映画「迷宮の十字路」聖地巡礼の旅 御池通(小川御池)

水尾邸を訪問した後、舞妓の千賀鈴とともに小川通と夷川通の交差点を南へ歩いていった平次とコナンが、千賀鈴と別れた場所です。

御池通は京都の東西を走る通りとしては最も規模が大きい主要な通りの一つで、作中でも車線が何本もあって広い通りだということが分かるかと思います。

京都三大祭の「祇園祭」の山鉾巡行、「時代祭」でも行列が通る場所として知られています。

実際車道だけでなく歩道も広くて、とても古都=京都の通りとは思えない、大都市にいると錯覚させるような通りです。
ただその分高いビルが立ち並んで町家なども少なく、京都らしさは少ないのかなということも言われます。

作中ではこの小川御池で別れた千賀鈴は、御池通を左へ曲がって東へと進んでいきました。
東へ進むと河原町通との交差点に京都市役所があり、もう少し東へ進むと鴨川に出ることができます。
そして御池大橋を渡って鴨川の東を通る川端通を南へと下がっていくと、三条大橋、四条大橋を通り、千賀鈴のホームグラウンドである花街・宮川町へと到着できます。

ただし歩いて向かったかどうかは分かりませんが、歩くと相当時間かかります(苦笑)

上記はその小川通と交差する御池通を東から西へ向かって撮影したもので、作中と同じ構図です。
御池通は結構整備が進んでいて、映画公開当時とは違っている部分も多いため、なかなか気づきにくいかもしれません。

特に変わっているのは歩道に植えられた街路樹でしょうか、作中では小さい木に見えますが、現在はかなり立派な街路樹に成長しています。それから現在は南北を通る通りの名前を説明するポールなども設置されています。

ただ左奥のビルが立ち並んでいる雰囲気や、右奥にあるビルなどは現在もあまり変わっていません。
また歩道の端に点々とあるサイコロ形のブロックもそのままですよね。

これは交差点の北西角にあるビルです。
作中では千賀鈴と別れた平次とコナンが話をしている時に「京都紫水ビル」という青い看板が右奥に見え、実際同じ場所には「京都白水ビル」というビルが建っていて、同様の看板があったそうですが、現在はなくなってしまっています。

なぜ撤去されてしまったのかははっきり分かりませんが、京都では古都の歴史的景観を守るため、非常に厳しい「景観条例」が2007年(平成19年)に定められ、7年の猶予期間を経て2014年(平成26年)から完全施行されました。
屋外広告物が派手な色にならないように規制がかけられたのですが、その影響なのでしょうかね。

これが前述の御池通と交差する南北の通りについて説明されたポールで、最近になって設置されました。
通りの由来などについても分かり易く説明されています。

小川通については1590年頃から大規模に進められた豊臣秀吉の京都大改造後に開かれた通りで、一条通以北の西側に堀川に流れ込む小川が流れていたことから、小川通と呼ばれるようになったと説明されています。

交差点を北から南へと見た構図です。

これは南西角

これは南東角

最後に北東角です
セブンイレブンがあります。

これは小川御池交差点のすぐ北の小川通です
こちらの方から平次たちは御池通へとやってきました。

ちなみにこの後、平次が大滝警部からかかってきた電話に対応した後、更に南へと下がって山能寺を目指すのですが、このルートについては小川通を通ったのか、その1筋西の油小路通を通ったのか、はっきり断言できない部分があります。

ただ個人的には小川通は通らず、油小路通を進んで、六角通の所で左折して山能寺の桜が真正面に見える南側の門に到着したのではないかと考えています。

なぜなら冒頭の写真を見てお分かりかと思いますが、小川通と御池通が交差する場所には、横断歩道がありません。
これは現在も作中でも同じです。

そのため二人が御池通を渡る際に横断歩道のない所を堂々と横断したのなら別ですが(苦笑)、御池通は道幅が広い上に非常に車の通行が多くて危険極まりないですし、普通に考えて横断歩道のある小川通の1筋東の西洞院通か、1筋西の油小路通から横断したと考えるのが自然です。

では西洞院通なのか油小路通なのかどちらかということになると、これはその後二人が山能寺に到着した際の映像が鍵になります。映像では南側にある山能寺の門前の通りを西側(映像では左奥)から進んできて門に到着しています。
とすれば油小路通を通った方が自然ということになります。

ちなみに御池通を横断してから再び小川通に戻ったとも考えられなくないのですが、そうだとすると山能寺は東側を小川通に接しているので、東側から進んでこないと不自然ですし、何よりも小川通側に実は小五郎たちが物語の冒頭に寺を訪れた際にくぐった山門(東門)があるので、そちらから入らずに南門へわざわざ迂回するのは不自然です。

ただこの後平次とコナンが山能寺に到着するまでに通った通りについて検証しましたが、これが現在の通りと一致する部分を見つけられていないため、あくまで管理人個人の推測であることはご留意下さい。

アクセスは地下鉄東西線「二条城前」駅を東へ徒歩5分程度です。
二条城とセットで回ってもいいですが、ここはやはり作中どおり、水尾邸(夷川児童公園)から小川通を南へ下がり、御池通を渡って山能寺(本能公園)を目指して頂きたいです。

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