(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 阿笠博士 灰原哀 吉田歩美 小嶋元太 円谷光彦 目暮警部 高木刑事 松本警視 白鳥警部 佐藤刑事 千葉刑事 宮本由美 三池苗子 世良真純 安室透 伊達航 徳木侑子 ナタリー来間 彦上京華 笛本隆策 友川 |
本編の主人公、正体は工藤新一 新一の家の近所に住む自称天才科学者 黒の組織から来た謎の少女、本名宮野志保 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 警視庁捜査一課警部 巡査部長、目暮の部下 警視庁捜査一課警視、目暮の上司 警視庁捜査一課警部 警部補、目暮の部下 捜査一課刑事、目暮の部下 交通課の婦警、佐藤刑事の親友 交通課の新人婦警、千葉刑事の初恋の人 女子高生探偵、截拳道の使い手で蘭たちの同級生 小五郎に弟子入りを志願した探偵 警視庁捜査一課刑事、高木の教育係で1年前に殉職 東都大学医学部6年生、約1年前に自殺 英会話スクール講師、約1年前に自殺 六本木のバーのホステス、約1年前に自殺 タブレット端末の贈り主 警視庁捜査一課 似顔絵担当 |
高山みなみ 緒方賢一 林原めぐみ 岩居由希子 高木渉 大谷育江 茶風林 高木渉 加藤精三 井上和彦 湯屋敦子 千葉一伸 杉本ゆう 田中理恵 日高のり子 古谷徹 声の出演なし |
ある人に報告しなければいけない事がある……とある日の夕方のこと、都内をパトカーで巡回中だった交通課婦警の宮本由美と三池苗子の二人は、警視庁に戻るとそう言い残してどこかへ向かった高木刑事について佐藤刑事と話をしながら歩いていました。
報告の相手というのはひょっとして佐藤刑事の母親!? しかし高木は一泊して朝一で帰ってくるとも言い残しており、佐藤の母親が東京に住んでいること踏まえるとそれは有り得ない話…しかも肝心の佐藤も高木から何も聞かされていないというのでした。デートではないとははっきり言ってはいたものの、何か怪しい感じがしないでもないのですが、はたしてその行き先とはいったい…!?
その頃問題の高木刑事は羽田空港のターミナルの待合室に座り、黒い手帳をじっと眺めている所でした。カレンダーの2月7日の所には「両親にあいさつ」と書かれた文字が丸で囲まれていて、同じページにはプリクラか何かのシールのようなものが貼られていましたが、ほどなく手帳をじっと眺めていた高木の目からは涙が溢れてきて…
更に高木は手帳のカバーの裏に隠してあった指輪を取り出すと、それを眺めながら次のように呟いたのです…佐藤さん…オレ…あなたを幸せにする自信…無くなりそうです……高木刑事にいったい何が…!?
翌2月8日のこと、警視庁の前にはなぜか歩美、元太、そして光彦の少年探偵団の三人の姿が…実は探偵団たちは子供防犯プロジェクトのパンフレットのモデルとして警視庁から起用されることになったらしく、高木刑事から警視庁に着いたら担当の広報課に案内するから電話するようにと言われてやって来ていたのです。
ところがいざ連絡をしてみると高木の電話は全然つながらず、一方コナンはというと黒の組織から追われる身の灰原哀の写真を広く世間に公開する訳にもいかないため、急な風邪という最もらしい理由をつけて阿笠博士と一緒に帰らせようと奔走しており不在…そのため探偵団の三人は途方に暮れていたのでした。
とそこへ突然見知らぬ人物が探偵団たちに声をかけてきます。メガネに帽子姿の年配の男は探偵団たちに高木渉刑事と知り合いかと訊ねたかと思うと、おもむろに彼から預かった贈り物があるからと言って小包を一つ差し出したのです。届ける相手は高木刑事の「恋人の先輩刑事」とのことでおそらくは佐藤刑事。更に中身はというと「生モノ」らしく、遅くとも明日、明後日にはダメになってしまうから早めに開けるようにというのですが……
ちょうどその時コナンが戻ってきて、更に年配の男と入れ替わるようにしてつい最近小五郎に弟子入りしたあの安室透が姿を見せます。
以前発生したコナンの誘拐事件に関連して警察から再度事情を聞かれたという安室でしたが、小五郎から阿笠博士と探偵団たちが警視庁に来ると聞いていたらしく、博士が来ていないと知ると残念そうにしながらその場を後にします。更にもう一つ別の用もあったらしいのですが、そちらについては「もう用はなくなったから…」と意味深な言葉をコナンに残して……
