「迷宮の十字路」の物語の中盤、梅小路公園で能面の翁の犯人に襲われ梅小路病院へと運ばれた平次が、病院を抜け出してコナンとともに向かった先です。
犯人が能面をつけていたことから、能役者である水尾のアリバイをまず確認しに向かったということで、屋敷には他にも竜円や古書店主・西条、後に舞妓の千賀鈴も訪れて平次とコナンから事情を聞かれました。
そしてその後平次とコナンは水尾邸を出て、千賀鈴と一緒に歩いて帰り山能寺の方へ向かいます。
水尾邸自体は架空の建物で実在しませんが、場所については千賀鈴から発せられた「山能寺さんは六角通どしたな? ここは夷川通どすさかい…」というワードと、平次たちが歩きはじめる交差点の映像から、実際にある夷川児童公園であることは確定しています。
上記は千賀鈴と平次・コナンが竜円・西条を見送った交差点で、ちょうど夷川通と小川通が交差する交差点になります。
この交差点の北東角、写真でいうと右奥に水尾邸があり、作中では薄茶色に下段が石垣状の壁に覆われています。
写真では茶色い壁の建物が目立ちますが、その手前の赤いポストや柵などがあるのが公園部分です。
ちなみに茶色い壁の建物も作中では水尾邸の奥に僅かですが見えるのが判りますよね。
その他の角については、写真の手前の両脇、南西と南東角については映画の中と現在ではまったく違っています。
南西は作中では白い壁ですが、現在の写真ではこげ茶の木の壁の建物、一方南東は作中では町家風の建物ですが、現在の写真ではタイル状のビルになっています。
ただ水尾邸の向かい、北西角については作中と現在の写真は細かい部分まで忠実に再現されていて、これが場所を特定する決めてになっています。角のレンガ色の壁に入口の屋根の緑色、2階部分のグレーの壁と窓の位置、そして建物の横に立つ赤と青の道路標識と電柱、更に奥に建っている白壁の建物まで、本当にそっくりですよね。発見した時は本当に興奮しました(笑)
そして上記はこの小川夷川の交差点を公園の方(北東)を向いて撮影したものです。
公園自体はどこにでもあるような普通の市民公園で、子供が遊ぶための遊具なども置かれていて、市民憩いの場になっています。
これが小川通側の入口です。
赤いポストの奥に見える白いものは公衆トイレです。
入口のアップ
公園の中
砂場や滑り台などが見えます
上記は小川通の1筋東の西洞院通側の入口
上記は夷川通沿いの入口
入口は3か所もあり、滑り台も2台あり、町中の公園としてはやや大きめかもしれません。
そして夷川通沿いにあったのがこのパネル
元々この地は「二条院候補地(陽成院跡)」だったことを示すものです。
パネルにある通り「源氏物語」ゆかりの地なのだそうです。
「源氏物語」の作中で主人公の光源氏が前半生を過ごした二条東洞院の邸宅があったのがこの付近なのだとか。
京都にはこういうのがゴロゴロありますが、それにしても水尾氏はいい場所に屋敷持っていますね(苦笑)
作中ではここから小川通を南に下がって、御池通まで出てから、平次とコナンは千賀鈴と別れます。
その後平次とコナンは更に南へと歩いていき、山能寺、続いて少年探偵団と阿笠博士たちと出会い、六角堂へと移動します。
アクセスは地下鉄東西線の「二条城前」駅から徒歩10分程度で、世界遺産の二条城の東側に位置していることから、二条城とセットで観光するのがオススメです。
ただ個人的には平次とコナンが辿ったように御池通へ出て山能寺(本能公園)をめざし、六角堂、仏光寺と映画に登場したスポットをめぐるのがオススメです。洛中のど真ん中にあるので、町家など京都らしい雰囲気も色濃く残っている場所です。