(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 高木刑事 服部平次 遠山和葉 犬伏恒弟 犬伏娑臣 虻川舟江(39) 工藤伸壱(43) 犬伏考子 犬伏佐記 犬伏知晃 犬伏美我子 犬伏禅也 犬伏蛍慈 犬伏幸姫 店員 鑑識員 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 西の高校生探偵、新一のライヴァル 平次の幼なじみ 犬伏グループ元会長、5年前に病死 犬伏家当主、犬伏恒弟の妻 ホームヘルパー 犬伏家養子 犬伏家養子 犬伏家養子 犬伏家養子 犬伏家養子 犬伏家養子 犬伏家養子 犬伏家養子 スーパー米花 店員 鑑識員 |
高山みなみ 山崎和佳奈 小山力也 茶風林 高木渉 堀川りょう 宮村優子 声の出演なし 声の出演なし 光明寺敬子 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 声の出演なし 魚建 中田隼人 |
自宅のテレビでコナン・ドイルの名作シャーロック・ホームズの「バスカヴィル家の犬」を見ていた小五郎、蘭、コナンの三人。光る魔犬に驚く蘭と小五郎でしたが、有名な作品のため結末をてっきり知っていると思ったコナンがネタバレしてしまい一気に興醒め…小五郎がチャンネルを変えようとしたその時…
突如部屋に現れたのは、大阪からはるばるやって来た西の高校生探偵・服部平次と平次の幼なじみ遠山和葉の二人でした。「ホンマの魔犬を退治してみないか」という話らしいのですが、果たしてそれは…!?
事の始まりは5年ほど前に亡くなった犬伏グループ会長・犬伏恒弟の隠し子騒動が原因でした。会長は若い頃とても女グセが悪かったらしく、亡くなってしばらく経つと自分は会長と血の繋がった子供だったと名乗り出る人物が続出したというのです。
全員が自分の母親と会長が一緒に写っている写真を持っているらしいのですが、同じように全員の母親が亡くなっている状態で、どう見ても財産目当て……ところが会長の妻の娑臣は何と全員を養子として引き取ったというのです。その数何と8名…。
とそこまでは良かったのですが、今度はその娑臣が病に倒れたため、遺産相続争いに絡む事件が勃発したらしいのです。何と8名の養子のうち2人が奇妙な死に方をしたというのです。
そのうちの1人は崖から落ちたらしいのですが、今際の際にこう言い残したというのです。自分を突き落としたのは、まるで妖怪変化のごとく紅蓮の光をまとった躯をみるみるうちに膨らませて襲ってきた、犬によく似た魔物だったというのです!
平次が東京に来たのは、残る6名の養子のうちの1人が和葉の母親と知り合いで学校の同級生だったことから、大阪を離れるのが難しい和葉の父・遠山刑事部長の代わりに話だけでも聞いてきてくれと頼まれたからでした。
何でもその和葉の母親と知り合いだという養子の1人は亡くなった2人の養子は呪いのせいで殺されたのだと、8名の養子の中に犬伏家に恨みを持っている偽者の子供が交じっていて呪いをかけた魔犬を使って犬伏の血を根絶やしにするつもりだと言っているらしく……
更にその養子の1人は自分も殺されると思い、遺産の相続権も放棄して今は犬伏家を出て苗字も母方の姓に変えて東京に住んでいるというのです。
そこで平次はコナンたちを連れて問題の養子の1人に会いに行くこととなったのですが、何とその人物の名前というのが……
その後まず蘭と和葉は呪われた魔犬の話が出た事から早々にパス、小五郎も沖野ヨーコの昼ドラのため同行を断り、結局平次とコナンだけが問題の人物の家を訪れます。
すると二人を出迎えたのは、腰が悪いため週2~3回介護に訪れているというホームヘルパーの虻川舟江でした。彼女の話によると問題の人物は風邪気味で寝ているらしくコナンと平次は起きるまで待つことになります。
待っている間平次とコナンは虻川から問題の人物が呪われた魔犬に食い殺されるぐらいなら死んで楽になりたいと話していたことなどを聞かされ、その後虻川が夕食の買い出しに出かけると犬伏家で起きた事件について再び話しはじめたのですが、すると突然問題の人物が寝ている部屋から「ズンチャカ」という大きな音が聞こえてくるのに気づきます。
目覚まし時計替わりのタイマーか!? 気になった二人が音の聞こえる部屋へ向かってみると……
5年ほど前に亡くなった犬伏グループ会長・犬伏恒弟の隠し子騒動。会長の妻・娑臣が8人を養子として引き取ったものの今度はその娑臣が病で倒れ、それをきっかけに遺産争いが勃発し、養子のうち2人が奇怪な死を遂げます。
残る養子の1人は相続権も放棄し犬伏家を出たものの、8名の養子の中に犬伏家に恨みを持っている偽者の子供が交じり呪いをかけた魔犬を使って犬伏の血を根絶やしにするつもりだと考えているらしく…
そこで和葉の母親と知り合いだという縁から相談を持ちかけられた服部平次は、話を聞くためコナンと二人で自宅を訪問することとなったのですが、その養子の名前というのが何と……
まず前半はちょうど原作1話目に相当する部分となっていますが、ほぼ原作に忠実にストーリーが進行するものの細かな部分でセリフが若干カット・変更されたり、あるいは多少追加されているものもあります。
追加されているものとしては平次とコナンが工藤宅を訪ねた際に「クドウシンイチ」という文字を見て平次が「な!笑えるやろ?」と言った後にアニメではコナンが「笑えねーよ」と返すセリフがアドリブなのか分かりませんが追加されています。
その後工藤宅が養子になる前に母親と住んでいた家だという部分と、工藤宅に入ってから蘭と和葉、小五郎が今回平次たちについてこなかった理由を述べる部分があるのですが、そこがカットになっています。特に小五郎の沖野ヨーコの部分はヨーコがここでしか名前が出てこないのでちょっと残念ですね。
後半は原作2話目最後までに相当する部分となっていますが、細かいセリフのカットや変更が若干あったもののほぼ原作に忠実なストーリー進行でした。
冒頭に登場したドラマで、コナン・ドイル原作のシャーロック・ホームズの作品の一つ。1902年の発表で「緋色の研究」「四人の署名」に続く第3長編で、ホームズ長編の中でも完成度はかなり高いといわれる名作の一つです。
ホームヘルパーの虻川が事件当日に行っていたスーパーの名前。
横溝正史原作の金田一耕助シリーズの一つで、1950年の発表。シリーズの代表作として過去何回か映画化もされています。
今回の作品は次回「犬伏家 炎の魔犬」のプロローグ的な話で、ぜひセットで見たい作品ですが、事件としては一応独立しているといっていいと思います。まあ本当の犯人はこの作品が終わった段階では分からないのですけどね。
内容としては練炭自殺に見せかけて殺害されたことを平次とコナンが論理的に解き明かしていくプロットで被害者が腰を悪くしていた点など、さすがという感じで謎解きを披露してくれました。
ただ被害者が「クドウシンイチ」ということでなかなか興味をそそられるタイトルになっているのですが、それを考えると少し「あれっ?これで終わり?」というような終わり方かもしれません。そう感じられた方はぜひ次の犬伏城とセットでお楽しみください。