(青山剛昌原作・小学館・週刊少年サンデー)
江戸川コナン 工藤新一 毛利蘭 毛利小五郎 阿笠博士 目暮警部 小嶋元太 円谷光彦 吉田歩美 鈴木園子 妃英理 白鳥刑事 秘書(栗山緑) 辻弘樹(36) 沢木公平(36) 旭勝義(61) 小山内奈々(21) 宍戸永明(45) ピーター・フォード(40) 仁科稔(37) 村上丈(35) 岡野十和子(32) 医師 女性レポーター 彼女A 彼女B 工藤優作 |
本編の主人公、正体は工藤新一 本編の主人公、高校生探偵 本編のヒロイン、新一の幼なじみ 蘭の父親で私立探偵 新一の家の近所に住む自称天才科学者 警視庁捜査一課警部 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 帝丹小学校に通うコナンのクラスメート 鈴木財閥の令嬢、蘭の同級生で親友 蘭の母親、腕利きの弁護士 警視庁捜査一課刑事 妃弁護士の秘書 プロゴルファー、小五郎の知り合い 仏料理店〈ラ・フルール〉ソムリエ 実業家、アクアクリスタルのオーナー 人気モデル カメラマン、「殺人犯の肖像」 ニュース・キャスター グルメエッセイスト、「パリのレストラン」 元カード賭博ディーラー、殺人で10年服役 銀座のクラブ〈十和子〉のママ 東都大学病院 医師 旭勝義をインタビューしたレポーター 辻弘樹が連れていた女 辻弘樹が連れていた女 新一の父親で世界的に有名な推理小説家 |
高山みなみ 山口勝平 山崎和佳奈 神谷明 緒方賢一 茶風林 高木渉 大谷育江 岩井由希子 松井菜桜子 高島雅羅 塩沢兼人 百々麻子 谷口節 中尾隆聖 声の出演なし 岡本麻弥 内海賢二 アンディ・ホリフィールド 鈴置洋孝 鈴木英一郎 一城みゆ希 千葉一伸 永島由子 海原やすよ 海原ともこ 声の出演なし |
そこはそばに湖の広がるギリシャの宮殿跡のような場所─蘭が目の前の石段を上がりきると目の前に現れたのは彼女の母親・妃英理でした。蘭はそれに気づくと駆け寄ろうとしますが、次の瞬間、来ては駄目という妃の叫び声とともに銃声がしたかと思うと、弾は妃に当たり…
そこで飛び起きた蘭は汗でびっしょり…今見た光景は夢の中の出来事でした。時計を見るとまだ5時40分でしたが、気になった蘭は朝早くから妃に電話をかけます。バスローブ姿で牛乳を手にした妃は笑いながら考え過ぎだと蘭を安心させようとしますが、夢に出てきた自分が今より少し若かったと言われると…電話を切ってしばらくすると、妃はソファに腰かけながら左太ももの外側に残る傷跡を眺め心の中でつぶやきます。「あの子、覚えているのかしら」と…
同じ日コナンは少年探偵団と阿笠博士と一緒に東都航空記念博物館に遊びに来ていました。米花駅前広場で待ち合わせ阿笠博士が遅刻するアクシデントはあったもののトランプ占いなどで時間をつぶして事なきを得て、今はすっかりたくさんの飛行機にすっかり魅せられていました。そしてヘリコプターのそばでは有名なカメラマンの宍戸永明にも出会い…
同じ頃蘭は園子を連れてグルメエッセイストとして知られる仁科稔のサイン会に来ていました。そして書店を出た所では赤いスポーツカーを降りるところのモデルの小山内奈々にも遭遇し、ミーハー蘭にはたまらない偶然の出会いが続きます。それから夜7時からの妃との約束までまだ時間があったことから園子と近くのカフェテラスでお茶を飲んでいたのですが、そこで蘭の両親の話題になり…。
妃が家を出ていったのは今から10年前、蘭が7歳の時で、蘭は二人が大ゲンカしていたのはよく覚えていたのでした。別居した理由は「性格の不一致」…それから間もなく妃は弁護士として華々しい活躍をはじめた一方、小五郎は刑事を辞め売れない探偵稼業…今でこそ名探偵と呼ばれるようになりましたが、蘭がそばにいなければ身を持ち崩していたかもしれなかったのです。
探偵事務所に戻ってきたコナンは、テレビのニュースで近く東都湾にオープン予定だという海洋娯楽施設アクアクリスタルのオーナー旭勝義のインタビューを目にしますが、昼間から麻雀三昧で戻ってきたばかりだという小五郎の準備が終わると、少し遅れて蘭と三人でタクシーに乗りフランス料理店のラ・フルールに到着し妃と合流します。