安室が警視庁を去るとコナンは探偵団たちから高木刑事となかなか連絡が取れないこと、そして先ほどの見知らぬ男から小包を佐藤刑事に渡すようにと言われたことを聞き、佐藤刑事と連絡を取って警視庁の中へ。ほどなく佐藤刑事と無事合流を果たした探偵団たちは先ほどの小包を佐藤に手渡しますが、佐藤は怪訝そうな表情で中を検めます。
すると中に入っていたのは何と最近流行のタブレット端末。「生モノ」だから早く開けろという点から高木から佐藤へ宛てた何かのビデオレターなのではと歩美から言われると、佐藤は言いたいことがあるなら直接言えばいいのにと思いつつも少し照れた表情で電源をオンにします。ところが次の瞬間画面に現れたのは何と……
それはブルーシートの張られたどこかの建築現場の高い位置に渡された橋ゲタの上に、縄で体を縛り付けられた状態で寝かされている高木刑事の姿だったのです…!!! そして首にも縄がかけられており、寝返りでも打とうものならたちまち橋ゲタから落ち首が吊られてアウト……事態の深刻さに気づいた佐藤は必死に画面の向こうの高木に呼びかけますが…
すぐに目暮や白鳥警部たち捜査一課の人間が集まり映像の発信元の特定をはじめようとしますが、タブレットはプログラムでボタンやタッチパネルの機能が制限され解体や充電も不可能な状態な上、サーバーもおそらく海外経由で短時間での特定は困難……またタブレットを渡した男が明日、明後日にはダメになるという言葉どおり、飲まず食わずで放置され続ければ高木の体力も3日が限界…救出に残された時間的余裕はほとんどない状況でした。
刑事は恨まれてなんぼの商売…その時そう言って姿を見せたのは目暮たちの上司である松本清長管理官でした。松本はすぐに目暮や白鳥、そしてその他の刑事たちに的確かつ迅速に指示を与えると、刑事たちは高木刑事が拉致されている現場の特定と犯人の割り出しに全力で取りかかります。
一方意識を取り戻した高木刑事は自らの置かれている状況を把握すると、自らを落ち着かせるようにしつつも、身動きの取れない中で何かのメッセージをカメラの向こうの警視庁に向けて発信しようともがきます。ところがその時、高木の体が乗せられた橋ゲタが急に動いて……。
その後捜査が進み高木刑事が前の週に資料室で資料を見て涙ぐんでいた姿が目撃され、その時に調べていたのが3つの事件でいずれも約1年前に首吊り自殺した女性の事件だったこと、そしてそのいずれもが高木刑事が佐藤刑事とともに現場にかけつけたもののどう見ても自殺で事件性もないと判断されて所轄に任せた案件ばかりだということなどが分かります。
しかしその事件の一つに関わっていたとある刑事が事件のすぐ後に交通事故で亡くなったと知ったコナンは、高木刑事が拉致された理由について閃きます。その亡くなった刑事は名前を伊達といい、高木刑事の教育係を務めていたらしく、自らを「ワタル・ブラザーズ」と呼ぶほど二人は仲が良かったというのですが…
ある人に報告しなければいけない事があると言ってどこかへ向かった高木刑事。一泊する上に恋人の佐藤刑事にも知らせてなかったことからあらぬ疑いをかけられますが、警視庁を偶然訪れていた少年探偵団が見知らぬ男から佐藤に渡すように頼まれたタブレット端末の電源を入れると、事態はとんでもないことに…
画面に映っていたのはブルーシートの張られたどこかの建築現場に拉致された高木刑事の姿。少しでもバランスを崩せばたちまち首が吊られてしまうだけでなく、早く救出しなければ明日、明後日にはダメになるという犯人の言葉もあったため、松本警視の指揮の下に警視庁の刑事たちは全力を挙げて捜査に取り組みます。
あまり恨みを買うようなタイプには思えない高木刑事がなぜ拉致されたのか、そして高木刑事はいったいどこに拉致されているのでしょうか…!?
2013年の1回目の放送ということで冒頭に新年の挨拶があります。歌舞伎の舞台挨拶風に口上を述べる形で、2013年はコナンと歩美・元太・光彦の4人のみの登場となりました。
新年あけましておめでとうございますの挨拶の後に光彦が「お正月は楽しく過ごせましたか?」、歩美「お年玉いっぱいもらった?」、元太「おせち食い過ぎて腹壊してねえか?」と続いた後、コナンが今年が放送開始から18年目を迎えたこと、今年も今まで以上にどんどん事件を解決していくという旨の口上を述べた後、最後に少年探偵団ともども名探偵コナンをよろしくお願い致しますと挨拶し締めくくられています。