(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 毛利蘭 毛利小五郎 目暮警部 高木刑事 千葉刑事 芦田美緒(23) 村上卓也(20) 辛島義純(28) 芦田利明(28) 松田左文字 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 捜査一課刑事、目暮の部下 事務員 浪人生 無職、道交法違反幇助で服役、3日前に出所 芦田美緒の兄、1年前に交通事故死 居合い抜き探偵、「探偵左文字」の主人公 |
高山みなみ 山崎和佳奈 小山力也 茶風林 高木渉 千葉一伸 永島由子 高橋広樹 松本大 声の出演なし ??? |
雨のせいなのか、それとも他に原因があるのか、とにかくその日小五郎はまったく依頼もなく夜を迎えていました。これからでも事件が起きないかな…などと不謹慎な発言をしたかと思えばどこかに飲みにでも行くかなとダメ親父っぷりを発揮し出します。
ところがコナンが毛利探偵事務所2階の窓から雨の降る外の様子を眺めていると、探偵事務所のビル1階の所で傘をたたむ男の姿が。見るとそれは千葉刑事で、かなり焦った様子で階段を駆け上がり探偵事務所へと飛び込んできたのです。
そして千葉刑事は事務所に着くなり「すぐに彼女を探してください」と小五郎に懇願。更に「急がないと彼女の命が危ない」とまで言い出し…
千葉刑事の話によると、最近行きつけの喫茶店でよく会う芦田美緒という名前の女性がいて、その彼女から身の危険を感じていると相談を受けたというのでした。
「出所したらきっちり挨拶させてもらう」…そのような内容の手紙が1年間に何通も…。それで怖くて仕事も変え引越しもしたというのですが、ところがこの所誰かに見られているような気がしているというのです。
それで千葉は相手の姿を見るようなことがあったらすぐに連絡してくださいと言ったらしいのですが、ところが千葉がちょっとトイレに立った間に美緒は姿が見えなくなっていたというのでした。レジ係に聞くと何かに怯えるような感じで急いで勘定を済ませて帰ったというのですが…
すぐに千葉は店を出たのですが、するとそこへ赤い車が千葉をまるで殺そうとでもするかのように猛スピードで突っ込んできたのでした。悪意というよりは殺意を感じたらしいのですが、その時千葉は美緒が自分の傘を間違えて持っていったことから、車は彼女の傘を差していた千葉を彼女と間違えて殺そうとして突進してきたのではないかと考えたのです。
しかも迂闊なことに千葉は美緒の住所など聞き出しておらず、しかも目暮警部に相談しようにも確たる証拠もなく…それで毛利探偵事務所に相談しに来たという訳だったのですが、最近会うようになったのなら彼女の引越しした先はその店の近く…喫茶店を中心に少しずつ輪を広げるように探せばいいとコナンのアドバイスどおりにすることとなり…
スーパー、不動産屋、クリーニング店、本屋、そして雑貨屋と様々な店で聞き込みをする千葉刑事たち…ところがちょうどその頃─「この犯人なかなか頭が切れるぜ、一筋縄ではいかないな…」「どうします? 左文字先生」…とあるアパートに住む浪人生の村上卓也は、2階のテレビの音がうるさいと気になり出したその時、ドスンという何かが落ちるような音と女性の「きゃあああ、やめてー…誰か助けて!!」という悲鳴を聞いて……
すぐに聞き込み中の千葉刑事にも近くのアパートで若い女性が殺人事件に巻き込まれたと連絡が入ります。そして小五郎たちを伴って現場に駆けつけると、先ほど千葉をひき殺そうとした赤い車が近くの空き地に駐車されていたのです。
遅かったか…千葉は小五郎が制止するのも聞かず急ぎアパートの中へと入っていったのですが、ところが現場の様子を見てみると死んでいるのは見知らぬ男…そして千葉を襲った時に運転手がしていた帽子とサングラス…芦田美緒は被害者ではなく加害者となっており…
とある雨の日の夜、毛利探偵事務所に飛び込んできた千葉刑事が小五郎に依頼したのは、自分が相談を受けた芦田美緒という女性が忽然と姿を消したので探して欲しいというものでした。
彼女は最近「出所したらきっちり挨拶させてもらう」といった脅迫めいた内容の手紙を何通も受け取っていたらしく、それを千葉に相談していたらしいのですが、その話を喫茶店でしている最中、千葉がトイレに立っているわずかな間にいなくなったというのです。
仕方なしに小五郎は千葉とともに付近の聞き込みをはじめますが、そうこうしている間に事件が発生。とあるアパートの2階で若い女性が殺人事件に巻き込まれたというのです。
その知らせを聞いた千葉はすぐに現場に駆けつけますが、すると芦田美緒は被害者ではなく加害者となっていて…
千葉に相談してきた女性を探すため小五郎たちが訪れた店の名前。
今回はTVオリジナル30分ものの4週連続の第4週目でしたが、今回の4作品どれもなかなかの出来栄えで存分に楽しめました。中でも今回のはミステリー部分といい事件が解決した後の余韻といいかなりいい感じだったと思います。
ミステリーとしては正当防衛が実は計画殺人だったというのはよくあるパターンですが、それをコナンが見抜いた2つの矛盾点というのがなかなかに良かったですよね。傘立ての雨のしずくと傘が千葉刑事の傘一つなのに被害者が全然濡れていなかったというのはすごく鋭い指摘だったと思います。
そして余命あと少しで交通事故の事を後悔している被害者が敢えて逃げようとしなかった点の指摘の部分もそういうことかとハッとさせられましたね。今回は本当に切れ味が鋭かったです。
それにしても被害者・加害者の遺族が後遺症に苦しむというのはよく聞く話で本当に考えさせられますよね。いくら注意してても巻き込まれることはあるのでしょうが、そういう時により気持ちを強く持って生きていけたら…と考えさせられずにはいられないいい脚本だったと思います。