店に入ると蘭たちは小五郎がプロアマゴルフで知り合ったというプロゴルファーの辻弘樹と偶然出会い、それから小五郎と妃がまだ若かった頃からの知り合いでソムリエの沢木公平のもてなしでワインと食事を楽しみます。
満足そうに食事を終えた小五郎と妃は昔この店に初めて二人で来た時のことを思い出し、何だかいい雰囲気に。ところがその時外にクラブ〈十和子〉のママ・岡野十和子がニュースキャスターのピーター・フォードと楽しそうに話をしているのを見て小五郎が取り乱し、その様子を見ていた妃はまだ仕事が残っているとさっさと帰ってしまいます。頭を抱える蘭とコナンでしたが…
蘭の夢からはじまった長い長い一日がようやく終わり、その一週間後─ついに事件が発生します。公園をジョギングしていた目暮警部が何者かに右腹部のあたりをボーガンで狙撃されて病院に運ばれたのでした。ハイキングに出かけるところだったコナンたちは目暮を見舞いに訪れますが、幸い急所は外れており数日の入院治療は要するものの命に別状はなくホッと胸を撫で下ろします。
犯人は捕まっておらず、目暮警部を狙った理由もまったく不明でしたが、現場には西洋の短剣が残されていました。それを見たコナンは、その短剣をどこかで見たような気がしたのですが結局思い出せず…
ところが目暮警部の事件はほんのはじまりに過ぎなかったのです。次に狙われたのは何と蘭の母親の妃英理…彼女は事務所に届けられた好物のジゴバのチョコレートを小五郎からの贈り物だと勘違いして食べ、苦しみながら倒れたのでした。
妃はすぐに病院に搬送されますが、胃の洗浄の措置が迅速に行なわれたため命に別状はありませんでした。盛られた毒は農薬系のものと考えられたのですが、チョコレートの包み紙に今度は紙の花が添えられていて、またしてもコナンはそれをどこかで見たような気がするものの思い出せず……
そしてさらに続けて第三の事件が…コナンがスケボーの修理のため阿笠博士の家にいると、突然玄関の方からガラスの割れる音がします。それを見て憤慨した阿笠がドアを開けると、門の前にはバイクに乗ったフルフェイスの何者かがいて持っていたボーガンを発射。矢や博士のお尻を直撃し…
阿笠がその場に崩れ落ちるのを確認すると、犯人は黒のオフロードバイクのエンジンを吹かせて逃走…コナンは阿笠に駆け寄りますが、阿笠は自分は大丈夫だからとコナンに犯人を追いかけるように促し、コナンは修理を終えたばかりのスケボーで犯人の追跡を開始。しかしあと一歩のところで犯人の逃走を許してしまいます。そして阿笠博士の家に戻ったコナンはまたしても庭先に何か落ちているのを発見し…
犯人に逃げられたコナンでしたが、そこで一連の犯行の共通点を見つけ出します。犯人はトランプの絵札に合わせて犯行を重ねているというのでした。目暮警部は名前の「十三」からキング、妃英理は名字の「妃」を英語にしたクイーン、そして阿笠博士は名前の「士」が漢字の十一の組み合わせであることからジャック……とすれば犯人はまだこれから10から1まで、それぞれの数字が名前に入っている人物を狙うことが予想されたのです。しかもどうやら小五郎に関係のある人ばかりを狙っているらしく…
考えられる人物として無事退院し捜査に復帰したばかりの目暮警部が真っ先に挙げた人物が村上丈という男でした。村上は一匹狼の元カード賭博のディーラーで殺人の罪で10年服役していましたが、1週間前に仮出所したばかり。そして彼を逮捕したのが他でもない小五郎で、周りの人間を狙うことで真綿で首を締めるようにじわじわと小五郎を苦しめ復讐を果たしているのではないかと考えられたのです…。
それから次に狙われる人物は当然「10」のつく人間だということになり、小五郎は該当する人物としてスナック〈十和子〉のママ、岡野十和子の名前を挙げ、目暮とともに店に押しかけて彼女を護衛します。
一方白鳥刑事の車で探偵事務所まで送ってもらっていた蘭とコナンは、白鳥から10年前に小五郎が村上を逮捕した際の出来事について詳しく聞くことになります。
10年前所轄署の刑事だった小五郎は当時警部補だった本庁の目暮と二人で殺人の容疑者だった村上を追いかけて逮捕。そして所轄署に連行し調書を取っている時に村上がトイレに行きたいと言い出したため、係の警察官にトイレまで連れて行かせ二人は取調室の前で一服していました。
