、左が妃、右が小五郎ですが、アニメでは左が小五郎、右が妃になっています。
後半に入ると静岡県警の横溝警部による捜査がはじまりますが、この原作では第2話にあたる部分の最初の1ページが丸々アニメではカットされています。
それ以外はほぼ原作どおりですが、若干セリフの変更とカットが目立ち、日野親子の事情聴取が終わるあたりまでストーリーが進んでいきます。
まず冒頭に前編でもあった横溝警部と小五郎による容疑者3人の事情聴取のシーンが再度挿入されています。それ以外は小五郎の推理ショーがはじまる直前までほぼ原作どおりにストーリーが進んでいきます。
後半についてはほぼ原作どおりでしたが、一点被害者が犯人にかけた言葉について内容がちょっと違っていましたね。原作の方がちょっと過激だったからでしょうか。
蘭とコナンが福引きをしに向かった商店街で、小五郎も普段よく買い物をしているようです。
ちなみに今回の大福引大会の景品ですが、特等がONY社製大型液晶テレビ、1等が蘭が当てた静岡シーサイドホテルペア宿泊券、2等が初心者に最適ゴルフセット、3等が高級ヘルスメーターでした。
それからこれまでこの商店街の名前が登場した作品としては、59「はじめてのお使い殺人事件」、369「ツイてる男のサスペンス」、OVA6「消えたダイヤを追え! コナン・平次vsキッド!」などがありますが、特に「最後の消えたダイヤを追え!」では蘭が小学生の頃から家事をしていた事実が分かって衝撃的でしたよね。
小五郎の財布に入っていた領収書を発行した米花市にある宝石店。代金は5万円でネックレス代と書かれていました。ちなみにアニメでは10月2日の日付で宛名は「上」様、ご丁寧に収入印紙までしっかり貼られています。
他にも今回商店街までの道のりでアニメではお店の名前が登場しています。リラックス憩、米花ベーカリー、Books米花、米花ドラッグなどの文字が確認できます。
今回蘭が小五郎と妃英理の誕生日を祝うためにセッティングした舞台で、事件現場ともなったホテル。原作の建物を見た限りでは8階建てに見えます。
アニメのみ。後編のラスト、最後の最後の場面で小五郎の机の上に置いてあった雑誌の名前。
今回はまた小五郎と妃英理の犬も食わないケンカで有名な夫婦のエピソードになりましたが、ここ最近この二人のエピソードのラストって大爆笑のオチが多いですね。今回はその中でも個人的にはナンバー1、腹の底から死ぬ程笑わせて頂きました。ミステリーとしての部分は置いておいて今回はこのオチだけで大満足でしたね。それにしてもさんざん妃英理を焦らしておいてプレゼントに数珠ですか、考えただけで今でも吹き出してしまいそうです(苦笑)
それは置いておいてミステリーとしての話も一応しておくと、今回はカードキー云々もあったとはいえそれは入る時の話でそれは被害者に入れてもらえればいいだけの話ですから、なぜ犯人は犯行後も妃の部屋にいてわざわざこんな手のこんだ密室を作り出したのかが読んでいてずっと謎でしたが、そこが犯人が直前に迎えにいく約束をしていた人物だったからと聞いて妙に納得しました。
ミニカーをキャスター代わりに使ったのはヒントで分かったのですが、そこまでは思いが至りませんでしたね。相変わらず細かい所まで丁寧に作られていて感心してしまいます。
あとは体育の日が最近ハッピー・マンデーによって必ずしも10月10日ではなくなったというのはもちろん知っていましたが、体育の日と覚えていた小五郎にとっては災難でしたね。しかしまあすごい誕生日の覚え方です(苦笑)
そして今回はまた久しぶりに静岡県警の横溝警部が登場してくれて、横溝ファンにとってはとても嬉しい出演となりました。今回はついに毛利夫人とも出会えて、これでもう間違えることはありませんよね。めでたいような残念なような複雑な気持ちです(苦笑)
日本国で法律の改正により国民の祝日の一部を従来の日付から特定の月曜日に移動させることを定めた制度の事で、土日と合わせて3連休にすることでもっと旅行やレジャーに行き易くし内需を活発化させる、というのが目的だったようです。
2010年11月現在、成人の日(元は1月15日)、海の日(元は7月20日)、敬老の日(元は9月15日)、体育の日(元は10月10日)の4つだけで、あとはその日付に意味がある祝日のため、従来どおり固定の日付のままになっています。
ただ体育の日は制定されたのが2010年から10年も前の2000年なので実は相当前なのですが、コナンは1994年連載開始から一応時間は進んでいないということを考えると小五郎が間違えるのは仕方ないのかもしれませんね。
アメリカの俳優。俳優としてスターダムにのし上がってからわずか半年足らずで若くして交通事故に遭い悲劇的な最期を遂げたことから、伝説的な俳優として今でも語り継がれています。
インディアナ州に生まれ、高校時代に演劇に興味を持ち高校を中退してニューヨークに移住。最初はエキストラや端役ばかりでしたが、1955年に「エデンの東」で初めて主役に抜擢され、アカデミー賞の最優秀主演男優賞にノミネートされたのをきっかけに同年「理由なき反抗」、翌1956年公開の「ジャイアンツ」で再びアカデミー賞にノミネートされています。
順調に思われた俳優人生でしたが、「ジャイアンツ」の撮影からわずか1週間後の1955年9月30日の夕方、自らの愛車シルバーのポルシェ550スパイダーでカリフォルニア州の州道を走行中に交通事故で命を落とします。まだ24歳という若さでした。