ところが村上は警察官の一瞬の隙を突いて拳銃を奪い取り、さらに小五郎の着替えを届けにまだ幼かった蘭を連れてやって来た妃英理を人質にして逃走を図ろうとしたのです。そしてその時小五郎が取った行動というのが……
何と小五郎は拳銃を発射し、その弾は妃英理の左太ももの外側に当たります。妃はその場に倒れ込み、さらに小五郎は続けて村上の左肩を射ち抜いて何とか逃走を阻止することには成功したのです。
余程自分の腕に自信があり犯人だけを撃ち抜く自信があったのか…しかし結局弾は逸れて妃に当たったことから、当時警察署内部でも人質に構わず撃ったことが問題になり、そのことが原因となったのか、小五郎はその直後に刑事を辞めていたのでした。
小五郎が妃を撃った…、その事実を今になって思い出した蘭はショックを隠せないでいました。そして心配したコナンが新一の声色を使って電話してくると、こう尋ねたのです─「新一だったらそんなことしないよね?」と…それを聞いたコナンの返事はというと……
ある日の早朝、蘭は母親の妃英理が銃で撃たれる夢を見てうなされながら目覚めます。幸い電話をしてみると妃は元気で、その日の夜にはコナンも連れて小五郎と妃の二人の思い出のフレンチレストランで久しぶりの親子水入らずでの食事を楽しんだのでした。
ところがその一週間後、目暮警部がジョギング中にボーガンで射たれたのを皮切りに連続して事件が発生。続けて妃が好物のチョコレートに毒を仕込まれ、阿笠博士も自宅の玄関でボーガンの餌食になり、コナンは犯人を追いかけるも間一髪のところで逃げられてしまいます。
幸い三人とも命に別状はなかったものの、コナンはそこで一連の事件がトランプの絵札になぞらえ、小五郎に関係する名前に13から1の数字の入っている人物を狙っていると推理。それを聞いた小五郎と目暮は次の犯行を阻止するため10のつく人物のボディーガードを開始します。
一方蘭とコナンは白鳥刑事から10年前の小五郎が刑事だった頃の話を聞き、小五郎が妃を人質に取り逃走を企てた犯人を銃撃して妃が負傷していた事実があったことを知ります。
一体なぜ小五郎は構わず拳銃を発射し妃を撃ってしまったのか!? 蘭がショックを受ける一方で、コナンは犯人探しとともにその謎にも立ち向かっていくこととなり…。
冒頭で元カード賭博のディーラー村上丈が出所した刑務所。
元太が米花駅前広場で食べていたアイス。大人の味なのだそうです(笑)
米花駅前広場でトランプ占いに興じていた歩美が勝手に占ったコナンの占い結果。結果は「意中の人と急接近!」、そして…Aの予感でした。そして「A」の意味を元太はエビフライと得意気に語っていました(笑)
探偵団たちが向かった場所。たくさんの飛行機が展示してある他ヘリコプターもあって、模擬操縦が楽しめるそうです。残念ながら小学5年生からで少年探偵団たちはできませんでしたが、コナン(新一)は以前5年生になった時に目一杯遊んでいたそうです。
元旦とエイプリルフールとこどもの日に生まれた三人が集まって会を作りました。さて何という会でしょう? ヒントはペガサスのように空を飛ぶ動物だそうです。
仁科稔のサイン会の帰りにモデルの小山内奈々を蘭と園子が目撃した際、後ろの歩道橋にこの文字が見えます。一瞬なので一時停止しないと確認できないと思います。
近くオープン予定の海洋娯楽施設アクアクリスタルはこの湾の中に開設されました。
フランス料理店で、蘭たちが妃と一緒に夜7時から食事をすることになった店です。小五郎と妃は15年前にこの店に初めて来て、その時小五郎は妃の好きなジゴバのチョコレートをプレゼントし、帰りに米花公園のベンチで並んで食べたという思い出の店でした。ちなみにフルールというのはフランス語で「花」という意味で英語のフラワーにあたります。
ワインを専門的に扱う給仕人のことで、客の要望に応えてワインを選んだりしてくれます。ワインの本場フランスでは国家資格なのだそうです。作中ではタスト・ヴァンというワインを試飲する際に使う器具も登場しました。ワインの温度についても言及がありましたが、冷やして飲むと渋味が押さえられるのがポイントなのだとか。
銀座にあるというクラブで岡野十和子がママをしている店。小五郎はここのママにしょっちゅうお世話になっているのだとか。
ジョギング中にボーガンで狙撃された目暮警部が運ばれた病院。病室は622号室でした。ちなみに前作の映画1「時計じかけの摩天楼」でもコナンがこの病院に入院しています。
蘭の母親である妃英理が運営する弁護士事務所。秘書の女性は後に栗山緑と名づけられますが、今回は名無しのゴンベエさんです。
妃英理が好物だというチョコレートの銘柄。スイス製らしいのですが、名前からしてゴディバ (Godiva) のもじりだと思われます。ゴディバはベルギーで創業したチョコレート会社で、ベルギー王室も御用達の高級チョコレートを多数販売しています。
チョコレートに毒を盛られて倒れた妃英理が運ばれた病院。
阿笠博士がボーガンで射たれた頃に歩美がいたドラッグストアの名前。由来は言うまでもなくマツモトキヨシだと思われます。
阿笠博士を射った犯人を追いかけたコナンは米花駅に向かう途中にこの商店街の中をスケボーで通っていきました。
ボーガンで射たれた阿笠博士が運ばれた病院の名前。博士が入院していたのは805号室でした。
スペードには死、ハートには愛、ダイヤにはお金、クラブには幸福の意味があるそうです。
辻弘樹がヘリポートからヘリコプターでフライトした際、本来向かうはずだった目的地。高所恐怖症の小五郎は乗るのを拒否しようとしましたが、結局…(苦笑)
辻弘樹のヘリコプターに乗っていた際に見えた広告。TRきっぷ売り場(南口)にあるようです。
コナンたちの通う小学校。今回はヘリポートの緊急着陸先となりました。ここで元太がヘリコプターの値段をうな重換算していたことも付け加えておきます。
仮性近視などの治療に使われている、瞳孔を開かせる薬のこと。虹彩炎(こうさいえん)用と仮性近視用があり、虹彩炎用の方が効き始めが遅く長く効果が持続するそうです。
ソムリエの沢木公平のお宝ワイン。「ナイル殺人事件」で名探偵エルキュール・ポアロが飲んでいた酒でもあると作中では紹介されていました。
都内で十数件のレストランを経営する実業家の旭勝義がオーナーを務める海洋娯楽施設。今回新たにオープン予定でした。モノレールで移動し、中には水族館のような海中レストランもあります。フェラーリF40も飾られていました。
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下敷(B5サイズ) ピタット シール(A4サイズ) シャープペン IDパスケース 14マークピンバッヂ DBピンバッヂ(通販限定商品) メダル ミニポスターセット(A3サイズ 2枚組) ポストカードセット(7枚組) トランプ(プラスチック製) テレホンカードA ホログラムテレホンカード 「時計じかけの摩天楼」テレホンカード |
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映画第2弾となった今回の映画ですが、第1弾に引き続きかなり面白かったです。あのアクアクリスタルの密閉された空間に閉じ込められた中、コナンたちの近くに犯人がいると思うとハラハラドキドキものですよね。犯人当ての方も最後まで分からなかったので、とにかく緊張しながら犯人当てまで一気に見ることができました。
そして犯人が分かった後にも犯人との追跡バトルが展開されて、最後は小五郎の10年前の事件とリンクする形でコナンが銃を撃ち見事に蘭を助けます。最後まで盛り上がる展開で楽しく鑑賞できました。
ただ事件が起きるまでの時間がちょっと長かったのが唯一残念な部分といえるでしょうか。そこで今回の容疑者たちの顔見せが行なわれていて、コナンや蘭たちのやり取りと上手く絡めてユーモアなども交えて物語が進むのですが、如何せん少し長かった印象です。星は4つにしてありますが、気持ちとしては4つ半ぐらいの出来栄えです。
犯人については自分が誇りにして、また生き甲斐にしてきたソムリエの仕事が続けられなくなるという悔しさは分かりますが、だからといって無関係の人間まで巻き込んでというのは理解できませんでしたね。金に物を言わせてワインを買い漁るだけで殺意を抱かれる被害者もいて本当に気の毒です。正直狂気の沙汰としか思えないような犯人でした。田舎に両親がいるという話なのにきっと悲しみますよね。人間一人で生きている訳ではないのですから。